On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-02-11 16:40:33
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【推敲しました】 日本とは何かを知る、武漢熱と海警法という「中国製」に立ち向かう、「自衛の措置は妨げない」の改憲を実現する・・・紀元節の講演をしてきました

 
▼祝日のきょう2月11日、千葉市民会館へ出向き、「第33回 建国記念の日を祝う千葉県民の集い」にて「記念講演」を光栄にも、おこないました。
 写真は、紀元節 ( 建国記念の日 ) の奉祝として演じられた舞と音曲です。
 いずれも東京藝術大学で邦楽を学んだ青年たちの結成した新グループで、これが初公演だそうです。
 とても初公演とは思えない、落ち着いた、完成度の非常に高い公演でした。ありがとうございました。

 ぼくも客席でしっかり視て、聴いてから、終わりと同時に舞台へ上がり、講演を開始したわけです。
 去年は、客席はほんとうにぎっしりでした。
 今年は、感染症対策で間引きされていましたが、祝日にわざわざ来てくださったみなさんの熱意は、充分に伝わってきました。

▼この日の講演は、14時15分から15時45分の90分が予定されていました。
 その前に、13時から祝賀式典がありました。写真の舞と音曲も、その一環です。
 主宰者からは「式典の始まりから講演開始まで1時間15分あります。講演から来られますか」という問い合わせが秘書さんにありました。
 ふつう、講演者はそのようになさる方が確かに主流でしょう。
 しかし、ぼくは当然、式典からフルに参加します。祖国の誕生日を祝しつつ一緒に考えるために、この会にお伺いしています。

▼講演は、いつも通り、原稿などは一切ありません。
 式典に臨みつつ、頭のなかで3本の柱を次第に考えていきました。

 ひとつ目は、この2月11日のほんとうの意味です。
 ぼくらの祖国、その建国の意味こそを語りました。

 ふたつ目は、日本がたった今、直面している最大級の危機にいかに立ち向かうか。
 危機はいずれも中国製造の、武漢熱と、海警法です。

▼そして、みっつ目は、憲法9条の改正です。
 上述の式典で来賓の挨拶をなさったなかに、森英介・元法務大臣がいらっしゃいました。政界の重鎮、森英介衆議院議員は、実は9条改正のキーパーソンのひとりです。
 なぜか。

 ぼくが初当選して、さほど時が経たない頃、自由民主党の憲法改正推進本部が何度も開かれ、非常に多くの議員が連日、参加して白熱の議論となりました。
 不肖ながら、ぼくという新人議員は ( 1 ) 野党時代につくった9条案のままで行くべきだという石破茂・元幹事長案には反対します ( 2 ) 同時に、9条はそのままにして自衛隊の明記だけを付け加えるという安倍晋三総理 ( 当時 ) の案にも反対しますと述べました。

( 1 ) については、国防軍を造るという案ですから、ほんらいは全く正しいです。
 しかし憲法の改正条項、96条にある「総議員の3分の2以上の賛成で国民投票にかけられる」との規定からすると、到底、3分の2以上の賛成が得られません。
 したがって、そこに固執すると、つまりは9条の改正を断念するのと同じです。

( 2 ) については、現状の自衛隊、すなわちポジティブリスト ( これだけはしてもいいよリスト ) を持つ自衛隊という根本問題を、むしろ固定してしまいます。

 一方で、9条改正を成立させねばならないので、その安倍総理の意図は正しいと思います。
 だから、わたしはこれまでの主張をこの場で変えます。9条をそのままにすることには、あえて賛成します。
 ただし、その9条の最後に、「自衛権の発動を妨げない」、「自衛の措置は妨げない」という第3項を加える。

 この新提案を提起しました。
 あえて根回しを一切せずに、その場で突然に提案した新案でした。
 ところが、6人の議員が「青山案に賛成する」とそのあと次々に仰ったので、意を強くしました。
 そこで、対策本部が終わったあとに考えました。
 党の憲法改正推進本部の首脳陣をひとりひとり、細田本部長をはじめ、一対一でお会いして、理解と賛成をお願いしていくことを試みたのです。

 それが奏功して、この案が正式な自由民主党案になるという、びっくりなことが起きました。
 その賛成してくださった首脳のひとりが、まさしく森英介・元法務大臣だったのです。
 森・元法相も、この日の式典中の挨拶で、このことにすこし触れられました。

▼硫黄島の英霊と、白梅の少女たちのことを話せなかったのは残念でしたが、主宰者のなんとなくの雰囲気からして時間延長もぎりぎりでしたから、講演を終えました。
 場内のみなさんの確固たる志が迫ってきて、マスク越しながら、たいへんに心強く想いました。

 感染症対策がしっかりとられている、厳しい制限のなか集まってくださり、最後までほぼどなたも席を立たずに聴き入ってくださったみなさん、魂から、感謝を申しあげます。




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