On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2019-03-29 12:06:36
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
Comments (3)

きょうの本会議はわりあい短く終わって・・・  ( 暗黒国会ノート・メディア篇を兼ねて記します )

・・・いま、議員会館の青山繁晴事務所です。
 地下から最上階の12階まで、ただし中二階があるので、実質的には14階ぐらいかな。
 きょうは3分23秒台で駆け上がってきました。子どもの頃から気は強いけど意志は弱いので、サボってエレベーターで行こうかなぁと思うし、駆け上がる途中で、たとえば「あー、まだ4階かぁ」とかメゲそうになりますが、記録を取っているのが、どうにかぼくにも続けられる理由ですね。ふひ。

▼本会議のある日はまず、朝一番に国対 ( 国会対策委員会 ) があります。
 誰より早く国会に行くことを心がけているので、国対にもいちばん早くに着くことが多いです。
 ただし、きょうは珍しくいちばんではありませんでした。
 都内に自宅があるので議員宿舎には住む権利がありません。議員宿舎なら歩いてこられるから到着時間が計算できるけど、とても歩いては来られない距離に住んでいるので、時折、思いのほか時間が掛かります。

▼今朝の国対では、大阪の府知事、市長のダブル選挙 ( ほんとは府議会議員、市議会議員もあるクワッド選挙ですよね ) をめぐってとても厳しい話もありました。
 続いて、公開の議員総会です。
 国対は非公開ですが、この議員総会は公開です。以前に、アイヌ新法の問題点を指摘する発言を、手続きを経て行いました。

 するとある新聞が、例によって、発言の一部だけを切り取って大見出しにし、その部分を強調して団体などにぶつけて反応を取り、その後に冷静な議論をすることを困難にしました。
 いつもの通りです。
 議員総会の直後にぼくに取材した記者は良心的に見えたので、期待したのですが、まったく裏切られました。
 19年間の記者生活で、記者は一般には、キャップやデスクや部長、要は上司の指示にとても、とっても弱いことを嫌と言うほど知っています。
 ぼくはあまりに当然ながら、記者時代にも反論すべきを反論いたしましたが、当時は「自由の共同」と言われた共同通信にあっても、それは極めて例外的な振る舞いでした。 ( いまの共同通信は、もはやまったく、自由の共同とは言われません )
 この新聞の記者は、議員総会のあとに国会の廊下の長椅子に座って、ぼくの話をちゃんと聴きました。しかしその後に、上からの指示、ある種の圧力があったのかなぁと想像はしますが、オールドメディアは他を常に批判しながら、みずからの内部事情は決して外にオープンに語りはしないという困った性癖があるので、分かりません。

▼議員総会が終わると、自由民主党の参議院議員は全員、本会議場へ移動して、本会議に臨みます。
 きょうは採決が7回もありました。すべて押しボタンです。
 ボタンを押せる時間はあっという間の短時間です。
 想像以上に短いです。
 伊達参院議長閣下が「投票を終了します」と、さっさと宣言なさいますから、考え込んでいたりすると押し遅れて、たいへんな事態になりかねません。
 採決までにしっかり考えておかねばなりません。
 それは国会議員として当然なのですが、問題は、にんげんは一瞬、気が他のところへ向くこともある生き物だということです。理由が何であれ、投票をしないで終わると、重大事態です。
 国会議員というのは、落とし穴の多い立場でもあると思います。
 365日24時間、気を抜けるときはありません。
 自分自身がどれほど緊張感を持って日々を送っていても、まったく知らないところで周囲の人に不注意があると、それが国会議員本人に厳しく跳ね返ります。
 ぼくはぎーんになるまで株式会社組織のシンクタンクである独立総合研究所の代表取締役社長でしたから、社員の振る舞いに一定の責任を持っていました。しかし国会議員の重荷は、それとは比較になりませぬ。


 不肖ぼくは新刊「不安ノ解体」 ( 飛鳥新社 / 例えばここ ) のなかでも、そして独立講演会でも、「異業種のひとよ、出でよ」と立候補を勧めています。だからこそ、こういうあまり語られない現実も、ありのままに記しておきます。
 ぼく自身は、ちょっと意外かもしれませんが、こういう緊張の解けない日々、緊張を決して解いてはならない日々というのは、あまり、いやほとんど苦になりません。
 苦になるタイプの人は、それなりに覚悟を定めてから国会にお出でください。

▼本会議場から地下通路を歩いて参議院議員会館の地下へ戻り、そこから階段を駆け上がるわけですね。
 会館に戻ると、会館の自室でしかできない公務が、まさしく山のように、もはや登れないのではと思うほど高い山になって積み上がっています。
 たった今、それと格闘中です。

