On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2019-08-21 12:10:15
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
Comments (4)

みんなが、日本国民が、祖国の唯一の主人公が、つまりあなたが・・・最前線に出て直に議論 !

▼きのう8月20日火曜の横須賀でみなさんが体験なさったことは、これまでに増して凄いものだったのではないかと今日しずかに考えてみて思うのです。

▼去る西暦2011年は、ご承知のとおり3月11日に東日本大震災が発生しました。
 そこから日本が立ち直ることへささやかに寄与する意味も込めて、5月に独立講演会を始め、7月にはインディペンデント・クラブ(IDC)を発足させました。
 IDCは、不肖ぼくと一緒にみんなが現場に行くための会です。
 その趣旨の通り、これまで8年のあいだ合州国ハワイ州の真珠湾を含めとても沢山の国内外の現場を回りました。

▼それは安全保障の現場に限りません。
 会員は、たとえば日本海へメタンハイドレート調査に出る航海で研究船に同乗したり、テレビ番組の収録や生放送に同席したり、福島原子力災害後の原発が何をしているかを共に視察したり、
 アメリカで開かれる世界最大の地球物理学会で青山千春博士やぼくが発表する現場に同席したり、国会を見たあと総理官邸も見て、官邸内の内閣官房副長官室にてみなさんが官房副長官と直接、議論したり、
 ぼくと一緒に滑るスキー集会を開いたり、沖縄の白梅の少女たちの自決壕や慰霊塔を訪ねたり、白梅学徒看護隊の生き残りの方々とみなさんが対話したり、
 京都の祇園で伝統芸能を体験したり、富士スピードウェイでぼくのレース参戦をピットで間近に体験したり、あるいは富士スピードウェイの広場にロータスからエンジニアも出てミニコースを作り、ぼくがドライヴするレーシングカーに一緒に乗ってレーシングの走りを体験したり、
 それからみなさんの地元にぼくが出かけて対話集会を開いたり、イタリア料理を楽しみながらの集会、こども中心の集会、クリスマスの集会などでぼくに直に生質問をして、ぼくがどんどん答えたり、
 あるいはぼくの数少ないライヴを鑑賞してもらったり・・・。

 またテレビ番組、ネット番組、ラジオ番組の収録や生放送にも参加してもらいます。
 さらに靖国神社に一緒に正式参拝し、そのあと遊就館を見るのですが、展示の前で靖国神社のいわば歴史の専門家でもある神官とぼくが議論し、参加者はそれをまさしく目前で体験し、あとの質疑に活かします。

▼まぁ、盛り沢山であることは確かですね。
 基本、赤字です。
 ぼくは3年前の参院選の途中に独立総合研究所(独研)を完全に退任しましたから、いまは独研から委託されて現場に会員と行っていますが、正直、負担は非常に大きいです。しかし会員に現場をまさしくじかに知っていただくことの意義は、とても深い。
 だから公務の合間のぎりぎりの日程を、今のところはどうにか組み、ぼくなりの任務を遂行しています。

▼そして・・・IDCの活動は上記に加えて、安全保障の数々の現場があります。
 いや、安全保障の現場がほんとうはいちばん多く、かつレアです。

 会員は、陸上自衛隊の90式戦車や最新式10戦車に乗って疾走し、沖縄の海で海上自衛隊のP3C哨戒機に乗って海の守りを実感し、陸自や空自のヘリに乗って自衛隊員の任務を体感し、陸自の特殊部隊の司令部を訪ねて議論し、海自の潜水艦あるいはヘリ空母を含む護衛艦に乗り、海の守りをここでも深い実感と共に知っていただきます。
 ぼくが三沢基地からのF2戦闘機搭乗に続き、那覇基地でF15戦闘機の後席に乗り、G8.2 ( 体重の8.2倍の突然の凄まじい圧力が首を軸に全身に襲いかかる ) に達した戦技訓練の中に叩き込んでもらった、その戦闘機発進の強烈な緊張感の現場、決して短くはない訓練から着陸してくる現場にも立ち会っていただきました。
 これに加えて、一般の国民とともに海上自衛隊の観艦式や、陸上自衛隊の観閲式、富士総合火力演習、航空自衛隊の航空観閲式にも参加します。

▼こうしたさまざまな安全保障の現場を一緒に歩き、一緒に考えてきました。
 しかし、そのなかでも昨日は格別でした。
 ひとつには、不肖ぼくがアメリカ軍と真珠湾で踏み込んだ議論をした直後だったことも、あると思います。
 それ以上に、海上自衛隊の高島潜水艦隊司令官、本山いずも艦長、江川第一護衛隊群司令の深い理解に基づいて、インディペンデント・クラブ(IDC)会員や学生たちとの質疑応答にたっぷりと時間を取ってくださったこと、なかでも、いずも艦内では予定を1時間以上も超えての討論時間となったこと、そしてIDC会員の事前の勉強ぶりが素晴らしかったことが大きいですね。
 質疑応答後、江川第一護衛隊群司令は「国民のみなさんが安全保障に深い関心を持ってくださっていることが、こんなに伝わったのは初めてです」とぼくに仰ってくださいました。
 IDCの活動の意義が、ぼく自身もあらためて良く感じることができました。ささやかに苦労はしても、しっかり続けようと考えました。
 
▼会員と学生の質問には、たくさんの具体的な重大課題が含まれていました。
 尖閣諸島の現実の守り、いずもが空母に改装されたときの運用 ( 作戦遂行 ) の課題、中国の拡大主義への実際の対応、中国の圧迫に苦しむASEAN諸国の海軍との連携ぶり、また実は驚異そのものの潜水艦戦の中身をめぐる質問など、鋭く、広く、見事でした。
 これに高島潜水艦隊司令官、本山いずも艦長、江川第一護衛隊群司令が誠実きわまりない姿勢で機密は当然、守りつつ、丁寧に答えてくださいました。
 ポイントごとに、ぼくも立法府の一員として、また専門家の端くれとして、責任を持って解説、そして提案を致しました。
 たとえば、空母となったあとの作戦遂行の見通しなど、自衛官は立場上、隊外へは発言できない部分を、ぼくが引き取って詳しく説明しました。

