On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-07-02 09:24:34
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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きょうの日曜は広島県の福山へ向かっています



▼ひとびとの暮らしの向こうに屹立する、わたしたちの富士を見ながら、長時間の新幹線です。
 週末の新幹線は、仕事風の乗客は少なく、アルコールやお弁当、するめの匂いと高らかな話し声でいっぱいです。

 もう長いこと、公務を中心に、日程の入らない週末はありません。
 それはいいのですが、本の原稿がさすがに書けないですね。

 新しいノンフィクションに苦吟していることもあり、真夜中と未明だけでは、進みません。
 古くから「夜中に手紙を書くな」という格言があります。手紙だけではなく、職業としての執筆も同じで、凄くいい文章が書けたと思っても、明るくすべてが白日に晒される昼間に読むと、赤面の文章になっていることが珍しくありません。
 神経が明るく醒めている昼間にも、原稿を書く時間が必要です。

 ぼくは記者出身なので、どんな環境でも書ける方です。
 記者が現場で原稿を書いてデスクに送るとき、まさか環境を選べないですからね。
 しかし週末の新幹線は、さすがにちょっと書けないなぁという環境のことが、多いですね。

▼きょうの講演は、午後2時20分から2時間です。
 今からでも、間に合うのではないでしょうか。
 以下のチラシをよろしければ、見てみてください。
 護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の期待の若手、越智俊之参議院議員 ( 全国比例 ) の要請に応えての講演です。

 会場のある新市 ( しんいち ) は、旧・新市町、現在は福山市の一部です。
 ぼくは福山城を何度か訪れて、幕末の佐幕派として、筋を通そうと苦悩しつつ早世した阿部正弘を偲びました。

 阿部正弘は、実際には生涯に唯一度しか、福山城に入っていません。
 江戸の屋敷に生まれ、わずか25歳で幕府の老中になり、幕末の狂瀾怒濤の国事に集中したからではないでしょうか。
 ぼくが関心を持つ、幕末の人物は、坂本龍馬さんや高杉晋作さんのような討幕派だけではありませぬ。
 佐幕派でも、関心を持つひとと思えば、その現場を訪ねます。藩主が不在のまま幕藩体制が崩壊する時代に直面した福山城は、美しい城です。
 鉄路が城のすぐ真横を走っているのは、維新政府の嫌がらせが発端という説があります。
 そうかもしれません。やりかねません。
 しかしお城はそれも呑み込むように、ただ鎮まっています。

 40歳代になること無く、夭折した阿部正弘の死因は、さまざまな説があります。
 ぼくは、今で言う過労死で間違いないだろうと考えています。
 正直、その意味でも親近感がありますね。わはは。ちいさい声での、わははです。

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