▼今日はこのあと、4月21日投票の衆院大阪12区補欠選挙に立候補する北川晋平候補の政見放送のために、この議員会館の部屋で収録があります。
 法で定められた政見放送の冒頭近くに、不肖ぼくが登場する予定です。
 この補選は、北川知克・元環境副大臣の急逝によって行われます。晋平さんは、甥っ子ですね。
 ともかっちゃんこと北川さんは、日経新聞の「交遊抄」というコーナーに「世知辛いこの世にあって、利害関係の一切ない、得がたい親友」という趣旨でぼくのことを書かれました。
 最近にぼくに講演を依頼され、環境省の官僚をはじめ学生諸君を含めて、北川さんを慕う人びとの前で講演したばかりです。
 突然に烈しく痩せられていて、胸の奥で物凄く心配しながら、ともかっちゃんがいつもの温和な笑顔で見守る前で講演しました。
 そのあとすぐに、亡くなってしまいました。
 国会日程のために葬儀にも行けず、辛い思いが募るばかりでした。
 きょうの収録ではありのままの気持ちを、わずか45秒という制限ですが、台本なしに語りたいと思います。

 ともかっちゃん、北川知克代議士は、大阪での自由民主党と維新の激突を、初期の頃から深く心配し、なんとか共に前へ進めないかとぼくには苦しい心境を仰っていました。

▽凡て、すべての思いは、独立講演会@神戸 ( ここ ) でお話をし、みなさんの質問になまで答えます。
▽凡て、すべての思いを込めた新刊がついに発刊となりました。みんなへの祈りと責任を込めて「不安ノ解体」と題しました。(例えばここです)
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日本の未来は如何に・・・。【潮騒】
2019-03-29 13:56:41
青山さん、お久しぶりです。が、いつもブログにはお邪魔しています(笑)。

改元をまじかに控え年度内に来年度の予算が成立し、お疲れさまでした。

自分は趣味(草花栽培・古代出雲王朝・歴史・岩石地質・日本の成り立ち、等)

を通じて、多数の人達とブログを書いております。

殆どは現役を引退された同年代の人達(自分は青山さんと同じ)で、真面目に働き

家族を養った方たちです。

来年度の予算が成立し、ここ数日の間に何故か平成が終わり将来の日本を憂い、

子供や孫達の今後を自分と同じく心配する意見が出だしました。

自分も素人であり、明確な返事が書けない為に、以下の様な文を書きました。


              記

自分はユーチューブ動画で毎日(月~金)朝8時からの、虎ノ門ニュースを見て

います。 一度ご聴視してみてください。

無料で過去の録画も見れますし、自分の自由な時間帯でも見れます。

毎日、多才な専門家達が最新の時事問題を解説されます。

反日色の強いNHKや民放TVなどより、遥かに正しい情報を得る事が出来ます。

昨今の日本に押し寄せる荒波(問題)を乗り切るには、正しい情報を得る事が

必要だと思います。
どこへ行く、日本【日本を抱きしめて】
2019-03-29 13:54:37
青山繁晴様
タイトなスケジュールの中、重ねてのアップをありがとうございます。
青山さんは絶望するなと言われる、ので、それを口にしないようにはしています。
しかしながら、皇室についてはかなり心配なんです。
安倍首相はこの前、男系は尊重すると言われ、しかし今回は旧宮家復活はGHQの決定を覆さないと言われました。ではどうするのでしょうか?
新天皇即位後、すぐに皇統継続問題にとりかかると聞いています。それは女性天皇と女性宮家の成立承認の可能性が強いでしょう。
この半年、日本が勝手に動いている感じがありますね。
時間、時間に押されながら・・【きよちゃん】
2019-03-29 12:29:29
青山さん、激務の中、こうして国会の様子を伝えてくださりありがとうございます。

北川議員の志を伺うと大阪の現状が垣間見えるように思いました。
北川議員の御意志、歩みに感謝しご冥福をお祈り申し上げます。

青山さんの日常、
戦場の戦士のようなスケジュール。

国会で傍聴した折、
階段を共に歩かせて頂きながら、
「僕は太陽を見る時間も無い」
とつぶやいておられました。

あれだけレースやスポーツが大好きな青山さんが外の太陽も見られない。
すごく悲しくなりましたが、
国難の今、
青山さんを応援するしかない。
その強い信念は絶対に変わりません、北川議員の思いも背負って頑張って下さいね‼

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