On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-09-04 09:18:35
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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23時間以上かけて最初の訪問地、ザンビアに入っています  いま現地時間午前2時18分です



▼日本から最初の目的地に到達するまでの時間としては、これだけ世界を回ってきて、おそらくは最長だと思います。
 飛行機の出発遅れなどもありました。
 たぶんほんとうは、24時間を超えているでしょう。ちょっと控えめにカウントしました。

▼正直、ある野党がこの参議院による「サブサハラ調査派遣」を辞退したのも分かりますね。
 長い道中は、アフリカと日本のODA ( 政府開発援助 ) をめぐる英文の資料を丁寧に読み込むのと、「ぼくらの哲学」を新書化するにあたり、いつものように大幅に加筆する原稿の執筆で、あっという間と言えばあっという間に過ぎました。

 中東ドバイで乗り継ぐための、これも長い長い時間は、同行なさる参議院の当局者おふたり、もうひとりの議員である自由民主党の行政官出身の先輩議員と歓談にも努めました。
 おそらく烈しい疲労にも襲われるような厳しい出張では、人間関係がとても大切です。

 特に、ドバイを発ち、ザンビアの首都ルサカに向かうまでの7時間ほどの狭い機中は、ちょっと苦しかったけど原稿に集中しました。
 おかげで、新書のための最初の加筆原稿である1本がおおむね終わりました。

 到着した初日はもう夕刻からすぐ夜になりました。
 穏やかな竹内駐ザンビア特命大使らから、現地のブリーフィングを受け、ホテルに戻ると無意識にバタリ。
 しかし1時間半ほどでむっくり起きて、上記の原稿を仕上げ、東京へメールで送りました。
 編集者・兼・出版社の社長さんからはすぐ、「素晴らしい原稿でした。読み終わって正直、背中にゾクッと来ました」とショートメッセージが届きました。
 変なお世辞は言わないお人柄なので、ちょっとホッとしました。

 それにしても枚数で言えば、400字詰め原稿用紙で26枚半の原稿なのです。
 大した分量ではありません。
 これに苦しみ抜きました。原稿執筆の調子は、あまり良くないのでしょう。まったく関係ないけど、大谷さん、頑張れ。
 しかし書くという作業は、おのれ自身の魂の奥を、はっきりさせてくれます。

▼写真は、ひとつ前のエントリーのちいさなクイズ、「荷物に入れたちょっと変わったモノ」の答えです。
 虫の世界で食物連鎖の頂点に立つオニヤンマの精緻な模型なんです。
 虫が寄ってこなくなる効果があると言われています。
 使うのは初めてなので、効果がほんとうにあるかはまだ分かりません。わはは。
 しかしパッケージから出して、いちばん虫の襲撃が心配なベッドサイドに置くとき、ちょっと気持ちが悪いくらい本物そっくりでした。
 子供の頃は、とんぼも追っかけましたから、久しぶりの再会、ひょっとしたら守護神になってくれる再会ですね。

 あと6時間もしないうちに、ODA調査の公式日程が始まります。
 英文資料をもっともっと読み込まねばなりません。

 神々と人類の大地、アフリカ。
 現地のひとびとの誇りある笑顔、日本の同胞の祈りと願い、それらに少しでも応えるために、懸命に、努力します。

▼今回の出張では偶然、小説「夜想交叉路」に登場する、ある場所へも調査に入ります。
 まったくの偶然です。まるで天からの贈り物です。
 この「夜想交叉路」 ( たとえばここ ) を子供たちのために書き換えるという、新しいわくわくする仕事を考え中なので、この贈り物にびっくりもしています。





 
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