On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-02-28 20:16:12
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【書き加えました】 ( 淳心学院中高等学校と関係ない方にも、伝えたいメッセージを含んでいます )  「淳心学院の後輩」さんへ 母校の後輩と仰るのがほんとうなら、だからこそ、はっきり怒りを込めて、述べます

 ぼくが学んだ淳心学院中高等学校の後輩と仰っているかたに、ふだんとは違い、遠慮なく申し上げます。

▼あなたさまは、このブログへのコメントにおいて「WHOが感染症に地名を冠しない方針を決めたのが2015年、テドロス事務局長就任は2016年5月から ( ※ これは間違い。後述します ) 。青山さんはミスリードではないか」と仰って、強く、ぼくからの回答を求めていますね。

 一体いつ、どこで、ぼくが「テドロス事務局長が、感染症に地名を冠しない方針を決めた」と言いましたか。
 ぼくはずっと、WHOのかつての事務局長選挙において尾身茂候補を破って中国が送り込んだマーガレット・チャン事務局長 ( 元香港衛生局長 ) の下でこの方針が決められたと言っているのです。

 マーガレット・チャン事務局長は、まさしく中国の力でWHOにおいて異例の長期政権を務め、西暦2007年1月から2017年【※ 20017年と書いていたタイプミスを訂正しました】の6月まで10年半近くにわたって事務局長でした。
 その権力の全盛期に、「感染症に地名を冠するな」という方針が決まったと、ぼくは指摘しているのです。

 テドロス事務局長が決めたなどとは全く書いたことも言ったこともありません。
 それにもかかわらず、あなたさまは、コメントのタイトルに「青山さんにとって聞きたくない話だと思いますが」とお書きになっていますが、勝手なことを言わないでください。
 あなたさまのただの誤解、それもぼくの言説を一方的に誤認したまま、ちゃんと確認しないゆえの誤解ですね。

▼感染症に地名を冠しない方針を決めた理由については、さまざまに主張、解説があります。
 それはどうぞ、主張、解説なさってくださいというのが、不肖ぼくの立場です。
 実際、すべての重大事に共通することとして、複数の理由や背景はあり得ます。

 そのうえでぼく自身は、 ( 1 ) 中国が多数派工作によってマーガレット・チャン元香港衛生局長をWHO事務局長に送り込んだ ( 2 ) そのチャン事務局長のもとで、感染症に地名を冠しない方針が決まり、ラッサ熱やマールブルグ病といった感染症名はそのままに、その後の感染症にだけ地名を冠しないことになった ( 3 ) そのためにSARSも広東発のウイルスであることが忘れられ、今回も、武漢との関係を忘れさせようと中国共産党が多数派工作を行っているーということを指摘しているのです。

▼もう一度、申しますが、テドロスさんが決めたなどと、一度も、カケラも申したことはありませぬ。
 あなたさまがほんとうに淳心学院の後輩なら、きちんと事実確認ぐらいしてから、「青山さんは聞きたくないだろう」などという不埒なことを仰ってはいかがでしょうか。

 そしてあなたさまが仰る「テドロス事務局長就任は2016年5月から」というのも初歩的な間違いです。
 西暦2016年5月は、テドロスさんがWHO事務局長に立候補を正式に表明したときです。そのときには、多数の候補者のひとりに過ぎません。
 そして翌年2017年の選挙で選出され、2017年7月に、マーガレット・チャンさんの後任として事務局長に就任されました。西暦2017年6月までは、前述のように、マーガレット・チャン事務局長です。

 あなたさまは、こうした基本的な事実関係も何も確認しないで、人に「あなたには聞きたくない誤りがあるだろう」という趣旨を仰るコメントを送られましたね。
 そのあなたさまが、すべてほんとうのことを述べられているとしたら、淳心学院の卒業生なのですね。

▼淳心学院と関係のないかたがたへ。
 もしも、「淳心学院の後輩と言うから遠慮なく述べるという以上は、青山さんは、ふだんは遠慮しているのですか」とお聴きになるなら、はい、遠慮しています。

 しかし弱気で遠慮しているのではありません。
 志に一致点がある同志の、まさしく同士討ちになってはいけない、という考えから、たっぷり遠慮して、思い切り配慮して、なにごとも申しています。

▼淳心学院の同級生と会うと、数年前から誰もが「母校は最近、苦しんでいる」と言います。
 淳心学院、がんばれ。世のため人のために尽くせる学校でいよう。
 そして、知の責任をちゃんと自覚するOBでいよう。先輩も後輩もありません。同じ卒業生同士、そうであるよう、努力しませんか。





 
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