On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2024-10-05 03:28:35
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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終わって実はまだ8日ほどの「日本がんじがらめ党総裁選」  主権者のためのリアル現場ドキュメント その5  慄然とする変化



▼石破総理の初めての所信表明演説があったきのう10月4日金曜、日本国の国会には、南アフリカ共和国に本部のあるアフリカ連合 ( AU / アフリカ全土の55か国が加盟 ) の開発庁から、ベケレ長官がお見えになりました。
 ベケレ長官 ( 写真左 ) は、エチオピア出身の頭の回転がとても速い人です。

 国会内で、日本AU友好議連との会談が行われたのですが、参加議員はわたしを含め3人だけでした。
 それでも、かなり濃い議論はできました。
 わたしは、海外の要人を国会に迎えて議論するときは、他の議員への遠慮・配慮はあえて横に置いて、国際共通語の英語で直に話すことにしています。そうでないと、いつまでも日本の国会が内向きだからです。
 ベケレ長官には、昨年に南アフリカへ公務出張した時のことを中心に話しました。

 南アは、世界でもっとも親中の国のひとつです。その理由はよおく分かります。マンデラさんがアパルトヘイト ( 人種によって隔離し烈しい差別をおこなう政策 ) と命を削って戦い、投獄されていたとき、味方してくれたのはソ連に中国という共産主義国家だったのです。
 マンデラさんは苦闘に勝ち抜き、大統領となってからも、その恩を忘れませんでした。

 この経緯を深く理解しつつ、わたしは現在の親中姿勢が、アフリカの労働者や子供たちに幸いをもたらしていない懸念を指摘し、ベケレ長官と、日本とアフリカの新しい連帯について話しました。
 短い時間でしたが、気持ちを通わせて、連帯を深める気持ちを共有できたと考えます。

▼主権者が入れない総裁選の現場で、なにがあったかを、途切れ途切れながらお伝えしています。
 決選投票をまえにして石破さんと高市さんの最後の演説がある直前まで、行きましたね。このエントリーです。

 さて、石破さんの演説です。
 さっき、「日本の国会がいつまでも内向きであってはいけない」という趣旨を述べました。
 わたしが手元の紙にメモした言葉も、「内向き」。
 これでした。

「今まで党と議員のみなさまに迷惑を掛けた、それをお詫びいたします。お詫びしますから、このあと決選投票では私に入れてください」
 明確な主旨は、これだけです。

 主権者のみなさん、びっくりしますよね。
 ふたりのうちひとりが、まもなく日本国総理になるという瞬間の、5分間の演説ですよ。
 あの茫漠たるアフリカ、13億人の同じ人間のうち、多くが悲惨な衛生環境と貧困のなかで生きるアフリカが、頼みとする日本の、その総理です。
 まずわが民をどうする、わが祖国をどうする、まったく同時にアジアをどうする、世界をどうするという話がどっと溢れて、しかし、きりりと5分ぴったりで終わる。
 それを期待しますよね。

 当たり前すぎて、国民から負託された自由民主党議員のひとりとして、言うのも恥ずかしい気がする。

 ところが、これまでの自分を仲間内で詫びて、総理総裁にしてくださいませんかと、石破候補はお願いされました。
 この事実がそのまま、恐ろしいほどにそのまま、石破総理の今の裏切りのすべてに直結しています。
 国民に議論を見せないままの解散総選挙、年来の主張をほぼすべて隠した所信表明演説、みな、この決選投票の演説に端を発しています。

 突然ですが、拙著の『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』を一読されたかたなら、安倍晋三総理と、不肖ながらわたしとの議論に、こんな、内向きだけの議論はカケラも無いことにお気づきではないでしょうか。
 安倍さんは昔の時代の総理ではありませぬ。
 二度目の総理辞任からまだ4年。
 暗殺から2年。
 石破さんとは、言うまでもなくまったく同時代人です。

 いったいこの変化、この落ち込み、墜落に等しい惨状は、なんなのか。
 慄然とします。
 自由民主党の国会議員は、口を開けば、わたしの耳に「安倍さんが居なくなってから、まったく・・・」、「安倍さんが居れば・・・」と仰います。
 何を仰っているのか。
 1億2千378万の同胞、9億5千万のアジア人、82億2千万の地球人、たった今を生きている同じ人間と、これから生まれ来る新しい人間のために、現在の命を天に与えられ、使命を主権者に託されたわたしたちが、安倍さんの志に新しい命を吹き込み、同時に、安倍さんを越えて、生きる。
『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』の最後の第351ページ、その最後の2行が、ほんらいの日本です。

 安倍さんが居ればじゃなくて、わたしたちが居るからと、語りあうのが総裁選です。
 その総裁選は、高市さんが演説する番です。
 そこから、このちいさなドキュメントのその6になるはずです。案外、忙しいままなので、いつかアップできるかはまだ分かりませぬ。

▼二十歳の学生インターン、増野優斗くんの力作、ショート動画の最新分がここにアップされています。
 中国はアフリカに手を伸ばすためにも原潜の増強を急いでいます。その中国がなぜ、最新の原潜の沈没を招いたか。






 
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