2021-06-15 14:33:13
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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地の種
▼ひとつ前のエントリー、分かりにくいかた、ちょっと呑み込みにくい主権者もいらっしゃるかも知らないので、忙しくとも、記しておきます。
▼国会の全体でおこなう決議と、ひとつの政党がおこなう決議があるわけです。
国会には、自由民主党から共産党まで、そして小政党、無所属まで、多様な議員がいます。
国会の全体で何かを決議しようとすると、多数決で押し切るのではなく、全議員が合意できるまで協議するのです。 ( 全議員は数が多いので、実際には、それぞれの議員の属する会派の代表、無所属の議員による話し合いです )
合意できたら、決議となるし、合意できなかったら、多数決に切り替えたりせず、合意が成るまで時間をかけて話し合いを続けるか、それとも決議を諦めるかに、道は分かれます。
国会が慣行に縛られてばかりなのは、改めるべきだとぼくは考え、そう発言もしています。
ただ同時に、上記で分かってもらえると思うのですが、いつも多数決で決めようとせず、あくまで辛抱強い話し合いで合意を見出そうとすることにも、意義はあります。
一方で、その合意は当然ながら、妥協の産物となります。
だから、たとえばぼくにも、「なぜ妥協を許したんだ」という非難、批判が雨あられと降り注ぎます。
▼これに対して、ひとつの政党の決議は、その政党の内部で必要な手続きを終えれば、出すことができます。
自由民主党の場合は、これも多数決とはせず、部会などで意見を自由に出し合い、最後には部会長に一任という決め方をします。
一任された部会長は、実際に、出されたさまざまな意見、異見を丁寧に取り込んで、決議を仕上げます。
ただし、今朝8時からの外交部会で採択された決議は、やや例外的です。
というのは、部会でつくった決議案ではなく、ウイグル人、チベット人、南モンゴル人やその他の弾圧されているひとびとを扶 ( たす ) けるための4つの議連 ( 議員連盟。これは党の正式機関ではなく、任意の議員グループです。護る会もそのひとつですね ) と野党各党と無所属議員の話し合いで生まれた決議案です。
(※ 護る会の事の決め方も、基本的には上記の部会形式にすることを、2年まえの創建時に申し合わせています)
▼上記の決議案、すなわち、ひとつ前のエントリーにある「ウイグル人、チベット人、南モンゴル人、香港の市民、そしてミャンマーの国民」に対する弾圧や大虐殺を非難する決議は、上記の「国会全体の決議」にしようと、少なくない議員が懸命に努力してきたわけです。
そして、上述のように、妥協が成立したのですが唯一、公明党だけが実質的に反対され、行き詰まるかに見えました。
そこで、おとといの朝からきのうの夜までかけて、新しいやり方を模索し、まずは自由民主党として、その正式機関である外交部会できょう、決議を採択すること選びました。
▼今後、この外交部会の決議だけに留まるのか、それともいずれ、国会全体の決議に育つことができるのか、ぼくらは諦めず、絶望せず、失望せず、落胆せず、しこしこと努力を続けるのです。
写真は、きょうの昼に自由民主党で開かれた別の部会、「経済産業部会」を終えて、歩いて、議員会館の青山繁晴事務所に戻るときに、夏空と銀杏のあまりの美しさに、撮りました。
こんな立派な銀杏の樹も、最初は、ただ一粒の種から始まるのです。
ぼくらみな、一粒の種にすぎません。
おのれは大木を見ることがなくとも、日本の未来の子らが、このような瑞々しい並木を見るように祈って、きょうもただ、歩きます。