On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2025-08-19 06:05:21
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
Comments (0)

安全保障とは受益者、すなわち国民が「結果が出ている」と気づかないところに真価があります  「政治は結果がすべて」と日本社会の永遠の流行語を仰るとき、ふと、そのことも考えてみられることはいかがでしょう



▼このブログの時刻表示は日本時間のままです。
 この写真を撮った米国ニューメキシコ州アルバカーキは、日本より15時間遅れの強烈な時差があります。
 したがって、このエントリーを書き始めたのは、現地時間8月18日月曜の午後3時すぎです。

▼荷物が搭乗機に積まれていないのに「積んだ」と係員から嘘を知らされて、南ドイツのミュンヘンから遠路10時間以上をかけ大西洋を越えて、アメリカ合州国のど真ん中、デンバーに着きました。
 デンバー空港で待てども待てども荷物が出てこなかったまま、アルバカーキ空港へさらに飛びました。
 核セキュリティをはじめ安全保障をめぐる重要な機密を扱う「サンディア国立研究所」と、ふつうは取れない貴重なアポイントメントが成立していたからです。

▼アルバカーキに入って、正直ちょっとトンデモのホテルに泊まりました。

 泊まるといってもどうせ短い仮眠だけなのです。もっと眠りたいおのれを励まして、シャワーを浴びていると、爆撃が始まったかと思うような異様な大きな音が始まりました。ガンガンガン、どかんどかん。
 しかし何が起きてもあまり気にせず、そのまま使いにくいシャワーを浴びてトイレを使うと、トイレが壊れています。
 異音と関係があるみたいですが、もう出発の時間なので、ホテルにトイレの実状を伝えて、早朝、サンディア国立研究所からの、これも異例の歓迎である迎えの車に乗りました。

▼すると、砂漠に近いすこし荒涼としたなかに、いきなりロケット出現です。
 サンディア国立研究所は、広大なアメリカ空軍基地のなかにあるので、何となく、なるほどと思いました。
 宇宙ロケットというよりICBM ( 大陸を横断する弾道核ミサイル ) の模型という感じですが、サンディア国立研究所の車を止めてもらったりはしないので、真相は分かりません。
 


▼そして、いよいよサンディア国立研究所の入り口に近づきました。
 ここまでは撮影可能です。
 ただしもうすでに、広大なアメリカ空軍あるいはアメリカ宇宙軍の基地のエリア内です。
 さぁ、眠気も疲労も吹き飛ばして、サンディア国立研究所の名にし負う精鋭たちと、日本の安全保障のために良き議論をして、成果を生まねばなりません。

▼この困難なさなかに「青山はなにもしていない。甘いだけだ」という主権者からの書き込みがブログに来ます。
 わたしをとにかく苦しめたいのかもしれません。だからこそ、時差とも気候変化とも疲労とも資金難とも荷物の行方不明とも戦わざるを得ない、明らかに困難な自主海外出張の真っ最中に、わざわざこういう書き込みをなさるのでしょうね。
 しかし、わたしは、単なる嫌がらせや中傷誹謗ではないと考えるようにしています。

 こういう書き込みには、必ずと言っていいほど「政治は結果がすべて」という言葉があり、今回は「青山が努力していても関係ない」と強調されています。
 そこを仰りたいのですね。
 そのあなたさまが、無事に生きて、書き込みもできて、匿名で何を仰っても自由かつ安全にいられる。
 それを実現していることが、国家安全保障にたとえばわたしもこうやって努力していることの「結果」なのです。

▼敗戦後のわたしたち日本の社会で、この「結果」を自覚してくださる、気づいてくださることは極めて稀です。
 したがって、主権者のために心身を削っていることを、今すぐ辞めたくなるときが暮夜、毎晩のように襲ってきます。祖国にいても、異国にいても、同じです。
 それでも朝になると、おのれを立て直して、国会へ、あるいは異国の核の現場や軍の関連施設へ、出ていきます。

 アメリカ社会は困った社会ですが、それでも自分が安全で居る人が、「この安全を、政治の結果とは呼べない」と考える人は、日本とは真逆に稀です。

 しかしそんなことは関係なく、わたしは日本に生まれ、日本に生きる、あなたの同胞です。
 一緒に生きているはずの主権者から、このように苦しめる意図のある声がここぞとばかりにやって来ても、最期は死んで肩から荷を降ろせるでしょう。

▼・・・強行日程によるあまりの多忙で、ブログのエントリーを途中まで書いても、なかなかアップにまで至りません。
 この個人ブログは無償、無条件でどなたでも読める発信ですが、内容を磨き、文章を精緻にすることに妥協はしません。

