On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2025-08-10 16:07:15
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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いま、ユーラシア大陸を横断中です  遙かに大地をうねる大河が見えました  長年の自主出張はいま苦境にあります


( 8月1日に国会内で開いた護る会総会のあと、記者会見に臨んだときです。その7日後の両院議員総会で、予想を覆して臨時総裁選への道が初めて開かれたことについて、党執行部の現職のひとりから、護る会の行動の影響も大きかったとお聞きしました。このエントリーに記録した行動がそのひとつですね )

▼いま機中です。
 外気温はマイナス36度、日本から4700キロ以上を飛んできましたが、まだおよそ7200キロを飛ばねばなりません。
 最初の目的地であるドイツの経済都市、フランクフルトまで15時間を超えるフライトです。

 ご承知のようにウクライナ戦争が続くために撃墜などのリスクを避けようと迂回航路を飛び、ふだんよりさらに時間が掛かります。
 フランクフルトからは、中東地域の飛行機会社に乗り換え、UAE ( アラブ首長国連邦 ) の首都、アブダビを目指します。

 今回の11日間の行程も、心身ともに体力を試されるように超がつく強行軍です。
 テロ対策の現地調査で連携する独立総合研究所 ( 独研 ) は最優秀の女性研究員を今回も、同行者として出してきました。
 この人も海外経験が豊かで英語力も群を抜く人です。それでも今回はUAEや、それからたとえばフィンランドなどは初めて入るそうです。
 わたしは今回のすべての訪問国を、これまでも民間専門家の時代から訪ねて、政府、軍、治安機関と議論した経験があります。
 ただ国会議員となって9年、日本の国会議員は海外訪問を大きく制限されますから、久しぶりに入る国も少なくないですね。

▼この自主出張は、28年以上にわたって弛 ( たゆ ) まず続けている現地調査です。
  日本の外務省や経産省とも必要な連携態勢をとっています。

 各国のエネルギー・インフラストラクチャに特別許可を得て入り、高度な専門性のある議論を、通訳を挟まずに英語で直接に交わします。
 その成果は一切合切すべて無償で日本政府に渡し、日本のテロ対策を実際に画期的に進化させてきました。
 しかしテロ対策ですから、公開できません。この貢献を知るのは、日本政府内の、それもごく限られた担当官らだけです。
 無償の行為の多いわたしの公務のなかでも、際立って、天のみぞ知るという色合いが強いです。

▼この8月に旧文通費が事実上、なくなり、「調研費」に変わりました。
 オールドメディアや政治学者、評論家は例によってこの変化がほんとうは何をもたらすかを、ご存じありません。

 この制度が始まってまだ10日目ですが、旧来の政治家は実はうまく守り、一方で、わたしのように日本の国会議員の新しい在り方を追求する議員は、活動も生存も難しくなる制度だという実態にすでに苦しめられています。

 わたしが追求しているのは、「国際社会で通用する豊かな専門性を持って、官僚任せにせず、みずから安全保障、国家危機管理、外交、資源エネルギー、情報という多分野で国民と国家に貢献する」、また「献金やパーティ、企業・団体の支援と一切、無縁で後援会もなく選挙活動はしない」という議員像です。
 これは今後さらに、資金という面から、極めて難しくなります。

▼わたしの活動は現実にすでに一部で行き詰まりつつあります。
 自宅を売却して資金をつくることを考え、売却価格の査定のために業者に何度も入ってもらっています。もしも売却すれば住む家が無くなりますが、議員特権は使いませんので、議員宿舎には入りません。
 そのために家族は当然、反対ですから、今のところ、踏み切らないでいます。

▼何とか肯定面を見つけることができないかを考え、今回のような自主出張に調研費を活用することを、積極的に模索していきます。
 しかし、そこですでに大問題があります。
 この調研費というのは、使途をすべて領収書付きで無条件に全公開する制度です。
 日本の主権者も見ることができますが、中国の共産党や軍も、そしてもちろんロシア、北朝鮮、韓国をはじめ全世界の軍や諜報機関、そして世界中のテロ組織も自由自在に見ることができます。
 わたしが専門家としてどこにどのように行ったかが、おそらくすべて晒されてしまうでしょう。

 現地調査の詳細な内容までは公開しなくて済むと思われますが、少なくともふたつ大問題が想定できます。
 ひとつ。
 日本のテロ対策の手の内の一端、それから世界の民主主義国の対応ぶりが、一部とはいえ漏れる懸念があります。
 ふたつ。
 そのために今後、諸国の関係機関との調整が難しくなりかねません。

 日本のふつうの国会議員は、こんな自主出張など、やりません。行くのは与野党を問わず、公金が負担してくれる出張であり、専門性はたいへん薄く、官僚に守りに守られています。
 その心冷える実態には目をつぶって、同時に「セイジカは何でもかんでも公開しろ」という世に阿 ( おもね ) て、一体なにを与野党はしているのでしょうか。

▼この新しい苦境のさなか、それでもわたしは空を越えて、目的地を目指しています。
「専門家であり続けるなら、国会議員を辞めろ。日本の国会議員なんてそんなことをしなくていいんだ。選挙のためには世に阿るセイジカでいいんだよ。おまえもそうなれ」と迫られている感がありますね。
 迫られても、屈することはありませぬ。
 這うように、やるべき仕事を続けていきます。

 国会議員に専門性がなく自分の選挙ばかりを考えていることが問題なのに、まるで倒錯していないでしょうか。
 みなさんはそうお考えになりませんか ?
 オールドメディアも政治学者も政治評論家も、参考にはなりませぬ。




 
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