On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-05-29 20:05:14
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思いがけず前へ そのA 習近平国家主席の国賓来日を阻むために  (推敲しました)

▼きょう5月29日金曜の午後に開かれた、自由民主党の外交部会・正副会議 ( つまり役員会 ) にて「中国全人代における香港の国家安全に関する決定に対する非難決議案」が審議されました。
 こうした決議は、党の部会として政府に正式に要望するわけですが、案ができるまでに官僚の意見が入っていることも多いのです。
 中国が、香港のふつうの人々の自由と民主主義への渇望を圧殺することを「非難」とするのは、評価できます。

 しかし、具体的には、例によってムニャムニャです。
 いつものように「重大で深刻な憂慮を表明する」とあり、「あらゆるレベルを通じて適切な機会を捉え働きかけるよう求める」とあるだけです。
 これでは中国は何とも感じないでしょう。

▼外交部会の中山泰秀・部会長は、公平なひとです。
 意見を申すために、真っ先に手を挙げると、即、当ててくれました。
 不肖ぼくは、外交部会の副部会長 ( 末席に近い副部会長 ) としてこのように申しました。

「ふたつあります。
 ひとつは、『あらゆるレベルを通じて適切な機会を捉え働きかけるよう求める』では、当たり前のことであり、日本が何をしたいか分かりません。内閣総理大臣が抗議するように求めると、書き直してください。
 もうひとつは、習近平国家主席の国賓としての来日について、何も書いてありません。反対すると、書いてください」
 このように申しました。
 申しましたが、認められるとは正直、思っていませんでした。

▼なぜなら、与党である自由民主党の要望書に「内閣総理大臣」という、日本でただひとりの存在に行動を求める文書など、これまで無かったのです。どんなに踏み込んでも「しかるべき次元で要望を続けることを求める」ぐらいです。

 また、習近平国家主席の国賓としての来日に正面切って反対を正式に表明したのは、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) だけです。
 自由民主党のいかなる議員連盟、議員グループでも全くありません。
 それどころか、自由民主党だけではなく、野党もそうです。日本の政界において与野党を問わず、護る会以外に「習近平国家主席の国賓来日反対」は、少なくとも正式には聞いたことがありません。
 習近平国家主席を国賓で招いて天皇陛下に拝謁、などトンデモナイと言っているのは、多くの国民と、護る会だけなのが実情です。

▼ところが、実質的に、認められたのです !
 認められて、正式に決定された文書に盛り込まれました。
 その文言にはさまざまにご不満もあるでしょう。
 しかし客観的にみて、実質的にまさしく盛り込まれています。

 提案のひとつ目は、このようになりました。
「内閣総理大臣から適切な機会を捉え働きかけるよう求める」
 もう一度申しますが、内閣総理大臣その人を名指しして、中国に対峙する行動を求める与党の要請文など、ぼくが議員になってからはもちろん、政治記者だった10年間を含めて、ただの一度もありません。

 ふたつ目は、新たな項目を立てたうえで、こうなりました。
「習近平国家主席の国賓訪日については、再検討も含め、政府において慎重に検討することを要請する」
 再検討、という言葉に留まっていることに不満を持たれる方もいらっしゃるでしょう。
 しかし世界のどこであっても、政治的文書で、いったん決まっていたことについて「再検討」あるいは「慎重に検討」と述べるのは、否定的方向、中止の方向に向かうことを意味します。
 あの「なんでも断言」のアメリカであっても、これは同じです。

▼この文書を、外交部会として、中山部会長が総理官邸にて菅官房長官に正式に手交し、不肖ぼくを含めて役員が同席しました。
 まさか、です。

▼みなさん、これまで、きょうの日まで、習近平国家主席の国賓来日に反対することにおいて護る会は、日本の政界のすべてを通じて、まったくの孤立無援だったのです。
 それがきょう、変わりました。
 中山泰秀・外交部会長の英断、そして「青山さんが文書の見直しに関与すべきだ」と何度も仰ってくださった衛藤征士郎・外交調査会長の行動力、さらに賛成意見をたくさん言ってくださった外交部会・部会長代理や副部会長のみなさんに、こゝろからの敬意を捧げます。

▼このエントリーはあとで、かつての「議員スタグラム」のいわばブログ版として、さらに詳報します。
 また「思いがけず前へ そのB」は、この日、外交部会の前に開いた護る会・総会での消費減税をめぐる前進を指しています。
 いずれも、あとで。

 
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