On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-12-22 10:35:04
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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国会議事堂から、翌朝には日本海へ


(きのう、臨時国会の閉会後、内閣府の二之湯・海洋政策担当大臣を訪ねました)


▼国会がいったん終わった、その翌日のきょう12月22日水曜、もう朝から出張に出ていて、いま新幹線の車中です。
 この先ずっと連続で出張が続くのですが、まずは、日本の海が抱擁する自前資源のひとつ、メタンプルームの実用化に向けて、日本海側の製鉄会社を訪ね、そのチタンを資源採取の新技術に活用できないかを考えます。

▼きのう、参議院の本会議を最後に臨時国会が閉じたあと、自由民主党の海洋総合戦略小委員会の役員のかたがたと、内閣府を訪ねました。
 海洋政策担当の二之湯大臣と、経済安全保障担当の小林鷹之大臣にそれぞれ面会して、自前資源の実用化を含め、日本の広大な海を活かすことを申し入れました。

▼その際に、議員のなかから「メタンハイドレートはコストが高い」という発言がありました。
 おそらく、メタンプルームのことをご存じないのでしょう。
 太平洋側に多い砂層型のメタンハイドレートは、海底を掘削せねばならず、また砂を取り除かねばなりません。現時点では確かにコストが高いでしょう。
 しかし日本海側に多いメタンプルームは、海底の掘削がなく、海中に人工膜を置いて、自然に湧きあがってくるメタンハイドレートの粒々が柱のようになっている、つまりメタンプルームとして立ち上がってくるのを捉まえるだけです。
 コストはむしろ安くなることが期待できます。

 人工膜そのもののコスト、設置するコスト、潮流対策などのコスト、採取したメタンハイドレート(天然ガスの一種)を地上に揚げるコスト、それらもろもろをすべて勘案しても、旧来型の資源採掘よりコストも有利であることがあり得ます。

 また漁業者の仕事を邪魔しません。
 それどころか連携できるので、ぼくも青山千春博士も、日本海側の漁家を訪ねています。青山千春博士と東京海洋大学の学生諸君は、小さな漁船に乗って海にも出ています。

 さらに、自然状態ではメタンガスが海中から大気中に放出されているのを、減らすことができます。
 メタンの地球温暖化効果は、二酸化炭素のおよそ25倍というのが学界の定説です。
 コスト安く、漁家と連携でき、また活用すると、環境改善にも役立つと期待されているのが、日本の海のメタンプルームです。

▼大臣に申し入れをする議員ですら、こうした先端の新しい希望をご存じないかもしれない、その現実を考えると、失望したり、無力感を持ったりするのとは逆に、ますます奮起して、こうして心身がどんなに疲れていても出張に出るのです。

 国会はいったん閉じても、1月にまた長い通常国会が開会します。
 わずかな時間を惜しんで、年末年始であろうと休みなく、動くほかありませぬ。

▼みなさんは、クリスマスまであとわずか。
 次第にお休みモード、うきうきモードに入られることを祈ります。
 仕事のひとも、内心はリラックスできますように。
 オミクロン株を含め、武漢熱に打ち克つ年末年始にしたいですね。




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