On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-06-28 15:48:53
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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びっくりのびっくりの、びっくり

▼皇位継承まんがの『誰があなたを護るのか 不安の時代の皇 ( すめらぎ ) 』 について、アマゾンでは、新刊の値段が大幅に上がっています !
 まったく目を疑いました。

 ぼくはまるであずかり知りませぬ。
 読者から知らせがあって、初めて気づきました。
 定価を下げるのに、あれほど苦労したのに、どういうことなのか、分かりません。
 長いこと、プロのもの書きをやっていますが、一度たりとも経験がありません。

 いま、編集者に問い合わせをしています。

▼問い合わせをしていますが、たぶん、こうだろう、ということを今、考え始めました。
 それは、重版が世に出てくるのが遅くて、アマゾンで『新品』とあっても、それはふつうの新刊ではなく、いったん世に出て新品状態という意味なんでしょう。
 この場合は、市場価格で値が吊り上がることはあります。

 ぼく自身も、たとえば『平成』という小説が廃刊になったあと、もの凄く中古品の値段が上がり、何万円にもなったことがあります。
 そこで、手持ちの『平成』を、このブログでお知らせして、希望者を募って、お分けしました。自分で発送するので、もの凄くたいへんでした。
 同時に、多くの読者が「文庫本にして出版してほしい」と版元に要望なさったのですが、その版元が急速に左傾化していたせいか、非常に冷たい反応だったそうです。
 読者が、読みたい本を読めないのは、書き手として放置するべきではないと思いました。その版元には一切、何も言いませんでしたが、いろいろ手を尽くして、幻冬舎から文庫本として出してくれることになり、全面的に手を入れ直して、タイトルも『平成紀』と改め、いまも幻冬舎文庫で読んでいただけます。

 その経験からも照らして考えると、重版が間に合わないうちに値が吊り上がったのでしょう。
 いろんな意味で、非常に、辛いです。

 ぼくが国会議員になってからは特に、ほんとうに重版が遅いです。
「政治家の本は売れない」という定説を、仮に出版社が気にしても、それはやむを得ないでしょう。実際に、そうした現実があるのですから。

 この皇位継承のまんがは、本を売る売らないではなく、ひとりでも多くの日本国民が読んでくださらないと、ほんとうに天皇陛下のご存在を無きものにされてしまいます。
 紀伊国屋書店のネット書店ではどうか。
 あ、やはり、取り寄せです。
 しかし値段は、みんなと協力して下げた、あの定価のままです。
 ここですね。

 書き手としてのぼくは、ほんとうに、こゝろが痛いです。辛いです。





 
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