 それから特に東大で指導し、卒業後には日本国の安全保障に関わろうとしている、期待の学生の質問をめぐっては、あえて授業と同じく厳しく指導しました。彼女の可能性を引き出すよう努めたのでした。
 大学でぼくが何を教えているか、その現場をみんなに知ってもらう機会でもありました。
 高い志を持つこの女子学生は、立派に応えてくれました。
 みんなが、日本の若者の未来を頼もしく感じてくれたのではないかと思います。

▼この成果は、IDC会員と学生のみならず、オープンの場である虎ノ門ニュースと、公開情報とも言える書籍のなかで、一定の範囲内で広く国民にお伝えできるよう、還元できるよう努力します。
 また真珠湾での議論は、クローズドの完全会員制である東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)でこれから主要なポイントを、明らかにしていきます。
 さらに上記TCRと同じくクローズドの場である独立講演会で、ディープな部分も、みなさんの眼を見ながら明らかにしていきます。
 さまざまにお会いしましょう。一緒に考えよう。

第93回 独立講演会@宮城  講演日時】9月14日土曜 開演:14時30分~19時00分 予定

 【会場】仙台電力ホール(指定席) 宮城県仙台市青葉区一番町3-7-1
・JR「仙台駅」徒歩10分 ・地下鉄南北線「広瀬通駅」西3番出口より徒歩1分 ・地下鉄東西線「青葉通一番町駅」北1番出口より徒歩5分
 詳しくは、こちらをご覧ください。
【受講料】一般 5,000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4,000円(税込)
【申込期間】8月23日(金)正午〆切 この青いボタンを押してください。質問をどんな分野でも書いてください。
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和多都美神社【チャオ】
2019-08-22 23:57:42
私は神社仏閣巡りが大好きで、日本文化を愛しています。
対馬の和多都美神社は日本の重要な神話の地です。
以前から韓国の乱暴で無礼でマナーの悪い行動が話題になっていました。
もう見逃すことができないときにきていると思います。
北朝鮮の工作活動と安全保障について【ミミヅク】
2019-08-21 19:32:38
青山さん

 いつもありがとうございます。私は29歳社会人です。

 キム・ソンミンさん(自由北朝鮮放送代表、脱北者)によると、北朝鮮は日米韓の三か国同盟を脅威に思っており、50年間ずっとそれを弱めようと工作しているそうです。
 北朝鮮は日米韓の同盟を李朝時代の冠(かんむり)に例えて、韓国という冠(脅威)を飛ばして落とすためには、日韓、米韓という紐(同盟)を切ってしまえばいいのだと言っているそうです。

 私は最近その工作が急激に成功しているのではないかと思っています。
 つまり、いわゆる応募工を利用した”ゆすり”問題は、日韓という紐(同盟)を切ろうとしています。
 また、北朝鮮が、アメリカのミサイル技術は韓国経由で我々に渡っていると、花火を打ち上げるが如く宣伝しているのは、不信感を煽って米韓という紐(同盟)を切ろうとしているように感じています。

 私は38度線が釜山まで南下する危険に備える必要があるのではないかと思います。そういう意味で潜水艦の写真を興味深く拝見しました。
いい御顔【昭和の人】
2019-08-21 16:53:37
横須賀研修写真アップ、ありがとうございます。
青山先生、海上自衛隊、IDC、学生の方方の集合写真に、思わずにっこりしました。
皆様、いい御顔をなさってます。

何より精神の健やかさが伝わってきます。それは、うらみ・嫉妬・ひねくれ等の負の感情と無縁ということです。常に他者のことを考え、明るく前進されている。そんなご様子です。さらに、凛々しさがあります。やはり、現場にいらっしゃるからでしょう。それから、日頃の気構えです。
青山先生が仰っているように、日本は敗戦後、理不尽な状況に置かれています。しかし、時々それを変えられるチャンスはあります。重い扉が一瞬の強風でわずかに開くような。この時、多くの人はボーと見ているだけですが、すかさず扉ストッパーを隙間に置くのが
安倍総理であり、また、ここに写っておられる皆様です。

青山先生も、中傷に怒られたり、不幸を悲しまれたり、様々な表情をお見せになりますが、昨日は本当に嬉しそうです。若い世代がしっかり成長していることに手応えを感じ、喜んでおられるのでしょう。私はなかなか現場には参れませんが、日本を護る気概に溢れていらっしゃる皆様に感謝です。
燃える氷 メタンハイドレート【石井元秀】
2019-08-21 14:07:34
青山さん、こんにちは

もう少しで小学校の夏休みが終わりますが、うちの子の自由研究の課題は「燃える氷メタンハイドレート」です。

千春博士が東京海洋大学に於て催されたメタンハイドレート燃焼実験に親子で参加させてもらい、直接見て触れて自由研究の内容を濃いものにでき感謝しております。

子どもの小学校は研究内容を生徒と親の前で発表し、質問を受け、それに答えるスタイルを取っているので、発表を聞いた人に「メタンハイドレートなんか資源として使えるわけないやん。」「コストに見合うの?」と言われないよう、力を入れて発表資料を作っています(笑)

発表の締めは「メタンハイドレートが実用化される事を願います」です。
小学生の発表ですが、聞いた人に少しでもメタンハイドレートに興味を持って貰えたらと願っております。

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