On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-07-14 22:05:28
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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( さらに追記しました ) ( 1行を追記しました )  参院選の総括  青山繁晴は敗北、青山繁晴に投票されたかたがたは確かな勝利、護る会はほぼ勝利


( 参院選のすべてが投開票を含め7月11日に終わって3日後の今日、7月14日木曜に、自由民主党本部で「安全保障と土地法制に関する特命委員会」が開かれました。
 選挙遊説でお話ししたように、中韓による国土侵蝕を阻止する歴史的な最初の一歩となる新しい法律、「重要土地調査規制法」が長年の停滞を破って、ことし成立、6月1日には部分施行となりました。そして9月1日には全面施行です。
 それに向けて、今日の特命委員会で自由な議論をします。
 ただ、ふつうこの時期の国会議員は、選挙で支援を受けた団体のあいさつ回りに忙しいのです。
 ぼくは団体の支持を受けませんから、あいさつ回りはありません。
 ひょっとしたら、出席議員は少ないかなぁと思いつつ、いつも通りに早めに到着しました。手が日焼けしていますね )


( だんだん参加議員が増えてきました。
こういう会は、「日本の尊厳と国益を護る会」~護る会~のメンバーが大半です。
 左は、護る会の石橋林太郎代議士、右は、護る会の山本左近代議士。いずれも護る会の若手エースです )


( 特命委員会の首脳陣も、護る会が多いです。立って挨拶なさっているのが、委員長の北村経夫参議院議員。その右横は、事務局長の山田賢司代議士。いずれも護る会のメンバーです。さらに山田事務局長の右隣の山谷えり子参議院議員、それに画面右の山田宏参議院議員はいずれも護る会の執行部の一員です。
 自由民主党の現職国会議員70人を擁する護る会、その執行部は6人で、衆議院3人、参議院3人です。その参議院議員3人が全員、同じ改選期で、同じ全国比例という難しい選挙なのですが、無事、3人とも当選しました )


▼参院選が終わってから、3日後です。(投票から数えれば4日後、開票の終了から数えれば3日後です)
 国政選挙が終わって数日のこの時期というのは、上の写真説明でも記したように、候補者は当落にかかわらず支持団体や票を取りまとめてくれたところ、資金提供を受けたところなどなどへのあいさつ回りに忙殺されます。与野党を問いません。
 政治記者の時代に、それを克明に目撃しました。
 しかし不肖わたしは支持団体を一切つくらず、票の取りまとめは無く、資金提供も無く、広範な主権者の自由意志にだけ訴えて前回も今回も、選挙を終えました。だから、あいさつ回りはする必要がありませぬ。
 また、参議院議員を続ける以上は、任期の切れ目も考えていませんから、休まず国事に就いています。

 眼に見えるところでは、安倍晋三元総理を国葬にてお見送りするために即座に動いてきました。これは実現となりました。このエントリーを見てください。
 先ほど岸田総理に、決断へのお礼の電話をいたしました。
 また中国共産党の大会を秋に控えて、習近平体制の今後について関係者と議論し、備えています。
 そして写真のような委員会も、今日から再開となりました。こうした特命委員会は、国会の「委員会」とは別の、党の機関です。広い意味で「部会」の一種と言ってもいいですね。

▼わたしに投票してくださったかた、酷暑のなか遊説に集まってくださったかた、いずれも日本国民として自律した自由意志によるかたがたです。
 一片の曇りもない主権者の行動として、あらためて深きも深い敬意と感謝を、魂から捧げます。

このエントリーで述べましたように、参院選の総括を考え続けてきました。上記のとおり、切れ目のない国事の遂行と同時進行です。
 その中間報告として、考察の一部をこの動画で話しました。
 その後も客観的に考察を続け、本エントリーのタイトルにある結論に達しました。

【 1. 青山繁晴としては敗北です 】

▼自由民主党は今回の参院選の全国比例 ( 正式には比例代表 ) で、33人の候補者を立て、そのうち18人の当選者を出しました。
 わたしはそのうち第3位で、再選されました。
 落選ではなく当選で、かつ当選18人のうち3番目。通常なら、敗北とは言わないでしょう。
 しかし、おのれで自身の選挙を評価するとき、敗北と言うべきだと、ごく冷静に考えています。
 
