On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-12-30 22:09:00
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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実に18兆7000億円もの現金です ~ 武漢熱による経済苦境に立ち向かうためのひとつとしてお伝えします ~



▼みなさん、この年の瀬を、いかがお過ごしでしょうか。
 中国に世界中が破壊された無残な年も、暮れようとしています。
 多くのかたが、自宅でゆっくりされているでしょうか。
 そのなかにも働いているひとも、必ず、いらっしゃいます。
 不肖ぼくも、新書をふたたび出すことを編集者に要請され、引き受けてしまったので、その原稿の執筆からゲラ直し、巻頭に載せる写真選びといった大量の仕事に、へとへとのなか、引き受けた以上はおのれを励まして夜半に取り組んでいます。
 また公務は、日本が危機のさなかにある以上は、何も切れ目がありません。水面下の動きはずっと続いています。

▼ことしは、武漢熱の対策をとりつつ、坂本龍馬さんのあしあとを京都でも高知でもなく、薩摩の霧島に訪ねた年でもありました。
 京や土佐では何度も何度も足跡を辿っていますから、これは新鮮な試みでした。
 写真は、霧島神宮の境内にある大樹です。
 神官が教えてくださったところによると、龍馬さんとおりょうさんが新婚さんとしてここを訪ねたときにも、確かにあったそうです。
 龍馬さんたちが見た樹です。

 武漢熱に壊された経済のなかで沢山のひとが事業の継続から日々の生活まで、苦しみに苦しんだ年の終わりに、思うのです。
 もしも龍馬さんが暗殺をまぬがれ、維新のあとも生き延びていたら、きっと経済の実務に取り組み、なかでも、いまの時代の言葉で言えば『中小零細企業』を助けようとなさっただろうと。

▼先日、このブログに「個人事業主です」というかたから書き込みがありました。
「なぜ、菅政権はGOTOによって、特定の業種だけを助けようとするのですか。自分の事業は潰れそうです」という趣旨でした。

 今夜は、ひとつのことを大切な参考として、お伝えしておきたいのです。
 政府のなかで、中小零細企業を担当するのは経済産業省です。
 その経産省のの会計課に問い合わせると、中小零細企業の対策費はいくらの予算があるか。
 この令和2年度の当初予算では、たったの1100億円です。少なさに驚きますね。
 しかし、この当初予算に追加する補正予算を見ると、これも驚くほどの積み増しなのです。
 第1次補正で6.2兆円、第2次補正で10.2兆円、年が明けて通常国会で審議される第3次補正では2.3兆円がそれぞれ加えられ、合計では18兆7000億円もの予算が、中小零細企業の対策費として上乗せされています。

▼政府広報のまずさによって、ほとんど知られていないと思うのですが、中小零細企業はその年の変化、出来事に直接的な大きな影響を受けるという考え方から、当初予算はできるだけ抑えて、その代わりに、変化に対応する補正をドンと積むという考え方なのです。

 したがって、ことしは武漢熱という超弩級の打撃があったために、補正が18兆7000億円にまで膨らんでいるのです。
 そして、中小零細企業からの申請があって、申請内容が適切と認定されれば、この巨額予算の中から、給付金と補助金、いずれも現金が支給されます。
 中身は、まずいちばん基本的な資金繰りの支援、そして事業継続にさまざまな問題が生じた中小零細事業者への支援 ( 武漢熱への直接対策としての持続化給付金など ) 、家賃支援給付金、さらに中小零細企業が業種を変えたり、新分野に出たりするときの支援などです。

 給付金は申請の手続きが面倒だから・・・というかたも多いと思います。
 分かります。
 しかし、それでも、申請しない手はありません。

 まず、政府の専用サイトがあります。
 持続化給付金は、ここ 、家賃支援給付金はここ です。
 サイトは苦手、わかりにくいというかたは、以下に電話して相談もできます。
 持続化給付金が0120―27―9292、03―6832―6631です。8月31日以前にすでに申請したけれども相談があるという場合は0120―11―5570、03―6831―0613です。
 家賃支援給付金は0120―65―3930です。

 これらは、いずれも専用サイトからの電子申請が原則となっています。
 それが難しくて、できないというかたは、「申請サポート会場」が設けられている地域があります。
 あなたの地元が、市部なら、最寄りの商工会議所へ、町村なら、商工会へ問い合わせていただけないでしょうか。

▼その手続きが煩雑で、やりたくないというひとも、申請期限が西暦2021年1月15日金曜ですから、まだ間に合います。
 どうぞ、上記への相談から始めてみてくださいませんか。
 政府の広報、国民への周知が不充分であること、手続きの簡素化も不充分であること、いずれも不肖ぼくも憤り、政府側と議論を続けています。
 同時に、こうした給付金や補助金は、必要とするかたご自身の申請があって支給へ動くことも普遍的な事実です。
 憤りも、不満も当然でありつつも、どうか機会を逃さないように、伏してお願いします。

※12月の18日に、『みなさんが内情を知れば、驚かれるかなという話ばかり シリーズ その 1 』というエントリーをアップしました。
 これの「その2」が、この話なのです。
 しかし、パソコンが不調に陥り、アップできず、保留にしていました。
 保留にしているあいだに、もう一度、二度と、経済産業省に確認し、パソコンの不調はいまだ治りませんが、12月30日になった今夜、さまざまに工夫してアップしました。






 
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