On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-08-15 01:42:43
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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わたしたちのために青春とかけがえのない命まで捧げてくださった白梅の少女たちに、よい報告ができます



▼ここは沖縄本島の「白梅の塔」です。
 先の大戦の末期、沖縄戦で自決なさった白梅学徒隊、今の言葉では「白梅学徒看護隊」の少女たちの塔です。

 白い梅は、沖縄県立第二高等女学校の校章なのです。
 同じく学徒隊であった、沖縄第一高女と沖縄師範学校女子部の少女たちの「ひめゆりの塔」は、むごい悲劇であることに変わりはありませんが、お土産品が売られる観光地にもなっています。
 国民に広く知られています。

 しかし白梅の塔は・・・「長く、沖縄県民にも忘れられてきた」と、わたしをかつてここへ連れてきた地元の個人タクシーの運転手さんが仰いました。
 それは、わたしが新人記者のとき、初めての夏休みに沖縄戦の跡を回ったときのことでした。
 そのとき、この塔はまだ無く、ちいさな石積みがありました。
 そして昏 ( くら ) い自決壕に降りていくと、凄絶な気配がありありと、ありました。誰も来ない場所でもありました。
 不肖わたしはここへ通い続け、そして、長い歳月のあとに白梅学徒隊の生き残りの方々とめぐり逢います。
 なかでも、白梅同窓会長の中山きくさん、沖縄の語り部として知られたかたと、深い交流が始まりました。


(白梅同窓会のみなさん、それに参拝してくださったインディペンデント・クラブの会員のみなさん。
 ぼくの右隣が、中山きくさんです)

 ぼくは中山きくさんたちに「みなさんの同級生は、決して無駄死にされたのではありません。この沖縄で、祖国を支えようとしてくださったからこそ、今のわたしたちがあるのです」と年月をかけて、ゆっくり語りかけていきました。
 そして、白梅の塔は、次第に光の差すような場所に変わりました。
 忘れられた存在ではなくなっていったから、かも知れません。
 中山きくさんら白梅同窓会のみなさんは、そのことに感謝され喜んでくださいました。
 ただ今は、自決壕が崩壊の危機にも直面しています。

▼気力を保って元気でいてくださった、きくさんは、ことし1月12日夜の10時過ぎ、94歳でついに、亡くなりました。
 先日、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の若手ホープのひとり、越智俊之参議院議員の地元・広島県でつたない講演をいたしたとき、さまざまなテーマの中で、その中山きくさんとの対話もすこし話したのです。

 すると昨日8月14日、越智議員から「白梅の塔に行ってきました」と、冒頭の写真が送られてきました。
( ご本人の諒解を得て、掲載しています )
「奇しくも終戦の日前後に来られたのは幸いです。たいへん勉強になりました」というメッセージが添えられ、「青山さんが仰っていたとおり、誰も居ません。ただ、掃除などはどなたかがきちんとやってくださっているようです」とありました。

 ぼくは「そうです。白梅同窓会のみなさんが中心です。会長だった中山きくさんを始め、実際に沖縄戦に直面された人たちは多く亡くなりましたが、意思を継ぐ人たちがいらっしゃいます」と応えました。

 すると「意思を継いでいくことは大切ですね」と再びメッセージがあったので、「そうです。次回は、白梅同窓会のかたに連絡してあげてください。ぼくの次の世代の議員にも受け継がれると分かれば、とても安心されるでしょう」と返し、越智さんから「是非そうさせてください」との答えがありました。

 このお盆のうれしい出来事です。

▼きょう8月15日は、朝に、靖國神社へ正式参拝をいたし、そこから日本武道館へ移り、全国戦没者追悼式に参列します。
 謹んで、沖縄戦の少女、少年や硫黄島の戦いの英霊のみなさま、そして広島、長崎の犠牲者を含むおよそ310万の同胞のために、深い祈りと、尽きない感謝と尊崇を、捧げて参ります。


※主権者のみなさんへの発信の責任を果たすために、何があっても「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の収録とアップを続けています。
 今夜アップしたのは、岸田内閣の支持率の低下についてオールドメディアが「マイナ問題が~」とばかり喧伝して、LGBT法や韓国への理由なき妥協、増税志向などの重大問題をことさらに無視していることを、政権党の内部から追及する動画です。
 ここです。
 ショート動画は、ついに20秒を割って、10秒台で日本と世界を読み解くことに挑戦しています。
 19歳の学生インターン、増野優斗くんがちょっと都合でお休みしたので、三浦麻未公設第一秘書が代役を務めています。
 ここに並んでいます。

 9月の独立講演会@東京に、自律した意思もて参加されるかたを、ここで募集しています。
 12年続いている、かけがえのない場です。お逢いしましょう。質問も寄せてください。下掲のボタンを押されると、質問も書き込めます。
 





 
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