 実際のわたしは今、上述のサンディア国立研究所との議論を大きな成果とともに、すでに終えました。
 アルバカーキからサンフランシスコに飛んで、そこから砂漠の中に入り、サンディア国立研究所を上回る高度な核セキュリティのラボラトリーとの評価もある「ローレンス・リヴァモア国立研究所」を訪ねました。
 ここでは、実に5時間を超えて安全保障の各分野、サイバー戦なども含めた議論を重ね、軍事ドローンの試験なども実地に見ました。

 サンディア、リヴァモア、いずれも壁がとても厚くて高い、機密性の極めて深い、アメリカ特有の国立の安全保障研究所です。
 アポイントメントはなかなか取れません、

 これまで日本人が訪ねた例は、専門家を含めて「聞いたことも見たこともありません」 ( 日本政府当局者 ) 、日本の国会議員では「もちろん前例が無いです」( 同 )。
 わたしは、両研究所の長い歴史を考えるとひょっとしたら儀礼的訪問はあったのかも知れないと慎重に考えています。
 ただし、今回のわたしとヘイワース美奈・独立総合研究所研究員のように具体的な中身に踏み込んで、さらに踏み込んで、通訳を挟まずに英語で直に意見交換して、いくつもの安全保障上の難題に解決策を模索した例は、間違いなく、一度もありません。

 アメリカはわたしの実績などを、よおく調べていて、今回は逆に先方から「青山議員とは、深い議論ができると期待して、核部門から沢山の専門人材を用意する。当初の予定よりも格段に時間を長くして、すくなくとも5時間ほどはやりたい」 ( リヴァモア国立研究所 ) と日本政府内に連絡があったとのことです。
 事実、多様な部門を次々に回り、軍事用飛行物体の実験にも立ち会いました。
 これ以上は申しあげられません。
 
 この核セキュリティが、日本の安全保障にあいている大穴であることを、この動画で、現地から話しています。
 動画の収録は、そのサンディア国立研究所からデンバー空港に戻ったときに、短時間を活かしてスマホで行いました。
 デンバーからサンフランシスコに着いたとき、なんと、わたしの荷物がミュンヘンから回送されてきました。
 途中の日程では、荷物が無くて、苦しみ抜きましたが、なんとか永遠の行方不明からは脱しました。
 中身の点検も当然、行いましたが、異変はありません。
 しかし同行のヘイワース美奈・独立総合研究所研究員の荷物は行方不明のままで、とても喜ぶことはできませんでした。
 そして同行者の荷物も、そこからかなりの時間を経て、発見の連絡が入りました。この優秀な日本女子も苦しみ抜いていて、荷物は結局、海外滞在中には間に合わなくて、日本へ送られることになります。

 それでも、日本国外務省の各地の総領事館と、本省の努力に深く感謝します。
 ミュンヘン総領事館、デンバー総領事館、サンフランシスコ総領事館、そして本省の事態改善の努力に感謝を申します。
 ただ、この深刻な事案が、怠慢によって起きたことも事実であり、わたしは何度もそれを体験していますから、「日本外交の弱点」としてこの動画でありのままに問題提起しています。

 世の事どもは最後は、属人、ひと次第なのです。
 ひとりの個人の怠慢がどれほど深刻な結果をもたらすか、そして深刻な事態が起きていてなお、怠慢が治らない。これが日本外交には、戦前から実際にあるのです。
 今回のことを日本外交の弱点克服のために大切な、貴重な教訓にしてほしいとこゝろから願います。

▼あと10日で発刊の新しい文庫本『やさしく夜想の交叉する路』は、意外にも、発刊前の増刷が決まったそうです。
 ただし、日本文学が追い詰められている今、初版はあっと驚く少なさ、増刷も、わずかです。

 それでも熱心な編集者が、サイン&トーク会を提案され、それを受けました。
 文学衰退のためなのか、書店が「トークもやるなら、参加費をいただく」と編集者に伝えたそうです。本代に加えて、トークのための会場費として千円をいただくということで、作者としては、悲しいです。
 悲しいですが、お逢いしたいですね。





 
  • 前の記事へ
  • 記事の一覧へ
  • 次の記事へ
  • ページのトップへ

 

コメントは原則非公開です。それをご理解のうえ、投稿してください

名前
タイトル
メールアドレス
コメント
認証入力
画像認証 CAPTCHA Image 画像変更

※入力欄はすべて必須です。
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。

もう一度、コメントがすべて「原則非公開」であることを確認され、投稿ボタンを押してください。

  • ページのトップへ