On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2010-06-21 13:13:34

調整その後


▼「政治評論家やジャーナリストにも官房機密費を渡した」と発言された野中広務・元官房長官に、関西テレビの報道番組「アンカー」(水曜)の「青山のニュースDEズバリ」のコーナーに生出演してくださいと交渉し、ご本人から「逃げも隠れもしていない」と、出演の確約があったことは、もう番組で申しました。

 野中さんは水曜が出張になることも多いようで、野中事務所と関テレで日程の調整を続けていましたが、参院選が終わったあと7月中に実現する見通しとなりました。

 野中さんから関テレ側に「参院選の前後は発言を控えたい」という趣旨の意思表示があったとのことですが、これは適切なことだと考えます。
 7月の最終週になるかもしれませんが、まだ調整が終わっているわけではないので、何日とはまだ言えません。

 もちろん、完全な生放送です。編集や、やり直しは一切ききません。やりませぬ。
 橋下徹・大阪府知事に出ていただいたときと、まったく同じです。


▼菅内閣は、官房機密費をどう使ったかの情報公開について「一定の公開はするかもしれない」という姿勢を示唆しています。

 これもすでに番組で申しましたが、政治評論家やジャーナリスト、あるいはマスメディアの幹部や記者らに渡された官房機密費は、アンフェアな世論対策のための、実質的な賄賂であり、ひとり残らず、その名前と金額と時期が公開されるべきだと、ぼくは考えます。
 公開しない理由は全くなく、公開を免れるべき政治評論家やジャーナリスト、メディア幹部、記者、その他すべての発信者はいません。

 たとえば、拉致被害者の現状などの情報が北朝鮮の人間から、もたらされた場合、その代価に官房機密費を使い、またどの北朝鮮の人物に使ったかを明らかにしない場合も、あり得るでしょう。
 しかし、時の政権が、どの内閣であれ、自分たちに都合の良い言説を作り上げる、でっち上げるために、国民の税が原資である官房機密費を使うことは、まったく許されません。
 また、そのカネをもらって、国民や視聴者、読者を騙したまま、発信していた政治評論家やジャーナリスト、メディア幹部、記者は、まさしく万死に値します。

 ほんとうは、明かされるまえにみずから悔い改め、国民に謝罪し、一切の発信から身を引くべきです。
 そして、誰から、どのように、いつカネを渡されたかも、みずから明かす義務があるでしょう。
 それを最後の発信とすべきです。


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