On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2010-04-14 09:22:31

えー、今度は一応、直前じゃなく…





…お知らせしておきますと、今週も土曜日朝の「知っとこ」(毎日放送制作、TBSネット)にコメント参加(出演)するようです。
 収録が木曜日に、独研(独立総合研究所)の社長室であります。

 何度か書きましたように、この番組は、かつての「ぶったま」(関テレ)と同じく、放送される曜日が、みなさんの視やすい週末です。時間帯も朝ということでは似ています。そして制作スタッフも重なっています。
 だからコメント出演でも、この個人ブログでもお知らせしてきました。
 もう3度目ですから、お知らせするのは今回限りにします。
 これからも、ときどき、あるいは、たまに、コメント参加があるかもしれません。


▼いま、大阪の定宿ホテルにいます。
 東に面した窓から、げんきな朝陽が大阪の街いっぱいにあふれているのがみえます。
 咲き残りの桜も、胸に沁みます。
 部屋の中には、ホテルのスタッフの心づくしで、ミニテーブルの上と、洗面台に花が置かれています。
 ぼくが部屋に入ったら、桜も見に行けなくて、籠もりきりで電話とEメールで取材したり、原稿を書いていたり仕事ばかりだということを、ホテル・スタッフたちも知っているようで、この心づくしです。
 ストレスフルな日々のなかで、うれしいですね。

 さきほど、福岡のラジオ番組「中西清のスタミナラジオ」(RKB毎日)への電話を使ったレギュラー生出演が終わったばかりです。「ニュースの見方」というコーナーです。
 毎水曜日、仮眠あけの朝一番にナマで話すのは、正直、いくらかキツイですが、いつも聴いてくださるかたも増えている気配で、ぼくなりに懸命に務めています。
 今朝は、最後のところで、平沼さんへのありのままの思いを吐露してしまいました。

 きょうはこのあと、午後4時まえに関西テレビに入り、午後4時55分から報道番組「アンカー」の生放送にレギュラー参加します。
 ずいぶんと時間があるようですが、実際は、「青山のニュースDEズバリ」のコーナーを含めて、話す内容をめぐって国の内外へ確認取材をしたり資料をもう一度、集めたり、関西テレビのスタッフと電話で議論をしたりで、まったく時間がありません。

 夕方6時まえに生放送が終わり、同行の独研の秘書さんとタクシーに乗ると、全身がぐったりします。
 そのタクシーの車中では、モバイルパソコンを開いて、原稿に戻ります。


▼きのう火曜日は、客員教授を務めている近畿大学経済学部での平成22年度の講義が始まりました。
 新1年生を迎えての講義ひとこまと、2年生以上のための講義ひとこま、合わせて3時間、ぶっ続けです。
 あいだに10分の休みがあるのですが、学生諸君から質問を受けるために教室にとどまります。

 ことしの新1年生は、目の輝く学生がかなりたくさんいて、とてもとても、内心でうれしかった。
 そのために余計に力を込めて講義してしまって、こころの内側で疲れが出て、その疲れを外に出しちゃいけないと次の授業では、すこし無理をして、内容が上滑りになった気がする。
 学生諸君に申し訳なかったナァと、ゆうべから、これも内心ではかなり自分にがっかりしています。

 毎週火曜は、この連続授業のあと、関西テレビに入って、きょう水曜の生放送のための議論をやります。
 これは、いつも、キツイ。
 以前は4時間にもなったことがあり、この頃はさすがに改善を申し入れて、時間を前よりは短くしてもらっています。
 この議論があったうえで、きょう水曜日に、また電話で議論があるわけです。

 関西テレビ報道部の面々と、メイン・キャスターの男の中の男ヤマヒロさん(山本浩之アナ)、実物はテレビよりさらにきれいな利恵ちゃん(村西利恵アナ)も、ほんとうに誠心誠意、努力してくれるし、議論も真摯です。
 地上波のテレビは、視聴者からの眼が年々、厳しくなっているし、スポンサー離れもあって明らかに曲がり角に来ているけど、こういう努力もあります。


▼努力つながりで、写真をアップしています。
 それは、3月13日に北海道は中標津(なかしべつ)町を訪れて講演したときのことです。
 中標津のJC(青年会議所)の諸君の志に共鳴して、北方領土をはじめとする領土問題の根幹について、話してきました。

 ぼくのつたない講演に先だって、わたしたちの北方領土の択捉島で少年時代を過ごされた岩田昇三さん(千島歯舞諸島居住者連盟理事)の講演もあり、ぼくも熱を込めて聴かせていただきました。

 翌日に、中標津JC理事長の柳原雅幸さんをはじめJCのみんなと、国後島までわずか16キロの場所にある展望台など野付半島を回りました。
 そのときの写真です。
 みんなで国後島を指さしていて、実はこの写真を、いま原稿執筆中の新刊「ぼくらの祖国」(扶桑社)に載せようとしたのですが、携帯電話で撮ったために粒子が粗すぎて無理だということで、残念ながら諦め、せめてこの地味ブログに載せることにしました。

 北方領土の返還は、ちっとも進まないけれど、現場でこうやって、誰にも褒められない、本土ではほとんど誰にも知られない、何も報いはない、それなのに変わらず努力を続けている、この青年たちもいるのです。
 そして、その青年たちと連携している岩田さんのような北方領土の島民(メディアで元島民と表現しているのは、ちょっと耐え難い)のかたがたもいらっしゃいます。

 ぼくも、このわずかな命のある限りは、変わらず、その報いを求めない努力に連帯していきます。
 ぼくにとっては、ラジオ番組への電話参加も、コメントであれレギュラー・コーナーへの生出演であれCS放送であれTV番組への参加も、大学でのまずい講義も、全国での下手くそな講演も、そしていちばんプロ意識を持っている本の出版も、すべて、どれもこれも一切、その連帯として、ぼくなりに取り組んでいます。

 さらに日本初の独立系シンクタンクである独研(独立総合研究所)の社長と首席研究員を不肖ながら務めていること、インターネットTVの本放送を開始すること、本だけではなく雑誌やネットなどさまざまなメディアへ原稿を書いていること、すべてまったく同じ、その連帯です。

 ぼくにとって、ありとあらゆる、かなり種類の多い仕事はすべて、例外なく、ひとつの目的で貫かれています。
 違う目的の仕事はありません。
 ぼくらの祖国に新しい誕生をもたらし、われらのアジアと世界をよくすることに、報いなく、寄与する。おのれが生きているうちの実りは求めずに、寄与する。
 このひとつの目的があるだけです。



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