On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2025-08-24 03:50:10
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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大切な外交をみずからの延命に利用し、韓国にはその野心を利用され、現総理、あなたは国を誤る度合いがとっくに限界を遙かに超えています











▼みなさんがきっと想像していてくださるように、長く、苦しく、結果を出した自主海外出張から帰国しています。
 8月21日木曜の夕刻のことです。
 ところが海外に居るときよりさらに、時間がつくれず、この個人ブログを書けないでいました。

 帰国の直後に、東京港へ行き、史上初めて日本に来航したノルウェー海軍の戦闘艦を訪ねました。
 ノルウェーにとって海軍力の中軸のひとつとされる、フリゲート艦「ロアール・アムンセン」です。
 ロアール・アムンセンとは人類史上初めて南極点に到達した、あの探検家ですね。少年時代にその伝記を何度か読み返したので、なんだか懐かしい感じがします。

▼艦上では、ノルウェー海軍の士官が集まっているところに勝手に頭を突っ込んで話しかけたり、親しみやすい人柄の女性であるクリスティン・イグルム駐日大使を人混みのなかで探し回って、いずれも海外出張中と同じく英語で直に懇談しました。
 日本に帰ってもなんだか自主外交の続きです。

▼この「ロアール・アムンセン」の寄港は、単に友好目的の寄港ではありません。
 4枚目と5枚目の写真を見てください。
 Royal Navy の文字が見えますね。ノルウェーにも王様がいらっしゃいますが、海軍は Royal Norwegian Navy です。つまり、国名無しでただ Royal Navy と言えば、それは英国海軍のことなのです。
 わたしは念のためノルウェー海軍の複数の士官に確認しました。これは、英国海軍の艦載ヘリです。
 ノルウェーの戦闘艦にイギリスの艦載ヘリが載っているのです。
 なぜか。

 このノルウェーのフリゲート艦は今回、単独作戦ではなく、英国海軍の空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を軸とする空母打撃群 ( CSG25 ) の一員として作戦行動を展開しているからです。
 ノルウェーは、日本と並ぶような海洋国家です。欧州海域のみならずインド太平洋の海洋情勢も安全保障にとって重大だという新しい戦略観のもと、英国空母打撃群の遠征作戦である「ハイマスト作戦」に参加しているから、日本に初めて寄港したのです。
 この作戦では、日本の敗戦後初の空母とも連携する場面がありました。わたしは海外でそのニュースを見て、ちょっとうれしく思いました。

▼また1枚目の写真を見てください。
 世界の海軍力に詳しい人には、貴重な情報になるかもしれません。
 これは、日米の海軍力とは異なるタイプのイージス艦であることが分かりますね。
 独特のフェイズド・アレイ・レーダーを装備しています。

 フェイズド・アレイ・レーダーというのは、死角のないレーダーです。くるくる回るレーダーではなく、艦にぺたんと貼り付いているように見えます。回っていると、その裏側が死角になってしまうけど、貼り付いているとそれが無いわけです。
 日米の艦船もイージス艦に装備していますが、これはスペインのイージス艦にルーツのある、より小型のシステムです。
 ノルウェー国産の対艦ミサイルの発射機をツインで装備していたり、ノルウェーらしい独自の海軍力をコンパクトな艦に構築しています。

▼3枚目の写真を見てください。
 ぴょこんと頭が抜け出ているようなノルウェー海軍の士官たちが見えますね。
 北欧らしく超のつく長身の士官たちに「ノルウェーは日本と同じくロシアの脅威にも備えている。そのために外国に依存しない独自の海軍力の構築と、英国、米国、そして日本と連携する海軍力の構築と、それぞれに努力しているね。この船には、その努力がはっきり感じられる」と話すと、とても喜んで「その通り。認識が共通だと分かって嬉しい」と口々に、弾むような笑顔になって答えてくれました。

