On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2025-04-19 18:35:08
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【すこし書き直しました】  こういうのが、いちばん悲しい



▼こういう書き込みがありました。
 実名での投稿と思われますが、お名前は当然ながら伏せて、本文は公平に原文のまま紹介します。

~以下、書き込み~

2025-04-19 07:56:42に投稿
残念な結末 !
 
去る4月16日参議院議員会館で、JAL123便墜落事故に関するシンポジウムが開催され、
青山議員も参加されていたので意外でした。
 
シンポジウムが終わって退出された議員に後ろから「青山先生」と声をお掛けしました
ら、「打合せ中ですから」と振り向きもせずに若い方とそそくさと去られました。
 
4月27日の独立講演会に参加しますので、よろしくお願いしますと、ご挨拶しようと
思っただけでしたが、青山議員を応援する国民としては、残念なシーンでした。

~引用、終わり。原文そのまま~

▼「若い方」と書かれていますが、あれは国会の参議院委員部の環境委員会を担当する国家公務員です。
 この国家公務員は、参院環境委における委員長のわたしの差配について、急ぎの重要な打ち合わせがあり、議員会館の青山繁晴事務所でずっと待機していました。
 ところが、シンポジウムの時間が延びて、ただでさえ出席が少なかった国会議員がほとんど、退出しました。

 わたしは、墜落したJAL123便の乗客のご遺族、助かった乗客の方とそのご家族、高濱機長をはじめクルーのみなさん、そして事故現場で心身をすり減らして乗客の救出とご遺体の発見に努力なさったすべての自衛官、警察官、消防団のみなさんと関係者のために、最後まで留まりました。

 しかし環境委の審議をめぐる打ち合わせは絶対不可欠の公務でしたから、打ち合わせとの両立を図るために、公設秘書を通じてこの委員部職員となんども相談し、彼が議員会館の青山繁晴事務所からシンポジウムの会場まで降りてきてくれました。

 シンポジウムが終わって、主宰なさっていた元陸幕長が声を掛けてこられ、短い時間、これも不可欠の話し合いを経て、わたしはようやく廊下に出ました。
 その廊下で書類を抱えて待っていた委員部職員はわたしと打ち合わせを始め、しかしわたしの次の日程が迫っていて、その日程もわたし本人が多くのかたがたの前で挨拶 ( 儀礼の挨拶ではなく、いわばミニ演説 ) をしなければならない日程ですからまさか遅れるわけにいきません。
 そこで、歩きながら、懸命に資料も見ながら、文字通り1分を争って打ち合わせをしていたのです。
 歩く速度も、次の日程に間に合うように速めていました。

 そこへあなたさまが声を掛けてこられたのですね。
 そのとき、委員部職員の顔色が変わったのも、おそらく気づいてはおられませんね。
 あのとき、あなたさまと話をしていれば、打ち合わせが最後まで終えられず、委員会審議に影響を与えて、下手をすると法案の採決ができませんでした。
 1分1秒でも早く、国会外で行われる次の日程への車に乗るよう迫られていたからです。議員の乗る車は、スピードを決して出せませんから、乗車が遅れれば、次の日程に遅れていました。

「振り向きもせず」となどと、なぜお書きになっているのでしょう。
 それなら「打ち合わせ中ですから」とあなたさまにお答えすることも、できなかったはずでは無いですか ?
 わたしは、公務を果たそうと一生懸命の国家公務員と、委員長の重責を背負って速度を速めて歩きながら、それでもちゃんとあなたさまを見て、「はい」と応えて、そして「打ち合わせ中ですから」とお答えしたのです。

「若い方とそそくさと去られました」とは一体なんでしょう。
 若い方は、国民のためにこそ公務を果たそうとする国家公務員。
 そそくさと去ったのでは無く、だれにも迷惑を掛けることなく次の公務を果たせるように、急いでいたのですね。

 あの国家公務員よりも人生経験を積んでおられるだろう、あなたさま。
 あのシンポジウムにも、志を持って参加されただろう、あなたさま。
 それが一体どうしたことでしょうか。

▼わたしは、あなたさまのこのコメントを、きょう4月19日の土曜、有楽町で開かれたニッポン放送のイベントで舞台に上がる直前に、控え室で拝読しました。
 全国から集まっておられる聴衆のみなさんのために、おのれを気持ちを高め、集中力を高めていました。
 しかし、主権者のみなさんからの意見はすこしでも入れておこうと、パソコンを起動して、個人ブログへのコメントを読みました。

 主権者のみなさんのためにという気持ちに冷水を浴びた心境で、そのままライトの眩しい舞台に出ました。
 会場のみなさんはみなさんで、たくさんの期待と持って来られているのです。
 集中力を一瞬で持ち直して、ベストを尽くしました。

 写真は、国会近辺の、ある場所です。
 とても整頓された場所で、格子も良い感じなのです。しかし、かつてわたしはふと『檻の中に入れられた俺みたいでもあるな』と感じたのです。

 わたしが議員を辞めたくなるのは、いつも主権者、いや、一部の主権者が理由です。
 政治家が仮にどんなに酷くても、政治家は世界どこでも似たようなものです。
 派閥無く、いかなる企業・団体とも利害関係の無いわたしの依拠するのは、日本の主権者だけです。日本の主権者のみなさんを信頼することだけが動機で、万やむを得ず国会議員を続けています。1期で辞めたかったのも無理に超えて、続けています。

 人生のベテランでいらっしゃる主権者が、あの委員部職員の顔に『えっ、ここで青山委員長が知らない人にお答えとかしていたら打ち合わせができなくなる。そうなったら委員会はどうなる』と公務のためにこそ強く懸念する表情が一瞬で、しかし色濃く浮かんだのに気づかれず、自分が話しかけたのに・・・ということだけになられるのなら、わたしは議員活動の土台が崩れるような気もします。

 あのときのふたりの真剣な急ぎ足、書類まで歩きながら交互に見て急いでいるのをみると、割って話しかけてこられないのが、人生経験をつんだひとの、これまでなら普通ではないでしょうか。
 日本社会は、若い人からではなく、人生のベテランから変わっていっているのかも知れませんね。

▼いつでもどこでも無償、無条件の発信をやめません。
 きょうは、21歳の「若い人」、学生インターンの増野優斗くんの努力の結晶であるショート動画の新しい放送をアップしています。
 これです。
 北朝鮮に崩壊の兆し?という、影響の大きな話題です。

 いま土曜の19時40分、新刊『憤怒と祈りで建国だ』( たとえばここで予約できます ) の執筆に入ります。明日の日曜は早朝からまた大阪へ向かいます。
 府連会長になって以来、わたしの週末は完全に大阪に奪われてはいますね。
 こないだ、ある大阪市議に「青山府連会長は、大阪が地元のいかなる国会議員よりも頻繁に、熱心に、足繁く大阪に入られています」と聞かされて、驚きました。わはは。





 
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