On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2009-07-15 19:25:36

ちいさな、ひとつの、ゴール





▼きのうの7月14日火曜日、ぼくに同行している独研(独立総合研究所)の秘書 M と交わした、実感を込めた会話です。

ぼく 「今にも破綻しそうな、無茶ら苦茶らのスケジュールだけどさ、最後は破綻せずに、どうにかやるべきことをやってるよな―」

M 「ほんと、そうですよねぇ。奇跡です」


▼何の話かというと、ノンフィクションの新刊の話なのです。

 新刊を出すための最終段階の作業としては、400字詰め原稿用紙で、520枚ぐらいの長文の原稿の全文脱稿、そして初校ゲラの全ページへの赤入れ(つまり修正、加筆)を極端な短時間で終えること、再校ゲラの全ページへの赤入れをもっと極端な短時間で完成させること、さらに載せる写真の候補を自分のパソコンの「マイピクチャ」から選びだし、実際に載せるものを決め、それのキャプション(写真説明)を執筆し…という作業があります。

 その作業を、ふだんのテレビ番組参加(出演)とか近畿大学での連続講義とか、学生諸君との前期講義の打ち上げ飲み会とか、全国各地へ飛んでの講演とか、会員制レポートための取材とか、大混乱の政局の取材と北朝鮮をはじめ動く世界の生取材とか、そして人事、経理から中長期の計画までの独研の経営実務とか、独研の新しい研究プロジェクトの準備と、すでに実績を積んできた研究プロジェクトの継続遂行とか、そういうものが隙間なく埋め尽くしているところへ、重ねていくのですから、まぁ実際、頭は、ちょっと数えたくないほど多数のタスクの同時進行、体はとにかく眠らない休まない…。
 うーむ、骨折した腰が、こ、こしが。
 いや大丈夫。

 そして、みなさん、ありがとうっ、きょうの午後1時40分ごろに、新刊をめぐる作業は、基本的なものとしては、すべて終わりました。

 終わって、一休みしたい自分を押し切って、ふだんの連載原稿を2本書いて、送ってから、ひさしぶりにプールへ行きました。
 泊まっている定宿ホテルのプールです。
 この全身ぼろぼろ状態では、生放送のテレビ番組での重い責任をしっかり果たせきれないからです。なんとか心身を切り替えさせないと。

 フリー(クロール)は大丈夫なのですが、ブレスト(平泳ぎ)のとき、なんと泳ぎながら、しっかり寝ていました。
 腕で水を掻いて足で水を蹴って、それから身体を伸ばすとき、すぅーと、誇張じゃなくホントに寝てしまい、また頭を起こして、腕で水を掻くときに目覚める。
 ふひ。

 それでも、泳ぐと頭はいちおう、はっきりしてくる。いちおう叩き直される感じ。
 それでどうにか心身の準備を整えて、関西テレビに行き、報道番組「アンカー」に参加(生出演)してきました。

 いまは、帰りの空港にいます。


▼これで、早い書店では8月5日から「王道の日本、覇道の中国、火道の米国」(PHP出版)が並ぶことが、最終的に確定しました。
 これまで辛抱強く待ってくださった読者、おなじく待ってくれた編集者、脇から支えてくれた独研の秘書陣に、こころからお礼を申します。

 サイン会もすでに準備されつつあるそうです。
 具体的に分かり次第、このブログでもお知らせします。


▼さあ、次は、4年ぶりに原稿が進みはじめた純文学の小説をまず、仕上げます。
 そのあとは、ノンフィクションの新刊にまた、取り組んでいきます。




※この書き込みの翌朝に写真を追加しました。
 新刊の表紙の最終的なデザインです。

 タイトルの文字の大きさを変更し、「王道の日本」を大きくしました。
 現在の政治家たちが与野党を問わず、欲の泥沼に生息しているからこそ、わたしたち主権者は、このただ一筋の道を行きたいですね、というねがいから、そのようにしました。



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