この日時は本エントリーを書き始めた時間です
「習近平国家主席の国賓訪問については、中止を要請する」、この文言はしっかり原案のまま部会を通りました。
▼まずは第一報です。
自由民主党の外交部会・外交調査会合同会議の全体会議、いわゆる平場(ひらば)がきょう7月6日月曜の午後4時30分から6時35分まで、2時間5分にわたって開かれました。
議題は、外交部会と外交調査会の役員会で決まった「香港国家安全維持法の制定及び施行に対する非難決議案」の可否です。
この非難決議案の末尾には、「習近平国家主席の国賓訪問については、中止を要請する」と明記されています。
▼この「中止を要請」について削除ないし変更を求めた議員は、ごく少数でした。
圧倒的多数の議員が「この文言を維持すべきだ」という意思表示をしました。
あえて比率を記せば、削除ないし変更の意見が5に対し、維持すべきという意見が19でした。
そのうえで、この文言が維持されたまま、扱いを中山泰秀・外交部会長(衆議院議員)に一任することが部会(正確には、外交部会と外交調査会)として正式に諒承されました。
その後、中山外交部会長が岸田文雄政調会長と現在、協議しているようです。
ここから先は、まずは、岸田政調会長の判断です。
事前には、岸田政調会長と中山部会長のあいだで「外交部会の全体会議の結果を尊重する」という非公式な合意があったとは仄聞(そくぶん)しています。
しかし、岸田政調会長が党の政務調査会(政調)としての最終判断を下さねばなりません。外交部会も、外交調査会も、この党政調に属しているからです。
日本外交のひとつの正念場です。
▼ぼくは、今日の全体会議で、まず「外交部会の、末席ではあっても副部会長として、非難決議案を役員会で決めたプロセスに関与しました。その立場から当然、部会長に扱いを一任します」と述べました。
そして、「中国による香港、南モンゴル、ウイグル、チベットの人権侵害、さらに日本固有の領土である尖閣諸島の領海への武装侵犯、また日本の漁家への操業妨害、すなわち事実上の侵略行為に対して、国賓来日の中止は、初めての日本の明確なメッセージとなります。必ず文言を維持すべきです」と述べました。
また、非難決議の文中にある「香港人への就労ビザの発給など香港を脱出する人々への支援についても検討するように求める」という部分については、個人としての懸念を表明しました。
それは(1)この香港人への就労ビザについては、イギリス連邦の国々が、香港の金融専門家を獲得することも狙って進めているが、それらの国々にはスパイ防止法がある。スパイ防止法のないわが国においては、就労ビザの発給が中国によるスパイ活動の強化に利用される恐れがある(2)外国人労働者の受け容れについては、自由民主党で充分に議論して一定の制限を掛けているにもかかわらず、法務省は、政治のチェックを受けない「告示」によって受け容れ拡大を図っている現状がある。その傾向に、香港人への就労ビザ発給が拍車を掛ける懸念もあるーという中身です。
これらを明言し、対応を求めました。
▼この外交の全体会議に先立ち、武漢熱をめぐる対策本部が開かれました。
そこでは、ひとつ前のエントリーに記したとおり、ぼくは「感染者の国籍がほとんど分からない。感染者のうち日本国民が何人かも分からないまま」という問題について問いました。
ぼくの問いに同調する意見も相次いだために、厚労省は「改善を検討する」と答弁しました。
またいずれ、あらためて詳述します。