On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2024-02-22 02:09:25
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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GDPが4位ということが問題ではなく、経済政策が間違っていることこそが問題・・・明日23日金曜に滋賀でみなさんにお話しします



このエントリーで1日目をお伝えしたのが、参議院・経済産業委員会の公式な現場調査です。
 その2日目は、2月20日火曜の朝早くに愛知県庁で、経産委の理事 ( 自由民主党、立憲民主党、日本維新の会、公明党、国民民主党、日本共産党、無所属 ) 9人および委員長 ( 立憲民主党 ) の計10人が、古本伸一郎副知事らと議論することから始まりました。

 メインテーマは、愛知県らが進めている「中部圏で水素とアンモニアを実際に使うこと ( 実装 ) 」です。
 副知事の古本さんはトヨタの労組をバックに民主党などの衆議院議員を6期も務めた人で、弁も立ちますから、意味ある議論になったと思います。
 わたしは「愛知県と三重県の沖合では、砂層型のメタンハイドレート ( MH ) の採掘・燃焼実験もおこなわれました。使うことに加えて、その材料である水素をMHからとりだせることは工業技術として確立されています。現在は、その際にCO2が出ますが、CO2の出ない技術も実現できる見通しが立っています。自前の資源で賄うことにも、ちゃんと関心を持っていただきたい」と問題提起しました。

 この討論会は時間が短かったので、 ( 下手くそなレーシングドライバーとして ) 個人的に聞きたかったことは、終わった後の廊下でお尋ねしました。
 トヨタから参画されている寺師茂樹・中部圏水素利用協議会長に「富士スピードウエイで、トヨタの豊田章男会長 ( 当時は社長 ) が水素のレーシングカーを走らせましたね。実際のところ、水素による競技車両のポテンシャルはどうでしたか」とお尋ねしました。
 謙虚な人柄の寺師さんは、丁寧に答えてくださいました。
 


▼そのあと、名古屋駅に近い「なごのキャンパス」を訪れました。
 写真で勘よく分かる人も、いらっしゃるでしょうね。ここは、廃校になった小学校です。



▼小学校の教室をそのまま活かして、新しく起業する人たちのオフィス、あるいはそういう人たちと連携する大企業が共同作業する場にしているのですね。
 新鮮な熱気が感じられました。

▼経済を前へ進めようとする民間の意欲は、GDPで日本を抜いて世界3位になったドイツより、「4位に墜ちた墜ちた」とNHKをはじめメディアが大騒ぎしている日本の方が、むしろあると考えています。
 長年、ドイツの現場を見てきた眼で、ドイツの官民と議論してきた耳で、そのように客観的に考えているわけです。日本を持ち上げて申しているのではありませぬ。

 日本のGDPは来年、おそらくインドに抜かれて5位になるでしょう。
 その次にはイギリスにも抜かれる可能性が高くなっています。

 しかし、そんなことより真の問題は、財務省が実経済をほぼ無視していることであり、日銀も実質的にその財務省に追随してきたことであり、岸田政権がそのメイド・イン・財務省の深い穴に墜ちて、増税志向であることです。
 それをこの最新動画で話しています。
「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の第675回です。数十秒で完結するショート動画はここです。



▼次は、三河湾まで長駆、バスで向かい、JERAという日本最大の発電会社が運営する碧南火力発電所を訪れました。
 ここは、アンモニアと石炭の混焼に取り組む火力発電所です。

 発電所の要請通りに軍手をはめた、わたしの手の向こうの白っぽい施設はみな、ボイラーからの排気の有毒物質を除去する設備ということです。
 発電所の説明では「有害物質をほぼ完全に除去しています。こんな火力発電所は日本以外にありません」ということです。
 ただしアンモニアの混焼は、まだこれからです。



▼青空のもと、JERAの奥田久栄社長みずから熱弁を振るってくださいました。



▼広大な構内はどこまでも整然と、安全が保たれています。
 さすが日本の火力です。
 ただ、わたしは、アンモニアを使う以上は漏洩リスクを考えて、従来の安全対策だけではなくテロリズム対策にも取り組んでくださいと問題提起しました。
 積極的な回答がありました。

 この参議院の経産委から派遣された調査は、国民の負託によるものです。綺麗ごとで済ませるわけにいきません。
 誠実に案内してくださる関係者に敬意と感謝を捧げつつ、おのれを励ましてでも、厳しいことを申しました。



▼これからアンモニアを貯めていくタンクです。
 みなさんが誠実に努力なさっていることが、ありありと感じられました。

 一方で、愛知県庁も、この立派な碧南火力も、自前の資源で近未来を切り開いていくという発想が、ほぼカケラもありませんでした。
 わたしがそれを提起すると、正直、関係者の口がぽかんと開く感じでした。
 申し訳ないですが、「エネルギーは輸入するものと決めている」、「日本は資源の無い国と思い込み続けている」、「水圧、深度、潮流といった諸課題を海中ロボットを活かして克服し、広大な日本の海の海洋資源をついに国民のものとする新しい希望には、何の関心も持たない」という点においては、旧来の日本にがんじがらめの感があります。

 旧来の日本にがんじがらめという意味では、悪意のある、もっとヒドイ例もありますね。
 自由民主党の派閥をめぐる報道で「派閥の再編のような動きがある。真の政策集団が生まれることは無い」という趣旨で嘆く一文があり、呆れ果てました。
 こうした報道こそ、嘆くべき、過去の遺物そのものです。

 まさしくその真の政策集団として具体的に3本柱 ( 父系一系による皇位継承の安定、中韓などの国土侵食阻止、外国のスパイ活動防止 ) に取り組んできた、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) が始動してすでに、4年8か月です。
 きのうまでに新たに2人が加わり、実に、96人の最大級の議員集団です。
( この新加盟については、後日、別エントリーでいつものように名簿を示してフルに公開します )

▼この「ほんとうは旧来の利益構造にとどまろうとしている勢力」への静かな怒りも秘めて、明日23日の金曜に、下掲の場でみなさんとお目にかかります。

▼こゝろからお待ちしています。
 講演は、19時半に終了予定です。
 天皇陛下のご生誕を魂からお祝い申しあげつつ、主権者のみなさんと対話します。

 これは無条件の公開の場ですから、公開できる情報をお話しします。
 一定の条件のもとでお伝えする水面下情報は、3月の独立講演会@東京でみなさんと共有します。





 
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