On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2006-09-06 09:33:06

ご出産を祝しつつ




▼きょう9月6日の水曜は、朝のラジオ番組レギュラー出演も、夕刻のテレビ番組レギュラー出演も、紀子さまのご出産の話題一色になった。

 もっとも、ラジオ番組(RKB毎日放送)へのレギュラー電話出演では、ぼくのほうから、この話題を選んだ。
 紀子さまが男子を産まれても、皇位継承が、皇室典範第1条の定める「男系男子」でいいかどうかという問題は、数十年ほど先送りになるだけであり、この際、国民にいちばん大切な情報を提供すべきだと思ったからだ。

 その情報とは、「女性天皇と女系天皇の根本的な違い」だ。
 ぼくは、これまでもメディアで発言しているとおり、『女性天皇は認めるべきであり、女系天皇は決して認めるべきではない』という立場に立つ。

 そのうえで、女系、男系という言葉をこの際、やめて、母系、父系という言葉に代えるべきだと思う。
 政府も、メディアもそうしてほしいと願う。

 なぜなら、母系の天皇即位を認めれば、その祖先はどんどん数が増えるのに対して、父系ならば、祖先が父、そのまえも父、そのまえのまえも父と、ただひとりをたどることが出来るーこの事実が、国民に分かりやすくなるからだ。

 だから日本の皇室だけが、世界でただ一つ、一系統をたどることが出来る。
 日本における皇室の意義が、権力をふるうことにあるのではなく文化の継承にあったことと、ぴたり一致する、尊い智恵だと、ぼくは考える。


▼今夕の関西テレビ「ANCHOR」は、午後4時からスタートと放送が早まる。
 いつものぼくのコーナー「青山のニュースDEズバリ!」は、局の判断でお休み、その代わり、女系天皇を認めるべきだとの立場の大学教授らと議論する予定になっている。

 ぼくは、皇室は、わたしたち日本の主人公、主権者の財産であるとも、いつも述べている。
 その財産を、もっともよい形で護れるよう、わたしたちの子々孫々に手渡していけるよう、こうした議論でも、ベストは尽くしたい。


     (紀子さまのご出産直後に、大阪へ向け出発する9月6日朝に)
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