On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-09-15 17:10:27
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いくら何でも酷すぎませんか

「在外邦人に少しでも早く無理だと知らせるのが、同胞の為にもなりますし。
公人の役目だと思います」

 武漢熱による危機をめぐって海外の同胞、あなたさまの表現では「在外邦人」を支援することが、もう無理だと、なぜ、あなたさまにお分かりになるのですか。
 根拠もなく「もう無理です」と海外の同胞に知らせることが、なぜ同胞のためになるのですか。
 根拠なく絶望させることが、公人の役目でしょうか。

 何度も何度も何度も、交渉に悪影響があることを承知で、交渉の中身をギリギリの範囲内で書いて、広くお伝えしても、それでも背中から撃つのですね。
 あなたさまは受益者ですらなさそうです。

 前に記したとおり、ぼくにとっても不完全な案であっても、ようやく担当省庁が代替案を作成しました。
 その案について、財源を確保しなければならない省庁、それから、政府全体の取りまとめをする立場の役所、それぞれとの合意形成に入っています。
 その省庁、役所の中で担当課長と課長補佐の合意、それができたら参事官をはじめ各級の合意を取りながら上がっていって、最後は事務次官。
 その省庁で次官まで行けば、大臣との合意形成。
 それらがすべて完成すれば、他省庁の課長級から積み上げる合意形成が再び、行われゆく。
 それも終われば、他省庁へ。

 もちろん、あなたさまには大不満でしょう。
 しかしこれが日本の現実、やり方です。
 あなたは急げと仰っているわけですが、この現実を無視して、なにかが実現するのでしょうか。
 この現実を少しづつ動かしながら、こうした日本的やり方を根本的に改革していくことにも同時進行で取り組む。
 まさしく公人、評論家ではなく現実と向き合う国会議員としての公人なら、それ以外にどんな道があるのでしょうか。

「青山先生と相談して、案を作りなさい」と各省庁に指示した、政府要人とは、官房長官時代の菅義偉さんです。
 あなたさまは、ここまで言わせたら、満足ですか。
 菅さんが官房長官を卒業なさいましたから、あえて、申しました。

 ぼくが菅さんと一対一で向かい合った結果、菅さんが上記の内容を、政府全体の官僚の動きを統率する役割の官僚に、指示なさいました。
 ぼくはそれを菅官房長官ご本人に確認し、その官僚にも指示を受けたことを、しっかり確認しました。
 その指示によって、上記の担当官庁が、ぼくとまさしく『相談』、つまり協議、議論をしながら、官庁内の反対を抑えつつ、すったもんだの果てに、ようやく妥協が成立して代替案を作ったわけです。
 その案の中身は、当然、ぼくは承知しています。
 前述したように、満足はできませんが、現状よりは、支援が何も無い現状よりは、遙かに良くなります。
 そして、いろんな省庁との交渉、合意形成の進捗状況もいちいち、確認し、勇気づけ、励まし、決して怒らずに進めています。

 国内で行われた10万円支給は、文字通りのトップダウンで行われました。
 雇用調整助成金など、ほかの緊急制度もそうです。
 トップダウンだし、これら国内の制度は、それぞれの議員の地元に直結します。
 だから各省庁は熱い湯を飲む込むように、通常の手順を無視して、処理したわけです。

 一方、海外の同胞は、国会議員にとってご自分の当落に影響しないと考えている議員が、ほぼ全員でしょう。
 だから孤独な戦いになります。
 これも国会議員のあり方として、改革せねばなりませんが、評論じゃなく、おのれにできることを力を尽くして、あらゆる同時進行でやるほかありません。
 各省庁にとっては、うるさいことを言ってくる議員が、与党では、要はぼくひとりですから、ほんとうは無視されても仕方の無いところです。
 しかし、そうさせないために、これまでも、現在も、これからも努力を続けているわけです。

 そして、あの安倍総理も、ついに対応しきれず、官房長官の菅さんに渡されました。
 ですから、ぼくはその菅長官と向かい合ったわけです。
 ひとりでこんなことをやる国会議員は、すでに絶滅ですが、こうして背中から撃たれる現状を見て、もっと徹底的に絶滅するでしょう。

 ただし、ぼくは屈しません。
 選挙活動はしないし、地元も作らないし、後援会も後援会長も置かないから、すべての同胞はぼくにとって同じです。





 
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