 なぜか。
 まず前回票よりも、およそ10万8千票を減らしています。
 票の増減というのは選挙の度に、常にあります。選挙に付きものとも言えます。しかしそれは民意の反映ですから、いかなる場合も軽視すべきではありません。
「自由民主党を中から変えて、祖国を甦らせる」という理念と方法論が、国民に浸透していないと考えねばなりません。

 2日前にアップしたこの動画で述べている、制度上の欠陥は、間違いなくあります。
・・・しかし、それは前回も同じでした。

 今回、投票所に掲示された名簿の字が異常にちいさく、わたしの漢字、特に『繁晴』を書くのを諦め、「自民党」と書いて、わたしの票にはならずに終わった人が多かった可能性はあります。
・・・しかし、ひらがな表記ではなく漢字と最終決定したのはわたしですし、こうしたことにも打ち克つだけの信認を集めるべきです。

 また、昨年10月末に行われたばかりの衆院選の比例名簿が、拘束名簿式で、今回の参院選の比例名簿は一転、非拘束名簿式というのは、あまりにも分かりにくいです。
 拘束名簿というのは、当選の順番を政党が決めて、1位、2位と列挙していく方式です。
 これに対して、非拘束名簿というのは、当選の順番をあらかじめ政党が決めておくのではなく、票が多かった順番に候補者が当選していく方式です。
 参院選は後者ですから、わたしが ( 特定枠を除いて ) 名簿のいちばん前にあったのは、単に五十音順で、1位ではありません。
 ところが「1位なんだ」と解釈されて「これなら自民党と書いても間違いなく、青山さんの票になるだろう」と思われた主権者が特に多かった可能性はあります。
 これらは、今回、制度上の欠陥が主権者の誤認を二重、三重に呼んだ恐れがあることを意味します。
・・・しかし、それに打ち克てなかったわたしに最終責任があります。

 また、こうした制度上の欠陥を超えて、日本の唯一の主人公であるあなたさまの意思がきちんと反映されるように投票してくださいと、具体的に呼びかけたのは、わたしの知る限り、わたしひとりでした。
 総務省がまったくその努力をしなかったのは、制度の欠陥を上塗りする怠慢だったと考えます。 ( 総務省は投票所に対しては「2枚目の投票用紙には政党名を書けばいい」という誤った誘導をしないでくださいという趣旨の知らせを出しました。一方で、主権者に対する努力は皆無です )

 こうして、制度上の欠陥の影響が最大化、いやそこまで言わずともかなり大きくされて、期日前投票と投票日の出口調査による予想が覆ったことと関連はしている可能性、「入れたつもりが入っていない」という票が少なくない恐れは、否定できません。
 出口調査をそのまま鵜呑みにはできない、しないことも大切です。ただし、ここまで大きく食い違うのは客観的にみて例が無いですね。
・・・しかし、それもこれもすべて、わたしは打ち克つべきでした。

 さらに「青山繁晴さんは大丈夫だから、投票は○○に」という戦術が、ひとつではなく複数の陣営で徹底的に行われた影響もあるでしょう。
 実際の票数としてはかなり流れたでしょうね。
 ただし、これは具体的な票数としては検証不可能です。


 一切合切のことどもについて、打ち克つことのできなかったわたしに、責任があります。
 それは、前述の中間報告の動画でも強く述べているとおりです。

 そのうえで、票が減った最大の原因は、知名度の低下だろうと考えています。
 きょう7月14日、朝日新聞の記者がやって来て、票の減った原因を問いました。わたしは「朝日新聞をはじめ、メディアが徹底して、青山繁晴という国会議員はこの世に居ないことにしたよね。予算委員会でモリカケをめぐって、加戸守行元愛媛県知事の証言を引き出したときも、その質疑そのものが無かったことにした」と指摘しました。
 これは、一般の国民にとって「青山繁晴という人は消えた」と言うべき状態になった6年の、ひとこまに過ぎません。
 6年という短くはない月日で消えたままの人物を思い出して投票するのは、主権者にとってかなり無理があります。
 
