きょうは日本の社会インフラ ( 社会の基盤、インフラストラクチャ ) に対する北朝鮮などによるテロリズムを未然に防ぐための会合を開きます。
　実に、ことしで20年を超えました。
　不肖ぼくが共同通信の記者を辞め、シンクタンクの三菱総合研究所の研究員へ、すなわちジャーナリストから実務家に転じてまもない頃、政府機関をいくつも歩き、民間もいくつも歩き、官民の新しい連携、官尊民卑という日本社会の悪しき癖を脱し、官も民も互いに自由自在に言うべきを言う議論を展開することによって新しい実務策をひとつひとつ実現していく会合の仕組みをつくりました。
　そこから始まった会合が、20年を超えて、倦 ( う ) まず弛 ( たゆ ) まず続いています。

　テロ対策ですから、手の内を明かしたり、中身や構成メンバーを公開することは一切できませんが、20年のあいだに、ずいぶんと沢山の対策を実現しました。
 　大半が、それまでの日本には考えられなかったものです。

　13歳の少女だった横田めぐみさんをはじめ、やすやすとおおくの日本国民を拉致されたように、テロリズムにまるで弱い国であることから脱するという理念を掲げて、霞ヶ関も民間の企業や団体も歩きに歩いたことが、ささやかには実を結んでいると客観的に判断できます。

　理念を理解して連携を深めてくれている、官と民それぞれの幹部や実務者、そして支え続けてくれている研究員に、あらためて深い敬意と感謝を捧げます。
　会合の提唱者として、専門家の端くれとして、そして議員となった今は広い責任の一端を果たすため、きょうも参加してきます。

　日本には実はこんな歩みもあります。
　ほんらいは憲法改正がどうしても必要です。
　しかし、たとえば改憲に取り組みつつも、それを待たずにやるべきをコツコツやる。ひとには見えない。評価はされない。評価は一切、求めない。
　天だけがすべてを見ています。
　それが日本人の生き方ではないでしょうか。


★独立講演会が、多くの人にとっていちばん便利な、東京に戻ってきます。
　ここです。
　まもなくの10月2日から、募集が始まります。