On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-04-04 10:34:49
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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月曜にも、それぞれの人生に立ち向かっておられるみなさんと、連帯します  ウクライナを見れば、独裁主義から祖国を護らねば個人の人生も無にされることがあらためて分かります



★ ロシアに奪われたままの北方領土が、天気が悪くても間近に見えます。国後島です。
  ここは野付半島、国後島までわずか16キロなのです。
  地元の青年会議所のみなさんに招かれて、講演をいたしました。西暦2010年3月のことです。
  国会議員になることを断り続けていた当時です。独立総合研究所(独研)の社長でした。独研はこのとき創立から8年目です。(独研は先日の4月1日に創立からちょうど20年を迎えています)


★ ロシア軍に77年前、日本人の島民、非戦闘員の島民が殺され、強姦され、略奪され、島から追われた国後島が、くっきりと見えています。


★ こちらは納沙布岬です。やはり、ロシアに不法に奪われている北方領土を望んでいます。
  納沙布岬からは、同じくロシアが奪った歯舞群島まで、たったの3.7キロです。
  同じ北海道の別の青年会議所のみなさんと一緒に、訪れています。

  上記の野付半島からわずか4か月後の、西暦2010年7月です。


★ 烈しさを増す風雨のなか、鐘を鳴らし、ロシア兵に殺され、傷つけられ、辱められ、奪われた同胞への鎮魂と、北方領土返還の誓いを捧げました。



▼そしてたった今、西暦2022年の春、あの美しかった首都Kievを占領しようとして失敗したプーチン軍は、その多くが撤退しました。
 三方から首都を包囲したロシア兵が、その展開していた首都郊外でほんとうは何をしていたか。
 日本でいえば、東京と、千葉、埼玉、神奈川の地域ですね。

 まだ、ごく部分的ではありますが白日の下に晒されつつあります。
 ウクライナの25歳の人気サッカー選手は、両親とともに、傷ついて隠れている市民に医薬品と食料を届けようとしてロシア軍に捕まり、両親と共に拷問されてから、3人とも殺害されたとみられます。その3遺体が発見されています。
 生きて拷問されてから殺害されたことが、検死によって確実とされた庶民、市民の遺体は、この3人の他にも非常に多く見つかっています。
 そのなかには14歳の少年もいて、拷問の手口も、口をこじ開けて歯を抜き去ったり、耳を切り落としたりという跡が歴然たる遺体もあります。

▼こうした情報は、きのう4月3日の日曜に都内でインディペンデント・クラブ ( IDC ) の集会を、まんぼうが解除されていても感染症対策を施して限定開催した、そのあと、夜になってからぼくに伝わりました。
 ぼく自身が現場に入れないので、すべて情報当局者から伝え聞いたものです。

 しかしプーチン軍が何をしているか、それはわずか77年前にソ連軍が満州 ( 当時 ) で日本人の満蒙開拓団の赤ちゃん、妊婦、子ども、お母さん、そしてお父さんに目を覆う蛮行の限りを尽くした、そして、すでに投降し丸腰になった日本兵と男女の非戦闘員・民間人を実に57万人を大きく超えて、冬は極寒の地シベリアに拉致した・・・その当時と、あまりにも似通っていることが、水面下ではずっと伝えられていました。

 そのため、IDCの集会では、ここにまだ書けない具体的な惨事を含め、述べました。
 それでも、女性の参加者も多かったことから、ごく一部の事実にとどめました。
 IDCの集会では、どうしても気を許してしまい、ぼくが胸の裡 ( うち ) に秘めている慟哭や憤怒が、部分的とはいえ顔を出してしまい、噴き出してしまい、参加者に申し訳なかったです。
 ずっと、こころのなかで頭を下げています。

▼みなさん、ウクライナ人が強いられている悲惨は、日本人の父や母、祖父や祖母が受けた悲惨と、驚くほどに似ているのです。
 なぜか。
 悲惨をもたらしている当事者が、77年前も今も、独裁主義の国だからです。

 そしてこのことは、ほぼ同じ体質の独裁主義国家を、日本があとふたつも隣国に持っていることと繋がり、そこから尖閣諸島、台湾の近未来、さらに、ウクライナ戦争で申せば「ドンバス」と呼ばれている地域、日本にあえて置き換えれば沖縄県、鹿児島県の近未来を、タブーなく考えなければならないことと直結しています。

 このことを、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の次回収録であらためて、お話ししようと考えています。





 
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