On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-09-25 03:15:54
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
Comments (0)

深まる闇の時代を、一体どうやったら、生きられるのか



▼きょう9月25日の日曜は、やがて夜が明ければ、ようやくわたしたちに青空が戻ってくるようです。
 日本は、学校やメディアを通じて「狭い国」と国民に刷り込む社会ですが、世界を歩くと、実は広い国であると分かります。
 だから、日本のすべての土地で晴れとはならず、曇り空やにわか雨のところもあるでしょう。
 しかし、異常な台風、異常な雨災害からようやく、ひとときは自由な一日になりそうです。

 台風と雨災害に日本が狙い定められているような今、台風14号に続いた台風15号とその影響による酷い雨、人命も生活も奪う土砂崩れ、多くのひとを苦しめる新幹線から道路までの交通災害・・・すべての被災者のみなさんにお見舞いを申しあげると共に、治水の見直しを含め、できる努力に取り組んでいきます。

▼忙中閑ありとはいかず忙中閑なしの日々ではありますが、家族との約束は守り、また、みなさんとの約束も守ります。
 約束のうちの、ささやかなひとつは、第三の小説「夜想交叉路」をこの秋に発刊することです。

 夜想交叉路は、25年近く前に「文學界新人賞」の最終候補作にノミネートされながら受賞に至らず、そのために印刷されずに埋もれた処女作、それを大改稿した作品です。

 国会議員の公務が絶対最優先であり、国会の閉会中も水面下の交渉に膨大な時間を要し、執筆の時間を捻り出すことにはこれまで以上に苦しみ抜いています。
 しかし、11月の発刊実現を諦めずに努力を続けています。

▼写真は、最近、ついに届いた初校のゲラです。 ( ゲラとは出版前の仮印刷です )
 まだまだ大幅に、かつ謙虚に、手を入れていかねばなりませんが、本の原型がいよいよ姿を現したとは言えます。

▼この小説第3作は、1935年から2018年まで、83年の長きにわたる物語です。
 小説の第1作「平成紀」は、昭和天皇が崩御される前後という特別な時期をめぐる物語でした。
 また第2作の「わたしは灰猫」は、むしろ短い期間にギュッと絞った物語です。
 したがって、83年の物語とは、不肖ぼくにとって、まったく新しい試みです。

▼なぜ、このような試みを、深更や移動中のわずかな時間の積み重ねで、やろうとしているか。
 それは時代を超えて、闇を貫き、光を求めるには、どうすればいいのかを、本を手にしてくださるかたと共に模索するためです。

 揺れる車中や、ほかの仕事と同時進行でモバイルパソコンを使って作業することには、すっかり慣れています。
 パソコンの画面の文字を最小に設定して、なるべく多くの情報を一度に頭に入れながら、どれほど酷い環境でも問題なく作業できます。

 しかしゲラに手書きで書き加えていくのは、そんなに数多くこなすわけではありませんから、たまに気持ちが悪くなります。
 特に車の中は、下手なレーシングドライバーであっても、ブレーキングの遅れや車のロール、ピッチングを無意識に感じているせいか、ゲラにせっせと書き込んでいるうちに気持ちが悪くなり易いです。
 耐えるしかありませぬ。

▼このエントリーを、未明から仕事の合間に書き続け、ようやく書き終わって朝7時を期してアップしようとしていると、北朝鮮がミサイルを撃ったという情報が入ってきました。
 やれやれ、この愚かな行動にも、直ちに対応せざるを得ないでいます。
 台風もまだまだやって来るでしょう。

 すべて、どんと来い。
 艱難こそ、エネルギー源です。本音です。



 
  • 前の記事へ
  • 記事の一覧へ
  • 次の記事へ
  • ページのトップへ

 

コメントは原則非公開です。それをご理解のうえ、投稿してください

名前
タイトル
メールアドレス
コメント
認証入力
画像認証 CAPTCHA Image 画像変更

※入力欄はすべて必須です。
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。

もう一度、コメントがすべて「原則非公開」であることを確認され、投稿ボタンを押してください。

  • ページのトップへ