▼国会質問をめぐる、たくさんの真摯な書き込みをありがとうございます。
　そのうえで、いつも申していることですが、どんなに良いご意見でも、他者の意見をほぼそのまま紹介されている、あるいは他のサイトなどへ導こうとなさっているコメントは、公開しないものに入れています。
　ただし、その「他者の意見」も含めて、良きものはぼく自身がちゃんと拝読しています。届いています。安心なさってください。

　ここを掲示板とゆめ、誤解なさらないでくださいね。
　ご自分の書き込みが公開されることを目的となさらないでください。
　ここは、ぼく個人の庭です。室内ではなく庭ですから、社会から見えるように開かれています。
　同時に、この庭に勝手に草や花を植えることはできません。庭は手入れせねばなりませんから、草花を抜くこともあります。不法な侵入はもちろん決して許しません。
　そのうえで、日本社会の一部としての、このささやかな庭を愉しまれる方はどうぞ、ゆっくり眺めてください。

▼7月25日の誕生日へのたくさんのお祝いもありがとうございました。
　ご存じの方はご存じのように、わが母は近年、91歳で亡くなりましたが、ぼくの誕生日、つまり母がぼくを産んだその日に去りました。それだけでも、かなり驚きますが、時刻も、まさしく産んでくれた午後4時ちょうどだったのです。
　それ以来、誕生日の意味がぼくにとって根本的に変わりました。
　おのれひとりの命ではなく、長年にわたってぼく自身が訴え続けてきたこと、命の本分は繋がりであることを母が身をもって示してくれました。

　どなたのお母さまもそうであるように、海より深い愛を注いでくれる母でありました。
　母はほんとうは、結婚生活にも苦しみ、生家の誇り高い武家の凋落にも苦しみ、そのさなかに末っ子のぼくが生まれたとき、新しい希望を感じ、やがて幼子が小学生になっていくあたりで、その希望が本物だと確信したと、ぼくが小学校の4年生あたりからずっと、母の生涯にわたって話してくれました。
　同時に、凄絶なほど厳しい母でもありました。その希望が願望にとどまらず、世の役に立つ者に育てねばならないという母と、それから父の信念を、ぼくなりに小さい頃からはっきりと感じました。

　小学生のとき、友達はお店でチョコレートを買えるのに、ぼくは「男子たる者、買い食いをするな」という母の一言で、一切できません。
　それだけでも充分に悲しいのに、やがて家督を継ぐ長兄には自転車が買われても、母はぼくに「他人が悲しいときは誰でも同情できる。おまえは、他人が嬉しいときに一緒に喜べる人になれ」とだけ言って、買ってくれません。
　自転車に乗りたくて乗りたくて、ほんとうに悲しかった。
　それでも、この母の厳しさが、寛容で生涯一度もぼくを叱らなかった父と並んで、不肖ぼくの背骨を造ってくれました。

　ぼくは生まれる前にすでに、青山繁晴という名を父と母が決めていたそうです。
　青く山が繁り、空は晴れる。
　そのような生涯を生きよ、それが父母の願いだっただろうと思います。
　これが、おのれの山と空を意味しないことは、家庭教育の最前線にいつも立ってくれた母、その後ろにいた父の教育のおかげで、幼い頃からすこしづつ悟っていきました。
　祖国の山河と、世界の空。
　これからも死すまで、それをこころに仰いで、天の命ずるままに、ふつつかながら生きていきます。

　みなみなさま、魂から、ありがとう。
　そしてぼくたちの魂は、すべての被災者と共に。
　拉致被害者とその父上母上、ご兄弟と共に。