On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-09-24 09:29:17
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【記憶をたどって、さらに書き加えました】【書き足しました】  笑う火の鳥  その3  清らな魂と日本国民の連携がサブサハラにちいさな光をもたらす



▼厳しかったサブサハラ ( サハラ砂漠以南のアフリカ ) 出張のあとも、発信義務を果たすために「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」 ( ここ ) のアップを続けています。
 世界は常に動いています。日本と日本国民の運命を変えながら、動いています。
 世界に波紋を呼んだプーチン大統領VS金正恩総書記の会談は、ほんとうはプーチン大統領の中国引き寄せ作戦だったことをこの動画で、解き明かしています。

▼サブサハラ出張の写真報告も続けています。
 そのエントリー・シリーズになぜ「笑う火の鳥」という通しタイトルを付けているかは、このエントリーをご覧ください。

▼写真は、ザンビア共和国の「アマラ孤児・障害児職業訓練校」の建設現場です。
 中央の広場を、教室が取り囲んでいるちょっとユニークな校舎は、日本国民の血税を原資とする政府開発援助 ( ODA ) で建設が進んでいます。
 そして、孤児や障害のある子供たちを育み、教えることは、インドから来られている聖女、カトリック教会のシスターおふたりに委ねられています。



▼工事は、ザンビア人にとっての雇用機会の創出でもあります。
 日本人の眼からは、のんびりと手作業で行っていることがちょっと心配にもなりますが、暑いなかを一生懸命に働いてくれています。



▼ぼく自身はいかなる宗教にも帰依せず、クリスチャンでもありません。
 ただ、中高はカトリックのミッション・スクール ( キリスト教会附属の学校 ) である淳心学院です。
 淳心学院は男子校で、神父さましかいらっしゃいませんが、隣接している同じミッション・スクールの賢明女学院はシスターがたくさんいらっしゃいました。だからシスターの厳しい生活も、いくぶんかは存じあげています。

 ヒンズー教国のインドから少数派として、この遙かなアフリカ深南部で身を孤児と障害児に捧げられていることに深い敬意を持って、お話しをいたしました。



▼インドもご存じのようにかつてはイギリスの植民地、ザンビアが北ローデシアという英国植民地だったのと同じですね。
 したがって英語圏なので、話が弾みます。

 国際学会などでは、抑揚の少ないインド英語の聞き取りに苦労するのですが、この時は、ほとんどそれを感じませんでした。
 おたがいに、魂の奥まで入り込むように、話しているからですね。

 舞立昇治団長も、通訳を挟んで、とても積極的に話されています。
 このザンビアに来るまでに日本から飛行機で2日かかり、到着の翌朝早くから公務日程がどんどん続く、烈しいスケジュールです。
 しかも、この工事現場に来る道は、世界の悪路、あるいは戦地の爆撃で破壊された悪路に慣れているぼくでも、すこし驚くぐらいの強烈な悪路です。内臓が口から飛び出してもおかしくないぐらいの道が、延々と続きました。
 それにもかかわらず、舞立議員は「海外には慣れていなくて」と仰りつつ、まったく疲れをカケラも感じさせません。口にもされません。常に積極的です。
 その責任感の強さは、さすがです。



▼聖女の光に、ぼくらふたりも照らされれる感覚がありました。



▼「あなたはヒンズー教徒が8割の国から、よくぞこの遙か彼方の地へ、カトリックのシスターとしてお出でになっていますね。ご家族の理解と愛があるからですね ? 」

「はい、その通りです。私の両親は、インドでは少数派のカトリック教徒です。私は幼い頃からシスターになって、世界の恵まれない子供たちを私の子供として育てたいと願ってきました。日本のみなさんのおかげで、この職業訓練校が建ち、そこで献身できることを、こころからうれしく思っています」

・・・こういう会話を、たがいの眼の奥を見て交わしました。

▼「ここでは、旋盤工などの技術訓練から、プロの演劇家になるための訓練まで、とても幅広い職業の基礎を教えるのですね。あなたがおふたりのシスターがみんな教えるんですか」

「そうです。インドで、すべてしっかりに身につけてきました。責任を持って、たとえば職人としての技術も、プロの歌手としての歌唱も、教えられます」

「それは・・・孤児や、障害のある子供さんには、多様な才能があるだろうから、これって決めつけないで、その才能が充分に活かされるようにということなんですね ? 」

「それもその通りです。よく分かってくださいますね」

「いや、旋盤から演劇、歌まで勉強してくるなんて、あなた方おふたりには驚嘆します。本気で身を捧げるというのは、こういうことなんですね」

「日本のかたに、そこまで理解してもらえるなんて、なんだか凄く幸せです」



▼わたしはひとり、涙をこぼしました。

 これらの写真はみな、参議院の事務方のひとや、現地の日本外交官が撮ってくださいました。
 おかげで、主権者に報告できます。
 こころから、ありがとうございます。( 一部にはぼくの撮った写真もあります )

▼この出張にも、水面下の動きはありました。このブログは、無条件の公開情報です。ここではお話しできないこともあります。
 それを補うために、志あるかたに、独立講演会でお話しします。10月に神戸で開く独立講演会は、ここで、あとおよそ2日だけ、募集しています。





 
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