・・・しかし、これもまた、わたしが打ち克つべきなのです。
 正しいと信じる一本道、祖国の王道を往くことは、これからもまったく変えません。
 同時に、そこから生じる困難もまた、自ら克服せねばなりません。

 6年前に、国会議員となって、TVタックルをはじめテレビ番組へのオファーをお断りしました。すると、ありとあらゆるオファーが無くなりました。
 このテレビ局の立場はむしろ理解します。オファーしても断られる可能性が高いなら、最初から、外して考えるでしょう。番組づくりに、そんな無駄なことをする余裕はないでしょう。
 したがって、これもわたしの責任のひとつです。ただし、一部のテレビ番組を断ったことは何も悔いはありません。興味本位で番組をつくろうとしていることが、分かっていたからです。
 わたしは芸能プロダクションとも一切、関係を持ちません。タレントではないので、断るときには断ります。

 そして、もう一度、言わねばなりません。
 最終的な責任は、わたしにあり、打ち克つのもまた、わたし自身です。
 知名度の低下にしても、わたしがそれに勝てなかっただけであり、したがって今回の選挙は、青山繁晴にとっては敗北です。

 一方で、国会に議席を確保したことの意義は非常に大きいです。それが次の項目に繋がります。

【 2. 青山繁晴に投票されたかたがたは確かな勝利 】

 前述のように、自由民主党の比例代表の候補のうち、第3位、すなわち上位で議席を再確保したことは、票数が減ってはいても、ありとあらゆる可能性、そして法的な発言権、行動の権利を確保したと言えます。
 したがって、わたしに投票された主権者・国民のみなさんの意思は、十二分に活かされます。

 それはわたしの今後の活動次第でもあります。
 選挙が終わっても1日も休まず、動き、たとえば安倍晋三元総理を国葬にてお見送りすることをまず実現したのも、そのためです。

 西暦2024年9月に行われる自由民主党総裁選に、参議院から挑むにしては、まったく物足りない票数です。
 それは事実です。
 ただ同時に、仮に何百万票あっても、異例の挑戦の権利が確保されるわけではまったくありません。
 つまり今後次第なのは、同じです。

 わたしに投票された主権者・国民のみなさんは、立派に、その望みを実現されました。確かな勝利です。
 あとは青山繁晴の戦い次第です。みなさんとの連帯があれば、道は必ず、ひらけます。

【 3. 護る会はほぼ勝利 】

 前述しましたように、「日本の尊厳と国益を護る会」 ( 護る会 ) は執行部の半数が、参議院の同じ改選期の全国比例に居るという困難な情況が存在するのですが、今回それを乗り切って、全員の同時当選を果たしました。
 執行部以外のメンバー議員で言うと、議席を喪ったかたは、おひとりです。他に、護る会のメンバーであることを非公開になさっている議員がひとり議席を喪いました。
 そして特別会員の安倍晋三元総理を凶弾で喪うという受け容れがたい惨事がありました。
 また、護る会のメンバーでおひとり、引退をなさいました。

 この結果、護る会は選挙前の74人から、現状70人です。
 選挙で喪った議席としては、マイナス2議席です。
 これは、ほぼ勝利と言っていい結果だと、客観的に考えています。

★動画「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」はその後、安倍さんが不在となった政治の今後をここで語り、暗殺の日の真実をここで語っています。
「暗殺の日に起きたことをそのまま語るのは、中傷誹謗を招く」という声が届きます。その通りでしょう。しかし、すべての事実が安倍晋三という国士、ほんとうは温厚で親しみに満ちた国士のお人柄も物語っていると考えますから、ありのままに述べました。
 中傷し誹謗する人があっても、それはその人の問題です。
 また「国会議員だから、そんな話をすべきではない」という声もあります。これは、そう思いません。事実を事実として、思い込みなく語っています。
 わたしの職務は、国会議員であると同時に、真実を真実として、語りや文章で伝え、後世に残していくことです。

 わたしは、畏友であり、国葬にふさわしい総理であられた安倍晋三さんの最期の日を、まさしくありのままに記録し、安倍さんの自然な姿が永遠に記憶されるためにこそ、語りました。
 わたしのためではありません。
 したがいまして、なんらの迷いもありませぬ。
 




 
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