On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2011-06-01 10:45:05

お~い、みなさんっ

▼希望への願いを込めて、インディペンデント・クラブ(The Independent Club / IDC)を創立しました。
 きょう6月1日から募集を開始します。

 独研(独立総合研究所)の公式HPの、インディペンデント・クラブのページを見てください。
 インディペンデント・クラブで、ぼくと会いましょう。そして、みずから考えるきっかけにしてください。


▼ぼくはその後、阪神淡路大震災を超克した神戸で、東日本大震災のチャリティ講演会を「独立講演会」(独研の自主開催の講演シリーズ)の第1回として開き、6時間連続で、みなさんにお話しし、福岡県の小郡市では、台風の通り過ぎるなか、薬局店主のかたが個人で志して主催された講演会で4時間20分、お話しし、翌日に台風と一緒に仲よく北上して、大嵐のなか、福島原子力災害でもっとも痛切な被害を受けているとも言える福島県・飯舘村に入って、村長や畜産農家のかたと、「これからどうする」ついて話し合い…という日々を送っています。

 思えば、去年12月1日の水曜日、尿管結石の痛みを激しく発症し、関西テレビの報道番組「スーパーニュース・アンカー」の生放送本番で、プロデューサーが痛み止めの座薬をカメラの後ろで手に握って控えていたときから始まり、そのあとは、医師の診断によれば講演先の福知山で感染したとみられる重症肺炎によって42度や41度の熱を夜ごとに発していたのを無視していたために多臓器不全の半歩手前まで行って死にかけ、その直後には、大腸癌を全身麻酔の手術で取り、それを1週間足らずで退院して講演会などの約束を果たしたために、重い腸閉塞を発病して再び死の寸前まで行き、その腸閉塞で入院中に、東日本大震災が発生し、そのままずっと走り続けてきました。

 正直、生きているのが不思議です。


▼しかし、この6月は、滞っていた原稿をがんがん書いていきます。
 独研が発行している、11年の歴史を持つ会員制レポート、東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)をはじめ、扶桑社から発刊が決まっている「ぼくらの祖国」の全面改稿の完成、そして経済誌に連載していた「超経済外交のススメ」というコラムを改稿のうえ、やはり扶桑社から出す予定もあります。
 7月になれば、さらに原子力をめぐる新刊を、PHPから出す企画も進め、そしてそして、8年以上あたためてきた小説の新作も完成させます。

 生きているうちに書かないと、死ねば、この脳みそと共に、文章に書き残す前のさまざまな体験も、練ってきたコンセプトも、みな消えてしまいます。

 物書きとしてのぼくは、実際に書かれたものだけがすべてです。
 構想はいくらあっても、本になってみなさんの目前に現れないと、ひとかけらの値打ちもありません。
 おのれを励まし、みんなに励まされ、たとえば「ぼくらの祖国は、いつ出るのですか」と講演先で声をかけられることで励まされ、書きます!

 6月のぼくは、June Bride (6月の幸福な花嫁)ならぬ June Writer (6月の幸福な書き手)です。

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