On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2024-10-13 03:49:21
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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石破総理による衆院の解散総選挙に大いなる疑問を抱きつつ、「9時間の朗読を聴いてくださるひとがいる」ということに救われます



 世は三連休とのこと、連休のなかの日曜も働いているみなさん、代わりにリラックスできる日がありますように。
 きょうは仕事が無いひとには、いい休息がありますように。
 三連休すべて休める人は、素晴らしい。好きな人、あるいは家族と、あるいはおひとりでも、愉しんでください。ひとりもまた、良き哉。

 わたしも、きょうは一人です。ひとりで仕事しています。電話やEメールは多いけど、まわりに人は居ません。
 議員会館の青山繁晴事務所は、労働者 ( 国家公務員 ) である公設秘書さんたちの当然の権利として3連休、そして青山千春・東京海洋大学特任准教授はきょうも日本の自前資源の実用化のために、日本海で研究調査船に乗船中ですから。
 ひとりというのは、わたしの場合、文学への意欲が盛りあがる貴重な時間です。わたしは国会議員であると同時に、職業作家でもあって、ノンフィクション ( 事実を客観性を心がけて描く文学作品 ) とフィクション ( 物語を創造する文学作品 ) の両分野の国文学を書く、もの書きです。
 ひとりでいると、そのなかの物語、つまり小説の原稿を書きたいと切実に思います。
 しかし、きょうも、おそらく今夜も、書く時間はありませぬ。日本は解散政局、世界は破滅の淵にあるからです。

▼連休明けのあさって、10月15日に衆院選が公示になると、わたしは応援遊説の日々が一気に始まります。
 それまでは、明日14日の草津での講演会を含め、応援演説は一切、いたしませぬ。それをやれば公選法違反です。すでに「総選挙の応援」と無意識に ? 公言して動いている向きも複数いらっしゃいますが、いつも申しているように、立法府の人間が法の抜け道を探してはいけないと考えます。
 三浦麻未・公設政策秘書をはじめわたしの3人の公設秘書も、同じ考えを貫いてくれています。

▼衆院を解散する権限を持つのは、1億2400万人近い全ての日本人のなかで、総理ただひとりです。
 唯ひとりが持つ権限というものは、それだからこそ、極めて謙虚に行使すべきです。
 しかし石破総理による解散の時期、あるいは公認と非公認の色分け、いずれも石破総理の思惑による決定という側面が強いと考えます。謙虚な行使とは、到底、言えません。
 党利党略ではなく、あくまで主権者と祖国のための立場からみれば、時の総理の思惑による衆院解散が繰り返されてきました。安倍総理といえどもそうでした。石破総理の今回の解散は、そのなかでも特に、総理の保身を含めた思惑の色があまりにも強いと考えざるを得ません。

 こうしたことが起きないように、解散権のない参議院から今回は宰相を出すべきと考えて、あえて総裁選に打って出ようとしました。しかし、それに対する参議院そのものの理解からして、まったく弱かった。

 憲法で総理になる資格は、国会議員であることだけです。衆参の区別はありません。しかし、信じがたいことにこれ自体を知らない衆参の議員が居たりすることが、わたしにも、総裁選に挑んだために初めて良く分かりました。
 また、「戦前は貴族院で権力を振るったんだから、戦後はおとなしくしてろ」という衆議院の圧力に、参議院が与野党を問わず馴染んでしまっていて、「まさか、参議院から総理など出せませんよ」 ( 自由民主党のベテラン参院議員 ) という思い込みに参議院みずから浸っています。

 ただし推薦人を集めきれなかったことは、一切合切すべての責任がわたし自身だけにあります。

▼あさって15日の公示のあとは、応援遊説に駆け回る日々になりますから、ほかの予定は今、済ませておかねばなりません。
 というわけで、今日の写真です。
 何の写真か分かる人がいたら、凄いです。でも、いらっしゃるかも知れませんね。