 こういう背景があるので、外交だけではなく安全保障の実務としても、わたしはこの眼でちゃんと見て、当事者と艦上で交流する、短くても議論する、それが必要でした。

▼今回の海外出張は、3つの意味 ( 別エントリーにて後述 ) でとても困難だったから、さすがに帰国直後にノルウェーのフリゲート艦を訪ねるのはやめようかとも思ったのですが、上述の理由から、実行しました。
 帰宅して、荷物の整理をはじめ出張の後始末がてんこ盛りのなか、まず急がねばならないこととして、本2冊のゲラ直しと、かなり長尺の原稿執筆が待ち構えていました。

 丁寧に、こゝろを込めてほんとうに丁寧に仕上げた新しい文庫本、『やさしく夜想の交叉する路』が、あと1週間で発刊となるのに、なんでまだ本2冊を抱えているのか。これも、別エントリーで後述します。

 帰国した夜があっという間に明けて朝になり、仮眠から起きたくないと渋る心身を叩き起こして、今度は横浜へ。






▼これは横浜で開かれていた第9回「アフリカ開発会議」、通称TICAD ( ティカッド ) の会議です。
 日本・アフリカ連合 ( AU ) 友好議連とアフリカ諸国の代表団との議論に、参加しました。

 わたしはこのAU議連の一員ですが、TICADは自主海外出張とぶつかるので参加できないと伝えていました。
 ところが議連の幹部から「英語で直に議論できる国会議員はごく限られているので、参加してほしい」と要望がありました。いったんは「出張先の政府や軍と交わしたアポイントメントはキャンセルしない方が良いですから」と応えて断りました。
 しかし、断られたあと「それじゃ、仕方ないね」と呟いて去る議連幹部の議員の後ろ姿があまりに寂しそうで、つい、本来はやりたくないアポのリスケジュール、つまりはキャンセルと先延ばしの交渉を関係先と連携して始めてしまいました。
 その結果、フランスとほぼ円満にリスケできたので、フランス1国分のスケジュールを縮めることができて、TICAD 最終日に間に合うように戻ってきたのです。 ( しかし当然、いずれフランスには、原子力施設を調査し、政府、軍、治安部隊と核セキュリティなどを議論するために行かねばなりません )

▼わたしは、たとえば南アという親中国家を訪ねたとき、「中国の援助に依存するのは危ない。日本とこそ組むべきだ」と南アの政府高官に直に述べました。南アは英語圏です。
 これを外務省の一部幹部も、とても喜んでくれました。「日本の国会議員からそんな問題提起は初めて出たので、非常に意義深いです」とあるアフリカ通の特命全権大使は仰いました。
 今回のTICADでも、その問題を提起する姿勢を貫きました。

 しかし、TICADの主宰者である石破総理に、そのような姿勢はありませんでした。
「なんとなくの親中親韓」、「左派へのなんとなくの親近感」が、わたしの古くから知る石破茂代議士だからです。

▼それは、主権者に選ばれて国会にいる石破茂代議士という政治家の志向・傾向の自由として、基本的に尊重せねばなりません。
 けれども許容しがたいことが、ふたつあります。

 ひとつ目。
「なんとなく」であるに過ぎない「親中親韓」と「左派への親近感」を、政権が追い詰められるにつれ、あたかも堅い信念であるかのように振る舞っておられること。
 ふたつ目。
 祖国と国民にとって大切である外交を、みずからが総理で居続けたいがための道具のように利用されていること。
 特に、韓国の新大統領にはそれをすっかり見透かされていて、利用され、左派がいまだに主導権を持つオールドメディアに持て囃されて、喜色満面でいらっしゃることです。

▼日本政治にまともなモラルを取り戻すためにも、いつでもどこでも無償、無条件の発信をやめません。
「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の最新放送は3本です。
 いずれも、苦しい海外出張の途上にてスマホで撮っていて、わたしの疲労があまりに滲み出ています。見苦しくて申し訳なく思います。

