On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2010-06-05 20:54:06

日本の六月を生きる



▼睡眠時間が短いと言うより、ほとんどベッドというものに横になることのなかった、この週も、やっと土曜日になりました。
 共同通信を辞めてからの、この12年半ほど、週末といっても休んだことは実に1日もないのだけど、世間が休みという、それだけで、気分はすごく和らいで、仕事のストレスも少なく感じるのです。
 世界を明るく感じます。


▼きょう6月5日土曜、ぼくはまず出張先にいました。
 早朝に、その出張先から飛行機に乗り、羽田に着くと、独研(独立総合研究所)の社有車をぼくが運転し、久しぶりにジムへ直行。
 ぼくはドライビングが、こころから好きなので、疲れていてもこの短い運転だけで、ずいぶん愉しかった。
 そして、ジム地階の治療院で鍼(ハリ)治療を受けました。

 信頼する若い鍼師は、ぼくの顔と全身をみて、深いため息をつく感じでしたが、力を尽くしてくれました。
 そのあと、ちょっと気力、体力とも無理かな、何より時間がないなぁ…と思いつつ、ジムでどうにか、ほんらいのメニューをこなして、バーベルやダンベルを挙げ、自宅へ。
 自宅にはもう、テレビ朝日からの車が待っていました。


▼テレビ朝日系列の「TVタックル」で、鳩山さんと小沢さんの辞任、菅新首相の誕生を受けて緊急版を撮ることになったそうで、誰が一緒に出るのかも知らないまま、スタジオへ。

 ふだんのTVタックルよりも人数を絞って、総務大臣の原口さんや、自民党の石原伸晃さんらが一緒でした。
 人数が少なめでも、ぼくの発言は多くは放送されないと思いますが、この原口さんはよく出てきたと思います。鳩山内閣の主要な一員として、一人で受けて立たねばならないし、なぜ代表選に出なかったかを語らねばならないし。

 きょうの収録はなぜか、ぼくには短く感じました。2時間が、あっという間でした。
 2時間、収録して、放送されるのはそのうち40分ほどです。
 しかし、いつも言っているように、編集権はテレビ局にあります。編集ぶりが不満なら、テレビタレントじゃないのだから出なければいいので、出ることを引き受けた以上は、まな板の鯉です。

 TVタックルに参加するのは、ちょっと辛いところもあるのだけど、この長寿番組はびっくりするほど視ている人が多くて、「この頃はなぜ、あまり出ないのですか。がっかりしています」と、ほんとうによく言われる。
 みなさん、いわば善意でありのままの気持ちを言っているのだから、ぼくとしては、申し訳ない気持ちになります。

 こないだ、ある元閣僚の旧知のベテラン女性秘書さんから、「あなた、タックルにも出ないじゃないの。いったい、どうしたの」と、か~な~り~、きつい口調で言われて、そのときはさすがに内心で『ぼくはタレントじゃなし、評論家でもなし、安全保障や資源探索の実務だけを遂行しているシンクタンクの社長であって、また、物書きなんだから、テレビ番組に顔を出さなくたって、一体どうしたの、なんて言われる筋合いは、まったく、ないんだわい』と大いにむくれましたが、その女性秘書さんも他意はなくて、「出なくて残念」という意味だろうから、何も言いませんでした。

 それに、水曜にレギュラーで参加している関西テレビの報道番組「アンカー」は、近畿エリアだけの放送というだけじゃなく、夕方4時55分から6時までの放送だから、ふつうの働く人たちはなかなか視られない時間帯です。
 そういう意味からも、TVタックルの志あるディレクターたちから声がかかれば、出るようにしています。

 きょうの収録分は、6月7日月曜の夜9時から放送されます。


▼あと、インターネットTVの「青山繁晴.TV」(アオヤマシゲハル・ドット・ティーヴィー)は予想を超えるかたがたが視てくれているおかげで、なんとか続けられそうです。
 みなさん、こころからありがとうございます。

 実は、アクセスが多すぎて、サーバーがダウンしたりも、しています。
 なにせ乏しい資金でやっていますから、サーバーの増設も右から左へ、というわけにはいきませんが、制作会社と連携して、努力を尽くしています。

「もっと視やすくしてほしい」、「1回のアップ分を長くしてほしい」といった要望をたくさんいただいていますから、制作会社のスタッフ陣にも詳細に伝え、6月7日月曜アップ予定の最新更新では、40分を一気にアップしたり、改善を試みています。

 試行錯誤ですから、いっぱい不満もあると思いますが、われらの祖国を蘇らせる志だけは受け止めてください。
 そして、できれば、今後もつきあってください。


▼それから、「王道の日本、覇道の中国、火道の米国」(PHP出版)は増刷が決まりました。
 これで第4刷です。

 発売は昨年の夏ですから、版元のPHPの、やる気いっぱいの編集者は「このところの出版界としては異例のロングセラーとなりました」と言っています。
 ぼくは、めちゃくちゃに読者のみなさんに感謝しています。

 最新刊の「ぼくらの祖国」(扶桑社)は、まだ苦闘が続いて脱稿していませんが、7月21日の発刊を目指して、6月7日月曜に脱稿させたいと、今夜はこれから徹夜執筆です。

 ただし、独研から配信している会員制レポートの次号(来週前半に配信予定)の執筆を終えてから、新刊の原稿に戻ります。すでに身銭を切ってレポートを購読されているかたがたは、ぼくと独研の、いちばんの仲間です。こんな重大時期に「レポートを早く読みたいな」という期待を裏切るわけにはいきません。


▼この地味ブログにいただいているコメントは、もちろん、すべて読んでいます。
「ほんとうに読んでいてくれるの」というコメントも来ていますが、ぼくがいったん約束したことを、断りなく変えたりしません。

 いずれ、新しいぼくなりのルール、この個人ブログなりの新ルールを決め、それを示したうえで、公開すべきコメントは公開します。
 しばらく待ってください。
 こころが冷え切ってしまうようなコメントも来ますが、やっぱりまだ頑張ろうかなぁ、と考えるコメントは、もっとたくさん来ます。


▼この地味ブログにも、もっと、もちろん書き込みたいのですよ。
 それに、名誉毀損事件(複数)について、捜査と公正な監視が続いていること、新しい捜査も始まることなどについて、書き込むべきことをフェアに書き込む必要もあります。

 しかし、それらはすべて、「ぼくらの祖国」の脱稿とゲラ直しが全部、終わってからであり、また、独研が本社移転したことによる膨大な雑務を含め、シンクタンク社長としての想像を絶する今の過密日程、過密仕事がすこしでも山を越してからです。

 ただ、書き込むべきはいずれ、時間はかかっても必ず、そしてありのままに、書き込みます。






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