On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2024-05-21 03:31:44
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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台湾の新しい総統と副総統の就任式に参加して、中国の罵詈雑言を浴びながら、台湾と日本とアジアの近未来について深く考えました



▼中華民国 ( 台湾 ) の新しい指導者、頼清徳 ( らいせいとく ) 総統が、就任式の前夜である5月20日日曜の夜に、公式レセプションに出席し、柔らかな笑顔で挨拶なさいました。
 場所は、50年に及んだ日本の統治時代に、総督の公邸だった台北賓館です。

 わたしもそこに参加していました。
 超党派の国会議員の訪問団です。
( 写真にはコックさんがたまたま写り込んでいますが、わたしは何も食しませんでした )



▼翌日の5月20日月曜、就任式が行われました。
 わたしの席から見た、新しい総統と副総統です。副総統は、蕭美琴 ( しょうびきん ) さんです。

 頼清徳総統の演説は、非常に力のこもった名演説でした。
 ただ、これからの道は、蔡英文・前総統の時代よりもずっと厳しいと、予感しました。
 就任式に参加するだけではなく、台湾が直面するであろう危機に日本が扶 ( たす ) けになれるよう、謙虚に努力したいと考えたのです。

▼中国は、頼清徳総統の演説内容にも、日本の国会議員団の訪問にも、昂奮して、品のない罵詈雑言と言うべき非難を浴びせています。
 どうぞ。
 受けて立ちましょう。
 一方で中国は、表面的にこうやって昂奮しているときほど、裏でしたたかな工作を強めます。
 そちらにこそ、わたしは注目して、情報を今、集めています。



▼就任式のあと、総統と副総統は揃って、日本の国会議員団と昼食懇談会を開催されました。
 就任式には、国際社会から多数の参加者がありましたが、このように総統、副総統と昼食を共にして直に懇談する場が設けられたのは、日本の国会議員団だけだそうです。

 日本国は、台湾と国交がありません。
 しかし日本の外務省も、こうした懇談の実現に、水面下で努力したと考えます。

▼場所は、総統府、すなわち官邸です。
 ここは日本の統治時代に、日本人が原案を練り、日本人が設計して「台湾総督府」として建設されました。
 歴代の台湾総督は、乃木希典・陸軍中将、児玉源太郎陸軍中将 ( いずれも就任当時の帝国陸軍の階級 ) ら19人の日本人が務めました。

 日韓併合時代の朝鮮総督府は、韓国によって解体されてしまいました。
 しかし台湾は、米軍の空襲によって傷ついた総督府を丁寧に復旧し、現在も「総統府」としてそのまま使っています。 ( 日本統治時代が、総府、現在の台湾が、総府です )
 この韓国と台湾の違いは、日本に対する姿勢の違いを、そのまま象徴していると言えるでしょうね。



▼台湾総統府の、エレガントで気品を持ち、威厳のある姿は、台湾をまだ訪れてない方でも写真で見た人が少なくないでしょう。
 これは内部の写真です。
 新しい総統と副総統に、各国の訪問団がひとりづつ平等に謁見する行列に並んでいるときに、撮りました。

▼頼清徳・新総統とは2度、蕭美琴・新副総統とは1度、光栄にも言葉を交わしました。
 おふたりの印象と人となり、そして台湾のこの先については、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」でお話しします。
「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の次の収録は、きょう何とか遂行できると思います。

 ちなみに、『きょう』というのは、5月22日水曜のことです。
 台湾の新総統就任式が行われた5月20日月曜の深夜に、台北から都内の自宅へ戻り、翌日21日火曜の未明3時半頃からこのエントリーを書き始めました。
 夜が明けた早朝に、自由民主党と国会議事堂に出て、公務が多忙を極め、21日から日付が変わってきょう22日水曜になった深更に、ようやく書き上げてアップできます。

 それでは、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の帰朝報告をご覧ください。
 おそらくきょうの夜に、アップできると思います。
「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」は、ここです。
 20秒から、いちばん長くても40秒ほどで完結するショート動画はここです。

 台湾総統の就任式に参加し、日本の新しい指導者像についても、深く、あらためて考え抜きました。



 
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