On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2025-09-01 03:35:18
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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ここに集うみんな、みなさんは、夏の宝物です



▼きのう8月31日の日曜、京都劇場にて第165回独立講演会の幕が開きました。

 厳しいというより烈しい日程となった自主海外出張から帰国した直後から、心身ともにさらに酷使する国内日程が10日間以上続いていて、朝に自宅を出るときは最低のコンディションでした。

 しかも夜が明けるまで原稿その他が忙しくて、ぼくの1日を支えてくれる熱い朝風呂に入る時間がほとんど取れませんでした。
 そのまま新幹線に乗り、『165回も続けてきた独立講演会で、こんなことは初めてだなぁ』と思いつつ、久しぶりに目にする日本の沿線風景を見ながら、独立講演会の参加者のみなさんからいただいている膨大な質問を、もう一度、ちょっと鈍い感じの頭に入れていきました。

 正直、『このコンディションで、4時間半、いつものようにやれるかな』と、ちらりとだけ思っていました。
 自分を心配する、というほどではないのですけどね。

 ところが、舞台の袖からこうやって、みんなの前に出た瞬間、すべての疲れも懸念も吹き飛びました。

 わたしより年長の方々も多いのですから「みんな」とは言わずに「みなさん」と記すべきですね。
 しかし・・・なんとも言えない親しみを込めて、「みんな」と申しあげたくなるのが本音です。
 全国各地から、千人ものかたが、よくぞ異常な暑気のなか京都まで来てくださいました。
 ほんとうは千数百人のかたが申し込んでくださっているので、抽選に外れてしまった人への深い感謝も、胸のなかにありました。



▼日本の唯一の主人公が、こんなに、ぎっしりです。
 地域も仕事 ( 学校 ) も年齢も、立場も地位も所得も学歴も、何もかも一切、関係なく全員、みずから私心をお捨てになっている陛下のもとでひとりひとり日本の唯一の主人公です。



▼もう舞台の上になど居られない、みんなの中に入りたいという一心で、早々と客席に降りてしまいました。

▼ちなみに、独立講演会は年代の幅が広いのが特徴のひとつです。
 この日は、12歳から86歳までの千人です。
 もっと幅が広い独立講演会も珍しくないです。年齢が一桁の子供たちから90歳半ばのかたまでの千人ということも良くあります。
 一桁のお子さんは、お父さんやお母さんと来られているのですが、それが4時間半、実際にちゃんと聴いているのです。参加しているのです。信じがたいほど凄いことですが、ほぼ毎回、これが起きます。

 ぼくが同年配の頃には、とてもとてもできなかったと思います。
 ネットの時代で子供たちが長い話を聞けなくなっているとか、落ち着きがないとか、これもオールドメディアでよく言っていますが、違いますね。
 もちろん、子供それぞれの個性はさまざまですが、昔はこんな凄い子、居なかった気もします。



▼自主海外出張で、ふたりとも荷物が無くなったり、苦楽を共にして連携したヘイワース美奈・独立総合研究所 ( 独研 ) 研究員と一緒にみなさんと愉しく対話もしました。



▼2階席までぎっしりです。
 独立講演会、つまりスポンサーがおらずみんなで支えてもらうこの講演会の主宰者はあくまで独研です。
 わたしは9年前の初選挙の途中に、おのれが創業した独研を辞し、創業者株も全株、無償で返上していますから、いまは独研から講演だけを委託されて、こうして話しています。

 その主宰者である独研のヘイワース美奈研究員から、開幕まえの舞台の袖で「前から4列目より奥の客席に行くと、2階席からぎーんが見えなくなりますからね」としっかり言われていたので、その制限を守っていました。
 しかし、そうすると1階席の奥のみなさんとは身近に接することができないままです。
 それじゃ、独立講演会じゃないです。
 どうしようか。

 トイレ休憩の時に考えて、まず、みんなのトイレが終わる前に2階席に上がっていました。 ( ぼく自身は独立講演会でトイレには行かないです。165回みんなそうです。集中心を保つためです。みなさんは、ゆっくり行ってくださいね )
 2階席の最前列で、対話を再開しているぼくが見えるでしょうか。





▼そして、2階席から1階席へ、さらに舞台上へ駆けて戻りました。
 そうしながら、みなさんから寄せられている質問にどんどん答えていきます。





▼2階席のみなさんともう身近にお逢いしているので、ちょっと安心して、1階席の奥の奥まで行くことができます。
 それでも、そのあいだは2階席のみんなにとっては、声だけです。どうか許してください。



