On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2011-12-15 18:28:36

The Fireman



▼きょうも新幹線の車中です。
 夕方から夜に向かうなかで、西へ疾走しています。

 きょうは、朝早くに自宅を出て、まず、東京・三鷹にある消防大学校に向かいました。
 何年か前から続けている、消防官や自治体の危機管理担当者への講義です。
 ことしは「危機管理・国民保護コース」の担当です。

 朝8時半ごろに着いて、学生(受講者)の名簿をもらうと、首都を担うひとびとの参加がほとんど無い。ひとりしか、いらっしゃらない。
 こころのなかで大変に申し訳なかったけれど、あえて自分を励まして、怒った。
 サンフランシスコで参加していた国際学会(AGU)でも、日本の首都圏直下型地震と富士山などの噴火が大テーマになっていたのに、これでいいのでしょうか、と。
 不肖ぼくの講義への出欠を言っているのではありませぬ。
 この学生名簿は、消防大学校の「危機管理・国民保護コース」全体の名簿だから、そのコースへの首都からの参加がきわめて少ない、という実情です。
 首都を担うひとびとは、ふだんから、ほかで充分に研修されていることは承知のうえで、他の道府県からの参加者への影響も考えて、怒りました。

 そのあと懸命に講義して、3時間あまり、ぼくのささやかな命をカンナで削って、提供しました。
 怒ったからには、より深い責任が、ぼくに生じたから。

 みなさん、ほんとうに誠実に受講してくれました。
 消防官は、日本社会でも、もっとも良質の人材です。もちろん首都を担うひとびとも、世界最高水準の志とモラールと技術を持っています。
 がんばれ、ぼくらの祖国のファイアマン! これからも連帯するぞぉ。


▼さて、新刊の方の「ぼくらの祖国」ですが、版元の扶桑社から2点、連絡がありました。

▽都心の大型店―紀伊国屋本店や丸善丸の内、八重洲ブックセンターや神田三省堂など―は12月27日の夕方おそくから店頭に並ぶと思われますが、地方は12月29日からになるそうです。

▽サイン会はまず、ジュンク堂大阪本店で2月5日(日)で決まりました。
 スタート時間は、調整中です。

 ほかでも、どんどんやります。またお知らせを待ってくださいね。


  • 前の記事へ
  • 記事の一覧へ
  • 次の記事へ
  • ページのトップへ
  • ページのトップへ