 これはオトバンクという『耳で読む本』の会社の録音スタジオです。オーディオ・ブックですね。
 オーディオ・ブックは、目の不自由な方の利用はもちろん、電車の中とか、車を運転中とか、あるいは寝る前のベッドの中とか、利用者が実はたいへんに多いのだそうです。
 オトバンクは、過去にぼくの本を何冊もオーディオ・ブックにしてくれています。
 今回、『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』もそのように申し入れがあり、おとといの10月11日金曜に久しぶりに録音スタジオを訪れました。

▼オトバンクのスタッフから「この、『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』は、全文を聴いてもらうのにおそらく9時間ほど掛かるでしょう」と教えていただき、あらためて驚きました。
「しかし、たくさんの人がこの新刊 ( たとえばここ、あるいはここ ) のオーディオ版が出るのを待っておられます」とのことです。
 わたしは胸が熱くなりました。
 2倍速、3倍速で聴かれる方もいらっしゃるでしょう。少なくないでしょう。それでも、凄いことです。

▼わたしが録音したのは、このオーディオ・ブック版の『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』のサービス音源なのです。
 本文を購入なさると、漏れなく、わたしの語り、本を書き上げるまでの余談などなどが付いてくるわけですね。

 実は、本文もすべてわたし自身が吹き込みたいと提案したことも、以前の本では、あったのです。
 子供の頃から、本を朗読するのが好きでしたし、もっともっと幼い頃に、母から寝る前に本を読んでもらったかすかな記憶が、わたしにもありますから。
 しかし編集者と、オトバンクのスタッフから「それは青山さんの時間を取り過ぎます」という意見があり、おのれの日程も考えて、諦めました。

 その代わり、このサービス音源は、ふつう20分ぐらいまでなのを、かつての本では1時間を大きく超えたこともありました。わたしは今回、「それでは長すぎて不評だったでしょう」と聞きました。
 するとオトバンクのスタッフが「いや、かえって好評だったのです。今回もお願いします」と仰いました。
 わたしは、これにもかなり驚きつつ「それはうれしいですが、それでもやはり1時間を大きく越えるのは、気が引けます。では、1時間ちょうどにしましょう」とお答えしました。それで話がまとまりました。

▼そして写真にある、狭い録音ボックス ( 無反響の壁の小部屋 ) に入り、しかし時計は無く、原稿もいつも通りに無く、思うままに録音を終えると、ディレクターが「びっくりです。まさしく、ぴたり1時間です」と仰いました。

▼この日は、オトバンクの前に、アマゾンが契約しているという録音スタジオにも行きました。
 このときは「20分で」というリクエストでしたから、ちょうど20分を吹き込みました。これも時計無し、原稿無しです。
 アマゾン版と、オトバンク版では、違う話をするように心がけましたから、両方をお聴きになっても大丈夫だと思います。

 アマゾンの契約スタジオでは、アマゾン用のショート動画、『反回想 わたしの接したもうひとりの安倍総理』を紹介するための、20分では無く、20秒の動画も撮りました。
 スタジオへなんと、二十歳の学生インターンの増野優斗くんが、大学の昼休み時間を活用して来てくれたのです。いつもの「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」ショート動画と同じく、ネクタイをした正装で質問してくれました。
 わたしはちょっと考えあって、ラフな格好で、議員バッジもせずに、お答えしました。

 その増野優斗くんの「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」版のショート動画も、最新放送がここにアップされています。わたしに「大臣にはならないんですか」と、いつもと同じくストレートに、もろに、聞いています。
 わたしはふだん、自分の動画は視ません。ちなみにエゴサーチもまったくやりません。
 しかし今、ふと気が向いて、そのショート動画を視てみました。なかなか面白かった。数十秒が濃かった。わはは。

▼面白いといえば、きょうの写真、ちょっとした悪戯、いたずらがあるのです。
 さて、なんでしょうか。
 答えは、次回のエントリーにて。

(きみはチャンネル登録か・・・動画をご覧になっているかただけ、ワカル)





 
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