On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-05-05 00:11:44
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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中国、韓国、台湾有事について、総理、防衛大臣、外務大臣は立場上できない踏み込んだ本音の議論をするのが、役割です



▼今回の出張で会った米軍の統合司令部の首脳のひとりが、ブレイク・コンヴァース太平洋艦隊副司令官です。
 知友のアキリーノ統合軍司令官は、出張中ですが、そのアキリーノさんも太平洋艦隊出身で、このコンヴァースさんはアキリーノ統合司令官に、よく似ています。目も体格も雰囲気もそっくりです。

 太平洋艦隊司令部の正面玄関までわざわざ出迎えてくださったとき、一瞬、アキリーノ統合司令官と間違えて、あれ?彼は出張中のはずだけど・・・しかも彼は今は太平洋艦隊司令部ではなくて統合司令部に居るはずだけどなぁ・・・と混乱したぐらいでした。
 コンヴァース副司令官にそれを言うと、ちょっと、はにかんで「 ( 似ていると ) よく言われるんだ」とお答えになりました。

 そして、驚いたことに、この玄関先でいきなり、深い議論になったのです、立ったまま。
 コンヴァース副司令官は、再会を喜んでくれたあとにすぐ、本質的な問いをなさり、ぼくもそれにどんどん答えて、良き議論になりました。
 米軍の副官ふたりに驚きの表情が現れ、日本側の同行者、外務省のホノルル総領事館のひとびとはもっと驚いていました。
 太平洋艦隊の副司令官は、たいへんにエライからです。

▼話の中身は、すみません、高度な機密なので、何も申せません。
 玄関先であっても、アメリカ海軍太平洋艦隊司令部の厳重警備の構内ですから、いくら大声で話しても、機密は漏れません。ぼくも漏らしません。漏らさないから、こうやって会えるのです。

▼コンヴァース副司令官は、すでにかなりな議論をしたあとに「さ、中へ入ろう」と仰り、ふと、「ニミッツ提督の記念館というべき場所が、この司令部にあるけど、充分に見ましたか」と聞かれたので、「有名な、巨大執務机はなんども説明してもらったけど、いつも時間が限られているので、全体は見ていません」と答えると、じっくり時間を取って、すべてを副司令官みずから歩いて、説明してくれました。
 ( あとで防衛省からの文民同行者が、「あんなことあり得ないです。びっくりしました」となんども仰いました )

 そして副司令官室へ入り、今度はぼくの方から副司令官に「わたしはいつもここに、real intentions ( 本音 ) の議論をするために来ています。総理であれ、防衛大臣であれ、外務大臣であれ、お立場上、そうしたくてもなかなか難しいから、政権党の現職議員として、わたしが自主的に、自由な立場で来ています」と語りかけ、特に台湾有事について「本物の有事になると中国軍はまだアメリカ軍に勝てないので、搦手(からめて)できて、台湾を独裁者のものにしようとする恐れも高い。その場合に米軍とわが自衛隊はどんな連携ができるか、あるいは何ができないか」について話しました。
 副司令官は、厳しい表情になって、どんどん実戦的な質問をなさいました。
 その中身は、一切、明かしません。
 同席していた、自衛隊の連絡将校の表情がみるみる緊張するのがよく分かりました。

▼中国の独裁主義が、台湾を飲み込み、さらに沖縄県に手を伸ばすと、もはやアジアの問題ではなく世界の民主主義の第一級の危機です。
 したがって、アメリカ軍の課題にも深く踏み込んで、ぼくも問いました。

 いつまでぼくの経費が持つのか、もはや分かりません。
 しかし行けるうちは、こうやって、自由な立場でしかできない議論を現場、ザ・ゲンバでいたしたいと考えています。

 写真は、合州国海軍の太平洋艦隊司令部の奥深くにある、ニミッツ提督の遺品、ほんとうに大きな執務机の前です。
 司令部の公式カメラマンが撮ってくださいました。
 ぼくは「この机、お土産に持って帰れるんだよね?」とさらり、副司令官に聞きました。お答えは・・・ヒミツです。
 ほんとうは狭い部屋に、とても入りませんね。
 同行者のひとりが、「きょうの青山さんのジョーク連発は、米軍にとても受けていましたね」と言ってくれました・・・が、いつもあまり受けていないんかい ( 汗 ) 。





 
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