▼そして、なんと、あっという間に4時間半が過ぎて、終了予定時刻を3分、超えていたのです。
 ヘイワース美奈・独研研究員が飛び出してきて「終わりです」と止めるまで、まったく分かりませんでした。

 心身が疲れていたのだから、ふだんより長く感じるはずが、ふだんより遙かに短く感じたのです。
 支えてくださった、みなさんの熱気に、感謝です。



▼いつも通り、わたしたちの祖国の旗に、そして一緒に聴いてくださっている英霊と、白梅の少女たちに、深々と畏敬と感謝を捧げて、今回も超のつく長尺の独立講演会を、みんなと一緒に完遂しました。

 帰りの新幹線は、乗るとすぐモバイルパソコンを開いたのですが、原稿の最初の1行半を書いただけで爆睡し、気がついたらもう東京が迫っていました。
 次回はその東京です。あさって9月3日の午後1時に募集の〆切が迫っています。
 東京でも、ぜひぜひ、お逢いしたいです。ここです。
 このボタンを押して、質問を書き込んでください。この首を思い切り長くして、待っています。

▼新幹線を降りて、自宅に戻ったら、そのまま眠りたいのを我慢して、原稿に戻りました。
 もう深夜でしたから、政局への関与は、月曜の朝になってからです。原稿に集中しました。

 実は今、2冊プラス1冊の、いずれも簡単ではない原稿を抱えているのです。
 この中身は、前にも約束したように、別エントリーで記します。

▼きのう独立講演会の日は、新しい文庫本の『やさしく夜想の交叉する路』がネット書店では手にとっていただける初日でもありました。
 書店に現れるのは9月2日なのに、もう、「ほら、こうやって入手しましたよ」と独立講演会で文庫本を見せてくださるかたが何人も居て、驚き、内心でとてもうれしく思いました。

 独立講演会から帰ってくると、ハラハラドキドキの楽しみがあります。
 それは、このブログに寄せられる感想です。
 ぼくは毎回、おのれの講演に不満です。
 だから、おそるおそる感想を読むのですが、今回も「魂の交流ができました」ということが共通する感想がたくさん、届いていて、あ~、凄く報われました。

 ただ、165回の独立講演会を通じて、初めての悲しい感想もたったひとつですが、ありました。
 それは「もうどうでも良くなった。青山も、われわれの平和呆けを嘲笑した」という趣旨です。
 いいえ、わたしはどなたも嘲笑したりすることがありませぬ。ましてや日本の唯一の主人公をなぜ嘲笑などいたすでしょうか。子供の頃から、誰かを嘲笑ということはありません。

「平和呆け」という日本社会の常套句については、わたしは次のような持論を常に、長年、語って、意識の改革を呼びかけてきました。

「平和だから、安全保障意識が鈍ったのではありません。それであれば、子供たちに平和を語ることが嘘になってしまいます。
 たとえばわたしがよく訪れるスウェーデンは300年以上、戦争をしていない平和な国ですが、まったく呆けてはいません。
 ノーベル賞を授与する美しいストックホルム市庁舎の地下には、一度も使ったことが無いシェルターが、国民の理解と支持のもと税金で完璧に維持されています。
 あるいは、日本ではおしゃれな車のメーカーとして知られたSAAB ( サーブ ) は、ほんとうは自国に侵略する国があれば烈しい爆撃で叩くための重爆撃機や戦闘機をつくる、実質的に国策に基づく会社です。
 なぜ長い平和でもスウェーデンは呆けないか。それは自力で祖国と国民を護っているからです。
 敗戦後の日本は、憲法9条によって、自力では無く他者であるアメリカに安全保障を依存してきたから、意識が薄くなっているのです。
 平和のせいではありませぬ」

 独立講演会の内容は、一切、明かすことができません。
 ただ、きのうもこの持論に基づいて語っただけであることは、この悲しい感想を寄せたかたにあらためてお伝えしておきます。

▼『やさしく夜想の交叉する路』は、表紙のデザイン原案を考えていくときに、思わず「冬の宝物」という英文を入れてしまいました。
 きのうの独立講演会のみなさんは、ひとり残らず、「夏の宝物」です。

( ※ この頃は、なるべく一人称に「わたし」を使うようにしています。しかしこのエントリーは、「ぼく」を使いたかった。独立講演会のみなさんに、親近感が深いためです。「ぼく」と「わたし」が混在していますが、それはひとつづつ意図して、そのように記しています。不統一をご容赦ください )






 
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