On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2014-01-30 21:28:28

ほぉ


▼きのう1月30日木曜の夕、ニッポン放送のラジオ報道番組「ザ・ボイス」木曜版の生放送に参加しているとき、テレビ朝日の「ワイド・スクランブル」から連絡があり、「1月31日金曜の昼に、スタジオで生放送に出てほしい。国連安保理の公開討論で、中韓が靖国参拝を持ち出した件です」という依頼でした。

 こうした問題でお話をするのは、どういう機会であれ意義があると思いますが、その1月31日金曜は、午後3時半から広島県福山市で講演があります。
 いつも述べているように、講演は決してドタキャンしません。
 講演の主催者はもう事前に告知もなさり、聴衆も集め、その聴衆もそれぞれの人生の二度とない時間を切り取って参加の予定を立てられているのです。
 ドタキャンをされたら、どんなにみんなが困るか、がっかりされるか。
 大腸癌の手術のあとに重い腸閉塞を起こし、医師に「あと40分ほどで小腸の破裂から始まって急速に死に至る」と告げられても、その医師に無理にお願いして、四度の痛み止めの点滴を打ってもらい、東京から兵庫県尼崎市へ向かって講演したこともありました。

 一方、テレビ番組は、出たい人がいくらでも居ます。
 テレビ局は、そうした人に、すんなりお願いすることもできるでしょう。

 だから当然、テレ朝はお断りしました。
 そしてニッポン放送のあと、ある閣僚とお会いしてメタンハイドレートをめぐる工学的な前進をめぐって、僭越ながら議論をし、社有車を運転して独研(独立総合研究所)の本社へ向かっているとき、テレ朝からまた連絡がありました。
 車を停めて、話を聞いてみると、「青山さんが行くところ、どこへでも、カメラとクルーを東京から出して、講演の前に、スタジオと繋いで生放送に出てくれませんか」。

 ほぉ。
 そんなに熱心なんだ。
 すこし、びっくり。

 そこで、独研の総務部とあれこれ協議、調整して、ぼくがとんでもない朝早くに東京を出発すれば、この「ワイド・スクランブル」の生放送の時間である正午頃に、福山の講演会場のホテルにもう着くことができると分かりました。
 講演は午後3時半からですから、それまでには間違いなく、番組は終わります。


▼そういうわけで、今日の昼も、この番組に顔を出します、福山から。

 福山は、幕末の佐幕側の改革派、阿部正弘の福山城があるところです。
 ぼくは幕末が大好きで、勤王派の龍馬さんや高杉晋作先生らを、魂から尊敬しています。
 しかし同時に、佐幕側のひとびとを公平に知りたくて、この福山城を何度も訪れています。
(*ただし、ご承知のように阿部正弘はいつも江戸に居て、福山城には一度しか入らなかったという説もあります)


▼ただね、うーむ、これで寝る時間が完璧にゼロになってしまいました。
 まもなく1月最後の日の午前5時40分。
 もう出かける支度をします。
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