On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-10-09 05:10:41
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消費減税の議員立法

▼野党の議員が、質問主意書を使って、消費税減税について質問しました。
 これに対して菅政権が10月2日に、答弁書を閣議決定しました。閣議決定したということは、菅総理をはじめ現内閣の全閣僚が一致したということです。
 その答弁書では、「令和元年10月の消費税率の引上げは、全ての世代が安心できる全世代型社会保障制度へと大きく転換していくために必要なものであるところ、消費税率を引き下げることは考えていない」とあります。
 消費減税の全否定です。

▼安倍内閣の終末期において、ぼくと安倍総理 ( 当時 ) は、消費減税をめぐるギリギリの妥協点をめぐって水面下で交渉を続けました。
 その結果、ぼく自身も大きな不満を持ちつつも、「まずは増税前に戻す。そこから、減税への歩みを実現する。したがって令和元年9月30日までの消費税率8%に戻す。この妥協を成立させるために、とりあえずは1年限定の時限立法とする。これを持って、減税はできるという先例を作る」という方針を決し、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の有志によって、長尾敬・護る会副代表を中心に、議員立法案を法制局の志ある素晴らしい協力のもと作成しました。

▼しかし上記の答弁書にあるとおり、安倍内閣の総辞職によって、安倍総理ご自身を含む関係者の努力はいったん無に帰したと言わざるを得ません。
 それでも、この件も諦めません。ひとつ前のエントリーに記した海外同胞への支援などと同じです。
 したがって、すでに結成している「減税勢力」の全体と再協議を行うところから、やり直しを進めていきます。

▼問題の根っこのひとつは、アベノミクスが初期の金融緩和には成功し、為替の適正な水準維持という重大事項にも成功したけれども、官僚群の抵抗を打破しきれず、成長戦略においては失敗したことにあります。
 ソンタクだの、安倍一強だの、独裁政治だの、オールドメディアと評論家と学者が合唱していたことと、事実は正反対です。
 しかし、ぼくのこの4年2か月余の議員仕事の実感として、外務省も、経産省も、良心派がじりじりと、確実に増えています。
 自由民主党も、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) が衆参61人を数えるまでに成長しています。
 安倍総理が4年3か月前に、選挙に出ることを断り続けるぼくに説得の電話を掛けてこられて、予言されたとおりですね。安倍さん、凄いです。
 任期のある限りは、諦めません。おなじニンキでも、ぼくの人気は全くありませんけどね。もともと無いですが、国会議員という、努力すればするほど水面下に潜る仕事をしていると、もっと無くなりました。きっと本も読まれなくなり、自主発信の灯火を掲げてきた独立講演会も滅びるのかも知れません。20年を超えて配信を続けている東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) も、足を引っ張ろうとする力があります。新しい動画も、チャンネル登録をされる方は少数、視聴もさほどされず、協力してくれる三浦麻未公設第一秘書、チャンネル桜の井上ディレクターやカメラマンのみなさんに、ぼくは申し訳なく思っています。チャンネル登録をわざわざしてくださったみなさん、かけがえのない人生の時間を使って視聴してくださるみなさん、こゝろの底から、ありがとう。
 ぼく個人をめぐる情況は、もう、さっぱり、さばさばと絶望的です。

 しかし、主権者のみなさん、みんなから預かったニンキ、任期のあるうちは、祖国と国民の課題について何事も決して諦めません。





 
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