On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2014-12-10 20:30:51

ホッとしたのは甘かったけど、前には進んでいる感じ


▼総選挙と年の瀬が迫るきのう12月9日火曜は、論壇誌「新潮45」1月号のために解散・総選挙をめぐる真相の原稿を、夜明け前まで書き、そのまま大阪へ。
 大阪に入ると、財界人とのディープな議論のあと、近畿大学経済学部へ。
 社会人の聴講生のなかに初めてのお顔を見て、その横に立つと何となく、同じ近畿大学の教員の人だと感じる。
 不思議なもので横に立つと、たとえば学生だったら男子でも女子でも体育会はほぼ正確に分かる。
 ご本人に聞いてみると、やはり総合社会学部の教授だそうだ。
 これまでも文芸学部の教授が聴講に来られていたから、特にびっくりもせず、いつもの学生諸君ひとりひとりに向き合う授業を精一杯やって、終わったあと、その総合社科学部から聴講に来ている学生が、「あれはとても有名なドキュメンタリーのプロデューサーでもある先生です」と教えてくれた。
 あとで、ふとすこしだけ調べてみると、なんと現代日本で映像ドキュメンタリーの神さまのような存在だと分かった。
 その教授に学生と同じように、たくさん質問も投げかけてしまったけど、ぼくは授業で、大学の先生から在日の学生、留学生、他大学の学生、さまざまな職種の社会人…何も区別しない。
 もちろん講義の内容は一切、変えない。


▼講義のあと、関西テレビへ移動し、翌日の「水曜アンカー」のために報道部の諸君、そしてMCといつもの自由な議論。
 そして定宿のホテルへ。
 ホテルに着くころ、最新刊の年内発刊が奇跡的に実現したことなどなどで、ホッとした気分になり、独研(独立総合研究所)総務部秘書室第2課(同行担当)のS秘書と、慰労の祝杯を軽くあげました。
 ところが、部屋に入ってから思い出した。
 新潮45のゲラ直しがあるじゃん!
 確か今夜に、このホテルにゲラがファクシミリで届いて、朝までに直しを終えて送信しないといけないはずだった。

 ホテルに確認すると、やはりゲラがもうとっくに届いていたのに、なぜか放置していたとのこと。
 その意外な怠慢にちょっと驚きつつ、さっそく取り寄せて、ゲラに赤ペンを入れる作業を開始する。
 新潮社の校正者はとてもレベルが高く、ぼくの原稿にある事実関係をすべて調べて、細かく意見が付いている。
 それにひとつひとつ答えながら、謙虚な眼で自分の原稿の全体から隅々まで見直して、途中に休憩も挟んで、直しが完了したのはなんと午前5時まえ。

 あ~、すべていったん終わって、この夜だけは眠れると思っていたけど、ち、違ってた。
 しかし気を取り直して、朝のRKB毎日放送(福岡)のラジオ番組への電話参加を準備する。
 ラジオが終わると、「水曜アンカー」の準備の仕上げのために、情報収集を続ける。
 そして「水曜アンカー」の生放送が終わり、そのまま関テレで選挙当日の特番のために打ち合わせをすこしやって、いま機中。



✶さて、みなさんにすこしお知らせしておきます。

▽上記の通り、今回の総選挙も関テレの特番に参加します。
 ぼくの持ちコーナーとなる「青山の選挙DEズバリ」に加えて、最初からMCと一緒に立って、開票の進行とともに解説していくことになりそうです。

▽選挙が終わるとすぐにサンフランシスコへ出発して、例年のように、資源エネルギーも含む地球物理学の世界最大の学会「AGU(アメリカ地球物理学連合)」に参加します。
 ことしは「招待講演」を英語で行います。

 AGUで発表するのは3回目ですが、招待講演は初めてです。
 テーマは、日本初の自前資源メタンハイドレートをめぐる最新の研究成果です。
 独研の自然科学部長、青山千春博士もポスター発表を行います。

 そのために、12月17日水曜のアンカーは、ぼくは不参加です。
 ニッポン放送のラジオ報道番組「ザ・ボイス」は、明日12月11日木曜はいつも通りに参加しますが、18日木曜はやはりAGUのために不参加です。
 12月24日イヴのアンカー、25日クリスマスのザ・ボイスはいつも通りに、参加します。

▽その25日は、もうご存じのひとも多いかも知れませんが、最新刊の「ぼくらの真実」(扶桑社)が都内の大型書店に並び始めます。
 予約が想像を絶するほど多いので、初版はすぐ無くなるかもしれませんね。


✶ところで、ひとつ下のエントリーの富士山の写真に反響が大きいのに驚きました。
 うれしいですね、富士の美しさをみなで共感できて。

 こんな書き込みもいただきました。

~以下、引用。原文のまま~

*青山さんはカメラマン 2014-12-09 20:08:54 さとうたけし

 このブログに添付する写真.以前から思っていたことです.
 添付する写真.構図,色彩.構図もすごく良くて,さりげない写真の中に爽快感や重厚感を感じます.
 なぜ,こんな写真が撮れるのですか?
 カメラは?
 撮影するコツは?
 記者だったからなのでしょうか?
 また,機会があったら,写真について語っていただければと思います.
 それにしても,素晴らしい富士です.
 日本って本当にいいですね.

~引用終わり~

 カメラは、ほとんどスマホです。
 たまに、ちいさなオート・フォーカス・ポケットカメラです。
 新人記者の時代、地方支局にいたとき、地方紙のカメラマンと仲良くしていましたが、教えてもらったのはフィルムから印画紙に焼き付けるやり方で、今のデジタルカメラやスマホでは意味がありません。
 
 ただ、支局の記者のときは自分で写真を撮って、それをプロのカメラマンの写真と同様に共同通信から配信することも多かったですから、自分なりにコツを考えました。
 それは「とにかく被写体に接近する」ということです。
 富士山のように遠くて、巨大な被写体であっても、基本はそのつもりで撮っています。
 しかし、たとえば繁子(ポメラニアンの青山繁子)を二度ほど撮ってくれたプロのカメラマンの写真を見ると、「違うなぁ、凄いなぁ」と思います。
 一瞬の切り取り方と、その一瞬の輪郭が違います。

 繁子とぼくが語り合うワンコ本も、新年には出したいと、ワニ社長(ワニフックスの佐藤社長)と相談しています。ふひ。
  • 前の記事へ
  • 記事の一覧へ
  • 次の記事へ
  • ページのトップへ
  • ページのトップへ