▼いま虎ノ門ニュースから仕事部屋に入って、洗面所で着替えようとして、びっくり。
　ブルーリボンバッジが洗面台の橫に置いたままになっている!
　今日は青い上衣を着ていたから、自分でも付けているつもりで、そのまま玄関を出てしまっていました。

　年末年始、これだけ徹夜仕事を続けていると、やっぱ影響はあって、きょうも単語を何度か逆に言ったり……幸い、すべて自分で気が付いて言い直したけど、虎ノ門ニュースのスタジオで自分の姿は見えないから、このバッジ付け忘れは気づきませんでした!
　しかも出発直前まで仕事をしていて、生放送に遅れてはいけないと急いで出たのも良くなかったなぁ。
　ぼくは、タレントさんたちのように「衣装さん」は頼みません。だからチェックも入らない。

　ぼくの失敗です。
　ごめんなさい。

▼他の人が、たまたま付け忘れていたりするのは、ぼくは絶対に咎(とが)めない。
　そんなことより、もっと本質的なことをみんなで考えたいから。

　しかし、自分のミスは許せない。
　拉致被害者とご家族に申し訳ない。

▼今日はブルーリボン･バッジは付け忘れて、赤いちいさなバラの花は付けていました。
　青山の野郎、キザだと思う人もいるだろうなぁと、あらかじめ分かりつつ付けたのは、これが日比谷にあった小さな飲み屋さんの集まりで当選祝いに贈られたバラだからです。
　ことしも公務に力を尽くそうという覚悟のつもりで、年初の誓いとして、付けました。

　この飲み屋さんと、小さなバラのことは、虎ノ門ニュースでもすこし話したことがあります。
　ひとりの国士と言うほかないママが長年、経営なさっていて、現職の外務大臣(今の岸田さんではありません)から財界人、高名な弁護士などなどが自然発生でママを慕って集まっていて、このママは地位の高い政治家でも「態度がでかい」と店から叩き出したり、素晴らしいひとでした。
　この自然に集まる仲間が、ぼくの思いがけない参議院議員当選を祝ってくれて、「何か値打ちのあるものを贈ろうとしても青山さんは受け取ってくれないから」と、この小さな一輪のバラという、まことに洒落たお祝いをみんなで下さったのでした。
　これは当選のときに、ボードの名前に付けられるあの赤い薔薇の連想ですね。
　もっとも、ぼくは去年7月10日の投開票日の午後8時過ぎ、安倍総理がぼくの名前に薔薇を付けられたときのテレビは視ていません。
　あとで、人に言われてネットで見ました。

　その画像は、もう一度見たいとはまったく思わないけど、こちらの飲み屋さんの小さなバラはいつも見えるところに置いています。
　この飲み屋さんが、そのあと、永遠に閉店してしまったためもあります。
　常連さんのひとりで、ママがこころの支えになさっていた愛国者が突然に世を去ってしまったためもあります。

▼ぼくが、はるか年上なのに「コンちゃん」とお呼びしていた、この常連の男性は、ある会合でぼくが求められて立って話していたとき、超高名な学者が「なんか右っぽいナァ」と割り込んでこられると、「黙って聴けっ」と一喝されたのも良く覚えています。
　当時のコンちゃんは、特に社会的地位も高いわけでもなく、ふだんはまったく温厚で紳士なのに、そしてこの学者はふだん強烈にプライドが高く、「聴け」などと言われて黙っているはずもないのに、みごとにその後、黙って最後まで聴かれました。
　ね、日本には、良心派だけではなく本物の男、愛国者がどこにもいるでしょう?

　それもこれも、一輪の造花の赤いバラに詰まっているのです。
　だからブルーリボンバッジと一緒に付けたつもりだったのに～。

　もう一度、ごめんなさい。