( 動画の1 ) わたしは臨時総裁選について書面による意見表明という方式が決まれば、直ちに「賛成」で書面を出し、みずからそれを公表します。この動画です。

・・・臨時総裁選をめぐる攻防は今、その総裁選への賛否を記名で提出するのか、無記名で提出するのか、記名で投票する場合にそれを公表するのかが、情けないことに、争点のひとつとされています。
 そんなものが争点の訳はないでしょう。
 記名、そして公表する。
 主権者のみなさんに直に選ばれて「代理」として国会に居るのならば、それが当たり前です。

 しかし総理の側は、オールドメディアを通じて「解散・総選挙がいつあるか分からないよ」、「そもそも現総理総裁が居るのに臨時総裁選なんかをやるというなら石破総理が解散権をお持ちだということを忘れてもらっちゃ困るね」、「その解散・総選挙が突発するとき、自由民主党の公認権をひとりだけお持ちなのも石破総理総裁だということを考えてはどうか」という脅しをちらつかせています。

 国会議員は、日本の唯一の主人公である主権者のみなさんの代理として、脅しに屈しない意志と勇気を持つべきです。

( 動画の2 ) ロシアの東の隣国である日本が「明日は我が身」と考えねばならない「究極の2択」を、この動画で考えています。

・・・わたしが海外諸国の原子力施設や核をめぐる高等研究所などを回っているとき、世界のメインテーマは「ウクライナ戦争の終結交渉」でした。
  その背景には、ウクライナ戦争を機に、戦術核兵器の使用という核の脅威が初めて現実のものになっていることがあります。
 日本では関心を持たれていません。ロシアの西隣がウクライナ、東隣が日本であるにもかかわらず、です。
 ウクライナ戦争で、アメリカがもはや頼みにならない現実が露見していてなぜ、日本社会は無関心でいられるのでしょうか。
 どんなにアクセスが少なくても、これも問題提起するのは、わたしの義務のひとつです。

( 動画の3 ) 政治は結果がすべて、その通りです。
 その「結果」を、安全保障については、わたし自身を含めた「敗戦後の日本人」は、きちんと意識することが大の苦手です。
 核の脅威、戦争リスクにはじまって、日常のどこでも起きるリスクのあるテロリズムまで、あなたが無事でいることを意識しないで済んでいることが、結果です。

・・・このテーマを動画に撮るべきかどうか、わたしは自主海外出張の最終地、サンフランシスコの空港で迷いました。
 撮ってアップしても、理解されないだろうと思うからです。
 理解されないどころか、いわれなき非難や中傷を引き起こすだけだろうとも思います。
 しかし12日間の海外出張の苦楽を共にしたヘイワース美奈・独立総合研究所研究員が、撮影のスマホを持ちながら「やって欲しいです。これだけ結果を出している出張じゃないですか」と言って、それを正しいなぁと感じて、収録しました。

▼自主海外出張のなか、ショート動画も撮りました。
 それが学生インターンの増野優斗くんの願いでもありましたから。
 ぞっとするほど疲れた顔ですが、よろしければ、ここに並べていますから、どうぞ。

▼9月27日の土曜に、東京で主権者のみなさんと眼を見ながら一緒に考えることができます。第166回の独立講演会です。
 おたがいにもっとも大切な機会のひとつだと思います。
 ここです。
 あるいはこのボタンを押して質問を書き込んでください。

▼出張報告が、サンディア国立研究所へ近づくところで止まっています。
 なるべく最後まで完遂させたいです。

▼夜が明ければ、きょうは日曜日ですね。
 大阪府連の会長のとき、国会のない日曜に身体を鍛えることも一切、できませんでした。
 ほぼ毎週、金曜か土曜から大阪へ行っていましたから。
 大阪を歩きに歩いて、なんとか府連を改革しようと試みていました。

 7か月続いたその日々によって、筋力は大きく落ち込み、運動不足で体調も悪化しています。
 きょうは、久しぶりに鍛錬に行きたかったなぁ。
 しかしゲラ直しと原稿です。

 みなさんには、よきお休みの日曜になりますように。
 日曜に仕事のひとも、ちゃんと代休がとれますように。
 こゝろから。





 
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