2024-02-28 03:11:25
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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「日本の男やけん」
▼ゆうべ、そう遅くはない宵の口ともいうべき時間に、忘れがたいひとを偲ぶ会が、ささやかに開かれました。
そのひとは、参議院自由民主党の幹事長だった故・吉田博美元参議院議員です。
▼参院の平成研 ( 旧竹下派の流れを汲む派閥 ) のリーダーでもあった吉田さんと、完全無派閥のわたしは、利害関係というものは全くありませんでした。
また、参院幹事長の吉田さんのもとで、当選1回生のわたしは、信ずるところを信ずるままに公式に発言し、行動しました。
吉田幹事長は、そのようなわたしを「あんたは筋がとおっとる」と立場の違いを超えて尊重してくださいました。
女性宮家という、日本の根っこである皇統を突き崩す大問題でもぶつかり、国会議事堂の目立たない一角で秘かに、大幹事長と1年生が、誠に僭越な物言いながら、対等に話し合ったこともありました。
もちろん吉田さんの人徳と器の大きさです。
吉田さんは参院幹事長としてSP ( 警護官 ) がついていましたから、そのSPがそっと、無理のない範囲で、この場所への人の出入りを止めてくれていたのです。
▼吉田さんは生前・・・いや、もっと正確に申せば、脳腫瘍を患われて、歩くことも簡単ではない、段差を乗り越えるのに苦しみ抜かれる情況になられてから、参議院自由民主党で「骨のある奴」を集めて会を開かれました。
その会は、「伽羅の会」 ( きゃらのかい ) と名付けられました。骨のある奴を「キャラの立つ奴」と解釈しての面白い命名です。
ゆうべの偲ぶ会に参加した面々は、いずれも参議院議員の青木一彦さん、大家敏志 ( さとし ) さん、北村経夫 ( つねお ) さん、赤池誠章 ( まさあき ) さん、そして山田宏さんに不肖わたしです。
伽羅の会の命名は、北村さんのアイデアです。
▼会では、派閥とカネの問題を含め、さまざまに議論が盛りあがりました。
参加者のおひとりは、わたしとおなじく「すべての派閥を解散せよ」と何度か強く仰いました。
わたしは、あらためて、参議院の全国比例 ( 正確には比例代表 ) からこそ、全国と世界を考える宰相を選ぶ総裁選に出馬する意志も明言しました。
▼会の終盤になって、大家さんが現在の参議院福岡県選挙区から、衆議院の福岡9区に移って出馬するという決意の話になりました。
大家さんは、福岡8区の麻生太郎・副総裁を、最大の師と仰ぐ人です。
ところが麻生さんはこの転身に強く反対され続け、大家さん自身、「麻生副総裁に納得していただけていない」とありのままに明言されています。
それをこの会で問われた大家さんは、「俺のためやない。生まれ故郷の北九州 ( 衆院福岡9区 ) が野党系の候補に奪われとるけん、やむを得ず、出るんや」と仰いました。
( ぼくは日本各地の言葉が大好きです。ほんとうに大好きです。東北言葉と並んで、この福岡の言葉も物凄く好きです。もしも間違っていたら、こゝろから、ごめんなさい )
▼会の参加者からは一斉に、「それなら麻生さんのところ ( 麻生派 ) から去ればいい」という声が出ました。
この会の特徴として、吉田さんの遺志を汲んで、思惑も利害もなければ、遠慮もありません。
すると大家さん、「いや、あくまで説得する」と淡々と、しかし強靱に仰いました。
わたしは、真向かいに座っている、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) 幹事長の山田宏さんの眼を見ました。
男、山田宏は『いいとこあるじゃないか。あの麻生さんの説得なんぞ、至難の業なのに、あくまでやるべきをやるんだ』という眼をなさっていました。
そして大家さんは、わたしに「日本の男やけん」と、なんとも言えない、いい微笑で仰ったのです。
写真の固い握手は、そのあとです。
大家さんとは、たとえば財務省に対する姿勢が違うと思います。
しかし一致点が見つかる人です。
▼わたしは、この時間から国会に戻るという山田宏さんを議員会館へ送ったあと、自宅へ戻り、ひとり原稿を書いている夜更けに、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の最新分がアップされたのを知りました。
「隠れた超親中派を告発する」というこの動画です。
これもまた、わたしにとっては命を削って収録した1本です。大袈裟な表現で申し訳ないです。収録時間をひねり出すのは、ますます困難になっています。
吉田博美さんは、生まれは長州だそうですが、育ったのは長野の伊那谷とお聴きしていました。
信州へ選挙応援や講演で入るたび、胸の奥では吉田さんのきっぱりとした男ぶりを偲んでいます。
命の源の女子は、何をしても良し。
男子は、その女子を護って、命と祖国を護って、屹立 ( きつりつ ) していたい。
大家さん、その決意や、よし。あなたもまた、屹立の人だ。
未明に書き始めたエントリーをようやくアップできます。
今宵もたおやかな、富士です。
